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ほぼ毎日エッセイ『わたしに翼』

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2024.03.09〜 タイトルは大好きな朝ドラ『虎に翼』をもじって。 書くことで、大きくて豊かな、どこまでもいける、「私だけの翼」が手に入りますように。
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#エッセイ

熱き仕事人たち

熱き仕事人たち

あいもかわらず、毎日教習所に通っている。

1日に3時間運転するのは結構疲れるのだけど、そのなかでも思いがけず「パッション」にふれることがある。

昨日、路上教習を受けていたとき。
担当してくれたのは、何度か教えてくれた教官だった。

私は第一段階の教習でかなり手まどい、おそらく多くの教官にご面倒をかけたかと思う。しかし、なんとか仮免試験に受かり、今のところは(下手なりに)順調に教習を進められてい

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いのちあふれる季節

いのちあふれる季節

大雨である。

親子して雨合羽を着込み、保育園に向かう。息子を送り届け、午前中は路上教習だった。車を運転していると、視界が悪くて驚いた。

さて、ニュースでは22日頃から梅雨入りするのでは、などと言われている。雨の日は気圧の変化で頭が痛くなりやすいし、送り迎えが大変なので憂鬱な気持ちにもなる。

それでもなお、私はこの季節が好きである。

雨の降る季節に生まれたからかもしれない。家の中で雨音を聴く

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「覇気」を飛ばす快感

「覇気」を飛ばす快感

私は「舞台俳優からライターに転身した」ことを売りにしている。

現役時代は映像作品に出演したこともあったけれど、自身の経歴をかたくなに「舞台俳優」としているのは、舞台に立っていた自分に矜持を持ってるからだ。

今回は、舞台に立った者にしかわからない快感と、舞台役者だからこそなせる「業(わざ)」についてお話したいと思う。

✎✎✎

舞台俳優としての能力を説明するために、マンガ『ONE PIECE』

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応援してもらえる才能

応援してもらえる才能

仮免試験に合格してから、あんなに苦戦したのが嘘かのように(今のところ)順調に教習を進められている。

(しかし、こうやって調子に乗ると失敗するので、油断は禁物でいきたいと思う)

嬉しいのが、教官の先生方に「受かったんだね!よかったね!」「試験のときみてたよ!がんばったね!」「めっちゃ成長したね!」と声をかけてもらえることだ。

第一段階で何度も復習になってしまったのだが、そのたびに担当の教官がそ

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「私」をととのえる

「私」をととのえる

あいかわらず月経周期は乱れて翻弄されているものの、最近は体調がだいぶ整ってきた。

最近、なんだか憑き物がとれたような精神状態で過ごせている。きっと、現状を変えようと模索し続けた結果が、実を結んだのかもしれない。

●「自分を癒すこと」に投資しようと決めた

これまでの私は、自分のことは後回しにしていた。休む暇があるなら、家族や仕事のことを考えたかった。
特に、これから子どもを養っていくにあたり、

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「オトナ」になってから挑戦する、ということ。

「オトナ」になってから挑戦する、ということ。

昔、声楽の先生がこんなことを言っていた。

「若いとき、本番の日に子持ちの先輩が『子どものお弁当を作ってから現場入りした』なんて言ってるのを聞いて『本番の日にそんなことしてるなんて、信じられない!』と思ったわ。でもねぇ、自分が親になると、本番だろうがなんだろうが、洗濯や掃除をして、子どもを送り届けてから舞台に立つようになったのよねぇ」

この話を聞いたとき、私は19歳だった。若い頃の先生とまったく

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「あと1時間」がほしい

「あと1時間」がほしい

もしも誰かが(誰だ)、私の願いをひとつだけ叶えてくれるとしたら。

毎日「あと1時間」がほしい。寝かしつけのあと、ベッドから這い出さなくても、家族の寝静まる早朝に起きださなくても、自動的に、私のためだけに現れる「あと1時間」だ。

その時間を使って、やりたいことがある。

何も気にせず、予定を整理することだ。タスクがどんどん溜まっていくので、どこに分散させるのか、どの予定を優先するのか。

忙しく

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3年間、noteに書き続けてわかったこと

3年間、noteに書き続けてわかったこと

3月からほぼ毎日エッセイ『私に翼』を連載しているのだが、以前から自分の書いた記事をマガジンにふりわけていた。

そのなかで、最も多くの記事を収録しているのが、こちらのマガジンだ。タイトルはそのまま『自分らしく生きるためのマガジン』。

前回の『目指せ、自動車免許!』という記事で、こちらの収録数が100記事に到達した。最初の記事をさかのぼってみると、2021年9月からこちらのマガジンを運営しているら

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めざせ、自動車免許!

めざせ、自動車免許!

今日から6月。

半年前のお正月には、息子が熱性けいれんを起こし、初めての入院となったっけ。昨日のことのようで、時が経つ早さについていけないような。

さて、6月は私にとって特別な月だ。なぜなら22日は誕生日だから!昔から、誕生月にはなんだか無駄に気合いが入ってしまうのである。

そんな6月の目標のひとつは、自動車免許を取得すること。

去年から自動車教習所に通っていたのだが、息子の入院やコロナ感

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本棚の乱れは心の乱れ?

本棚の乱れは心の乱れ?

引っ越しして、ついに念願の仕事部屋を手に入れた。そこに大好きな画家アルフォンス・ミュシャの絵画を飾ったり、アールヌーヴォー調のカーテンをつけたりしてご満悦である。

しかし、ひとつ気になっている箇所が。それは、本棚の乱れである。いや、乱れているほどではない。単行本は単行本、文庫本は文庫本、というようにきちんと大きさごとにわけられているし、活字本とコミックスは別々の本棚にしまわれている。

引っ越し

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赤ちゃんはいらない

赤ちゃんはいらない

自分が私の腹から生まれてきた、という事実を知った息子。出生時の、大きな産声をあげている動画をみるのが、最近のブームみたいだ。

特に、寝かしつけの前、その動画をみると落ち着くらしい。私も息子が生まれたときの幸せな気持ちが蘇ってくる。「ママは〇〇くんが大好きだよ」というと、「〇〇くんはママが大好きだよ」などと返してくれる。

✏︎✏︎✏︎

今日、息子が寝かしつけのときに「ママのおなか、あたらしい赤

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夫と地獄の道を行く

夫と地獄の道を行く

月に一度、ぜったいに夫にブチギレてしまう。今日がその日だった。

女性ホルモン的な問題で仕方ないのかもしれないが、特に今月は夫と話す時間が目立って少なく、私のなかで不満が溜まっているのかも。

夫は、私が毎月ブチギレるのは、私の抱える問題が根本的に解決していないからだという。いわく、ひとりで抱え込みすぎたり、なんでも悪い方に考えてしまったり、ということらしい。

それはわかる。ものすごく、わかる。

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物語よ、ありがとう。

物語よ、ありがとう。

昔から、小説、映画、舞台、アニメーション、マンガなど、とにかく「物語」がないと生きていけない人間だった。

世の中には、そうでない人もたくさんいると知って驚いている次第である。そんな私だから、一時的にでも物語のなかで生きる、俳優という道を選んだのかもしれない。

あらゆる現実について、楽しい面を見出すことが得意だと思っていたけれど、そんな私ですら今自分のおかれた状況は厳しい。すべてを捨てて逃げ出し

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美しい景色

美しい景色

今日のnoteは、違うことを書こうと思っていた。だけど、ある美しい景色が頭から離れず、そのことについて筆をとらせていただきたい。

眠ってしまった息子を抱いた夫が、私の少し前を歩いていた。私から見えるのは、夫の首に回された息子の両腕と、ぷくぷくのほっぺ。

夫が小首を傾げて、汗で上気した息子の額に、軽く唇をあてた。ああ、この人は息子のことを愛しているんだろうな、すごくかわいいんだろうなぁ、と思った

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