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路地裏で揺らぐ -内在性解離の当事者研究-

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精神的虐待サバイバーであり、内在性解離を持って生きる僕たちを記録するエッセイを集めたマガジン。10人のパーツたちがそのときどきで思ったこと、考えたことをまとめている。
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2021年10月の記事一覧

ペンケースの2つ使いがやめられない理由【ときめくものは堂々ととっておけ】

ペンケースの2つ使いがやめられない理由【ときめくものは堂々ととっておけ】

僕たちの部屋には、ペンケースがふたつある。

そのうちひとつは、高校生の時に買った赤い帆布のもの。

最初はぱきっとしたたたずまいだったものが、何年も使い、汚れた時には優しく手洗いするうちにくったりとしてきて、なんともいえないいい手触りになっている。

もうひとつは、誕生日プレゼントとしてもらった本革のもの。

以前から「かっこいい大人」が持っていそうな、筆記具が2本か3本しか入らないような細身の

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「自分を大切にする」のは、髪をていねいにとかすところから。

「自分を大切にする」のは、髪をていねいにとかすところから。

ども。翔です。

ちょっと前に、お風呂に入るの、実は割と好きだったわっていう話を書きました。

https://note.com/noel_story/n/n960d41c39020

おかげさまで、今でもそこそこの入浴頻度を維持してます。自分にとってはめちゃくちゃすごいこと!

……けど、もうひとつ問題があったんです。

髪をとかす時、頭いたい。

俺だって皮膚はそこそこ敏感だし、「パニック少年

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「やるべきこと」と「やりたいこと」のバランス

「やるべきこと」と「やりたいこと」のバランス

こんにちは。「パニック少年」です。
「無気力」にてつだってもらいながら書きます。

「やりたいこと」の前に「やるべきこと」を挟むくせがあります。

「本を読みたい、でも、その前にお皿洗わなきゃ」みたいな感じで。

これは良い習慣なんだろうか。もしかしたら、そうかもしれない。

バランスさえ見失わなければ。

ぼくは容易にバランスを見失う。

ぼくが「やるべきこと」を優先させるのは、自分のためじゃな

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【近況こばなし】「繊細」が朝ごはんを作ってくれた

【近況こばなし】「繊細」が朝ごはんを作ってくれた

どうも、「無気力」です。

僕は朝ごはんに対するモチベーションが低い。

一般的な日本人の流れ。朝ごはんを食べたら学校や仕事に行く準備を始めなければならない。

その「1日が始まる感じ」がなんとも苦手なのだ。

10時間以上の長い長い1日を、これから乗り切らなければならないということが。

朝ごはんに対してそういう印象を持っている僕は、だから平気で朝ごはんを抜いたりする。そもそも料理もあまりしない

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「スキ」を伝えやすくなった僕たちの話

「スキ」を伝えやすくなった僕たちの話

主が僕たちパーツの存在に気づいてから、ポジティブに変わったことはいろいろある。

軽く例示しておくなら、
・趣味の方向性がバラけていても自己嫌悪しなくなったこと
・自力で抑うつと虚脱状態から回復するスキルが身につきつつあること
・暮らしの中で得意を分け合えるようになったこと
などだろうか。

他にもいろいろあって、今日はポジティブな変化の中の「人と気楽に連絡が取れるようになったこと」について話して

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【近況こばなし】お風呂好きな人を見つけた話

【近況こばなし】お風呂好きな人を見つけた話

どうも。「無気力」です。

noteにも何度か書いているように、僕たちはお風呂に入ることを極端に面倒臭く感じてしまう。

それでも、現代を生きる人間のひとりとして、会った人に「小汚い」という印象を与えることだけは避けたい。それを主なモチベーションに、日々入浴と戦っている。

そんな終わりのない戦いに突如、新たな局面が開けた。

お風呂好きなパーツが見つかったのだ。

それは「翔」である。

翔につ

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