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マーケティングの教科書・UGCについて・SNSマーケティング4

こんにちは!マーケターのYuchunです!
前回少しUGCについて言及したかなと思いますが、結局UGCって何?という方、UGCはわかるけど、どうやって増やすの?と疑問を持たれた方も少なくないかなと思います。そこで今回はUGCのお話です!

SNSマーケティング戦略に関する詳しい運用や選定方法は前回記事をご覧ください

▼前回記事リンク▼




はじめに〜UGCとは〜

さて、早速UGCの話をしていくのですが、そもそもUGCとはなんでしょうか?
UGCとはUser Generate Contentsの略で、ユーザーがSNS内で生成したコンテンツを指します。 わかりやすい例だと、インスタグラムで商品写真を載せたフィード投稿や@メンションを付けたストーリーなどのコンテンツがUGCに該当します。

他にもGoogleのクチコミや商品レビュー、YoutubeやX、Instagram内のユーザー投稿がこれに当たります。

UGCとは

なぜUGCが重要なのか

では、なぜUGCが重要なのでしょうか?そりゃあったらいいけど、ではなく、UGCがもたらす効果を具体的に把握する事が重要です。

まず、マーケティングの戦場がSNS上に移る以前、人々の購買活動はAIDM(アイドマ)もしくはAISAS(アイサス)として知られていました。

AIDMAおよびAISASとは

しかしSNS上にマーケテイングの主戦場が移ってからは以下のように購買活動が変化しました。

以前のAIDMA、AISAS時代では広告による認知から購買活動に繋がっていましたが、SNSが一般的に普及した現在では他ユーザーの口コミや投稿、つまりUGCから商品・サービスを認知して購買に至るのが当たり前になりつつあります。

UGCを獲得できないと、SNS世代のユーザーにアプローチすることが難しくなり、当然ながら商品を購入してもらうことも期待できません。

そのため、これからのマーケティング活動を成功させるためには、インスタグラムをはじめとするSNSで積極的にUGCを獲得することが不可欠です。特に有形商品を販売している企業にとっては、視覚的な訴求力が高いインスタグラムでのUGC獲得が重要です。

とはいえ、UGCの獲得は簡単ではなく、SNS運用には多くのコツや戦略が必要です。本記事ではその基礎知識をお伝えしますが、自社の目的や課題に応じて適切な戦略を立てることが求められます。

UGC獲得の効果

次にUGCを獲得することで期待できる効果を3つ、改めて整理していきましょう。
当たり前の事かもしれませんが、改めて見返して、UGCを獲得したい理由に、得られる効果が繋がっているかどうかを確認しましょう!

1. フォロワー以外のユーザーにもリーチできる

まず一つめはフォロワー以外のユーザーに投稿やPR、商品、サービス内容が届くという事です。利用してもらうためには知ってもらう必要があるため、認知度向上のための第一歩となるのがUGCです。

ユーザーが自社について言及したコンテンツ(UGC)を投稿すると、自社アカウントのフォロワー以外のユーザーにもリーチすることができます。これは、自社アカウントのフォロワーからそのフォロワーへと認知が広がっていくイメージです。

自社アカウントをフォローしているユーザーのフォロワーは、UGCがなければ自社の商品やサービスを知らないままだったかもしれません。広告運用や自社発信の情報ではなく、ユーザーが生成したUGCのおかげでフォロワー外にまでリーチできたと言えます。

さらに、UGCを生成したユーザーとそのフォロワーは、似たような属性を持つ可能性が高いです。つまり、リーチする範囲が広がるだけでなく、資料請求や購入などのコンバージョンにつながりやすい点も大きなメリットです。

2.ユーザーからの信用を得られやすくなる

UGCは実際のユーザーが自発的に作成したコンテンツであるため、宣伝や広告よりも信頼性が高いと感じられ、他のユーザーはその経験や意見を信頼する傾向があります。また、UGCは実際に商品やサービスを利用した人々のリアルな体験や感想を反映しているため、潜在的な顧客は使用感や効果を具体的にイメージすることができます。さらに、多くの人がある商品やサービスについてポジティブな投稿をしていると、それが信頼できるものであるという社会的証明(ソーシャルプルーフ)になり、新たなユーザーも安心して利用する気持ちになります。また、UGCが増えると、それに対するコメントや「いいね」などのエンゲージメントも増え、ブランドの存在感が高まり、他のユーザーも興味を持ちやすくなります。また、ユーザーが自身の体験を共有することで、他のユーザーも共感しやすくなり、ブランドに対する親しみや信頼感が増します。企業がUGCを積極的に紹介することで透明性の高い運営をしていると感じられ、オープンな企業姿勢が信頼につながります。さらに、UGCは様々なユーザーの視点を提供し、商品の多面的な魅力や使い方を知ることができるため、信頼が高まります。最後に、UGCは実際の利用者の声であり、企業がそれを尊重し反映している姿勢が見えると、ユーザーは自分たちの意見が大切にされていると感じ、信頼が増します。これらの要素が組み合わさることで、SNS上でUGCが増えるとユーザーからの信用が増えるのです。

3. 投稿ネタのアイデアが思い浮かびやすくなる

3つめは、次のコンテンツやビジネスの軌道修正、新しいアイデアにつながる点です。その理由は、まずUGCは実際の顧客からのリアルな声やフィードバックを含んでおり、企業は自社の商品やサービスがどのように受け取られているかを直接知ることができ、改善点や強みを把握することができるからです。さらに、UGCは様々な背景や視点を持つユーザーから投稿されるため、多角的な意見やアイデアを収集することができ、これにより新しいコンテンツやビジネス戦略のアイデアが生まれやすくなります。また、UGCを分析することで現在のトレンドやユーザーの関心をリアルタイムで把握することができ、コンテンツ制作やビジネス戦略を現状に即したものに軌道修正することが可能です。さらに、顧客が生成するコンテンツはしばしば独創的であり、企業のマーケティングチームに新たなインスピレーションを提供し、新しいマーケティングキャンペーンや製品開発のアイデアを得ることができます。また、UGCは他のユーザーにも影響を与え、新たなコンテンツの生成を促進し、コミュニティ内でのエンゲージメントが高まり、持続的なコンテンツ創出のサイクルが形成されます。加えて、UGCを通じてユーザーがどのように商品やサービスを利用しているか、どんな課題を感じているかなどの具体的な使用状況やニーズを把握することで、マーケットインサイトを得て、より精度の高いビジネス戦略を構築することができます。さらに、UGCはユーザー自身がコンテンツを作成するため、企業にとってはコストを抑えつつ多くのコンテンツを得ることができ、このコンテンツを効果的に活用することでマーケティングのコスト効率を向上させることができます。以上の理由から、UGCを多く獲得することは次のコンテンツ制作やビジネスの軌道修正、新しいアイデアの発見に大いに役立ち、企業の成長を促進する重要な要素となります。

つまり、UGCに書かれたフィードバックや情報からユーザーの傾向を知ることでコンテンツ制作のアイデアに繋がるという事です。

UGC獲得のための準備

UGCを獲得するための施策を実施する前に、まず以下の準備を行いましょう。

魅力的なアカウントとコンテンツの作成、フォロワーの獲得

UGCを集める前に、魅力的な自社アカウントとコンテンツを作り、フォロワーを集めることが重要です。アカウントが魅力的でなかったり、フォロワー数が少なかったりすると、UGCは発生しにくくなります。ユーザーは魅力や共感できるポイントがあるとインスタグラムに投稿するため、アカウントが魅力的でないとUGCが発生しにくいのは当然です。

そのため、ユーザーにとって有益な情報を発信したり、競合アカウントよりも役立つ情報を投稿したりして、多くのフォロワーを集める対策を取りましょう。例えば、フリマアプリの「メルカリ」は、アプリの活用方法や共感できる体験談をコンテンツとしてインスタグラムに投稿し、その結果、7万人以上のフォロワーを集めました。さらに、「#メルカリ」というハッシュタグがついた投稿の数は150万以上にのぼります(2022年8月時点)。

このような成功事例を参考に、自社の取り組みに活かしましょう。

自社独自のハッシュタグの作成

UGCを獲得するためには、自社独自のハッシュタグを作成することが不可欠です。ユーザーが自社に関する投稿をする際、どのハッシュタグを使えばよいか分からない状態を防ぐためです。ブランド名やコンセプトをハッシュタグにするのが一般的な方法ですが、自社で作った造語をハッシュタグにするのも効果的です。

例えば、ユニクロの「#UNIQLOコーデ」は、ブランド名とコーディネートを組み合わせた造語であり、非常に参考になります。

目標の設定

魅力的なアカウントと自社独自のハッシュタグを作成したら、次にどのくらいのUGCを獲得するか目標を設定しましょう。「独自のハッシュタグがついたコンテンツの投稿数」や「UGCの発生率」などを具体的に決めます。競合や市場規模を考慮し、具体的な目標を設定することが重要です。

このような準備を行うことで、UGC獲得の施策がより効果的に進められるようになります。

UGC獲得のための施策

インスタグラムのUGCを獲得するための施策はざっくりと以下のとおりです。

商品・サービスを紹介したくなるような仕組みと特典の設計

UGCを多く獲得することで、商品やサービスのブランド認知度が広がり、UGCの発生率も上昇します。しかし、自社アカウントの運用初期段階で自然にUGCを発生させるのは非常に困難です。

特にブランド認知度が低く、ハッシュタグが少ない初期段階では、自社に言及したコンテンツを投稿してもらう可能性が低いため、積極的に商品やサービスを紹介したくなるような仕組みと特典を設計する必要があります。

例えば、商品が梱包された箱の中に、「買った商品の写真を撮り、指定のハッシュタグを付けて投稿して欲しい旨を記載したハガキ」を同封する施策が考えられます。しかし、ハガキを同封するだけでは投稿される可能性が低いため、投稿特典として割引クーポンなどを提供することが効果的です。これにより、UGCを効果的に獲得できます。

アカウント運用の初期段階では、このように、こちらが一方的にメリット得るような施策ではなく、ユーザーにもメリットを設ける仕掛けを作ることが重要です。

ユーザー参加型のインスタグラムキャンペーンを実施する

ユーザー参加型キャンペーンを通じて、効率的にUGCを獲得することができます。

ユーザー参加型キャンペーンとは、フォローやいいね、指定の投稿をすることで特典やプレゼントがもらえるキャンペーンです。参加条件として「指定のハッシュタグと写真を付けた投稿」を設けることで、UGCを効果的に獲得することができます。ユーザーはプレゼントを受け取り、企業はUGCを獲得できるため、両者にとってメリットがある施策です。

最後に

以上、今回はUGCについてなぜUGCが必要なのか、UGCをなぜ獲得していく必要があるのかについてお話をしました。UGCの獲得と増加が、自社からのPRにかける必要のある時間を減らし、コストを削減することにも繋がります。
特にスタートアップ、もしくはこれから新しいプロジェクトをスタートする場合にはUGCを増やすことを一つ、目標達成のための手段として計画をすると良いかなと思います!


次回はKPIの定め方についてです!
▼次記事リンク▼



それではまた次回記事でお会いしましょう!!

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