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〜テレピー物語〜

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「動く電話テレピー(Telepii)」※にまつわる少しほっこりする物語たちです。 ※「動く電話テレピー(Telepii)」とは、誰でも毎日いつでも家族と繋がることができる最も…
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出張の夜ごはん

出張の夜ごはん

まもなく、夜7時。帰りの新幹線の中で、テレピーのアプリを立ち上げる。

いつもの夕食の時間。
「カレー、無事に温められた?」
テレピーの向こう側で、娘が笑顔で手を振っている。
「うん、ママが書いてくれてたメモ見たから大丈夫だったよ」
「じゃ、いただきます!」「いただきまーす!」

片道3時間の出張は、たとえ5時に仕事を終えたとて、わずかに夕食の時間に間に合わない。それゆえ、出張を伴うプロジェクトを

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夏休みと、これからの目標

夏休みと、これからの目標

「会いたかったよ」

…なんてセリフはちょっと照れくさい。だけど、待ちに待ったこの日がようやくやってきたんだ。ストレートに口には出せないけれど、心の中はウキウキと踊っている。

夏休みを利用して、高校の終わりから付き合っている彼女が暮らす、山の緑と空の青が爽快な地域にやって来た。彼女が進学した大学は、僕たちが生まれ育った街からは遠く離れている。

彼女は「自分の食べるものくらい自分で育てられるよう

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父の日

父の日

父のことを異性だと明確に認識したのは、小学四年生の頃だった。
それが思春期、反抗期の始まり。反抗と言っても、暴れ回ったわけではない。
家庭内のディスコミュニケーション。伝えたいことがある場合、母を通じた。

きちんと向き合うこともなく、大人になってしまい、今も、なんだかうまく目を見て話せない。決して嫌いではないし、話したいこともあるのに、どうやって話せばいいのか、父も娘も分からなくなってしまってい

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ウェディングパーティー

ウェディングパーティー

急な発熱。子どもっていつもそう。なぜだか、ここぞって時に出る。

翌日は、仲の良い友人のウェディングパーティーだ。
友人は同い年で、学生時代から仲が良い5人のうちの一人。5人の中には、子どもがいる者も、結婚していない者もいて、生き方なんて決して一通りじゃないことが分かりやすく現れていて面白いと思う。

私の場合は、シングル、子持ち、会社員。
子は小学生も半ばに突入し、手はほとんど掛からなくなってき

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ソファに並んで

ソファに並んで

冷蔵庫から缶ビールを取り出し、テレビのスイッチを入れ、リビングのソファに腰を掛けた。薄茶色のレザーはエイジングが進み、このソファと共に月日を重ねてきたことを嬉しく思う。今夜も、テレピーにスマホをセッティングした。

「おつかれさまー」テレピーの向こう側から、いつもと変わらない彼女の声が聞こえる。
「いやー、つかれたよー、あ、もうビール開けた?じゃ今日も、乾杯」「かんぱ〜い」

遠距離中の彼女との「

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テレピー音楽会〜テレピー物語③〜

テレピー音楽会〜テレピー物語③〜

入学した時からコロナ禍だ。

入学式はなかった。クラスの半数ずつが、時間を分けて教室に入り、担任と挨拶をしたのみ。「入学式」と書かれた手づくりの立て看板前で、記念写真を撮った。
背中には、まだまだ体に馴染まないピカピカの薄紫色のランドセル。

おばあちゃんとおじいちゃんがランドセルを買ってくれた時には、行事がこんなにも尊い時代がやってくるなんて、想像さえしていなかった。

おばあちゃんとおじいちゃ

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スキー旅行の日〜テレピー物語②〜

スキー旅行の日〜テレピー物語②〜

楽しみを控えていると、とても不安になる。
その日を無事に迎えられるだろうかと。自転車を漕ぐ時は怪我をせぬよう慎重に、帰宅後は風邪を引くまいと手洗いを念入りに。

そう、細心の注意を払っていたのに、やってしまった。
家族旅行の前日のギックリ腰。

小学4年生の息子と妻、息子の友達家族と共に2泊3日のスキー旅行を予定していた。幼稚園からの恒例行事で、年々上達する息子の姿を見るのが、僕の楽しみになってい

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ばあばの食卓 〜テレピー物語①〜

ばあばの食卓 〜テレピー物語①〜

慣れたはずの自宅。カレンダーは2ヶ月前のままで止まっている。
もう随分帰っていない気がするが、そんなものなのか。
2人目の出産を控え、臨月から実家で過ごし、産後1ヶ月ぴったりを経過した今日、自宅に帰ってきた。

上げ膳据え膳とはこのことで、食事の支度から、洗濯物まで家事全般を母が担ってくれていた。出産直後の身体は、下半身すべては一度ばらばらになったような感覚で、絶対安静で一生寝てたい気持ちなのに、

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