見出し画像

SEが人事の仕事を手伝ってみた!~住民税編📑~

前回の記事はこちら
はじめまして、インソース業務部の高町と申します。
今回は私が、「SEが人事の仕事を手伝ってみた!」シリーズのコラムを書かせていただきます。内容は住民税となっております。

シリーズ最終話となる今回、ぜひお気軽にご一読ください。

住民税とは?

はじめに、簡単に住民税について触れていきます。

住民税とは、地方公共団体の住民であることに対して課税される税金のことです。前の年の1年間の所得に対して、1月1日時点の住所地で課税されます。納税のタイミングは6月から翌年の5月となります。

新卒社会人1年目の大半の方が課税されないのは、前年の所得がないか、アルバイトなどで所得が発生していても控除の条件をほとんどの方が満たしているからです。社会人2年目の方は6月の今頃、納税に思い悩んでいることでしょう。

しかし、住民税は福祉、保健、教育や地域社会生活に必要なものにあてられるため、納税者は胸を張っていきましょう。

実際に手伝ってみた業務「住民税年度更新」

今回お手伝いさせていただいた業務は、住民税関連の業務の中でも一番忙しいものとなります。

おおまかな業務フローは以下の通りです。

① 5月中頃に各自治体から届く、各社員の住民税額が記載された郵送物とデータを整理する。(※データはelTaxという地方税の電子申告、電子納税するシステムから届く)
② 従業員リストで、到着状況をチェックする。
③ 退職者のものが届いていないかチェックする。
④ 税額を給与ソフト(特別徴収として給与天引きを行う)に反映させる。
⑤ 本人控えを渡す。
⑥ 住民税を支払う各自治体と対象金額のリストを作成する。

(実はこちらのnoteを執筆したのは6月前半でして、ちょうど住民税が更新される月でした。当時はまだ業務も進行途中で、上記②番まで手伝わせていただいておりました。)

膨大なデータの仕分けと管理

まずは5月中頃に各自治体から住民税額が記載された郵送物が届きます。特に理由がない限り、社員は特別徴収により住民税を納めるため、ほぼ全社員分のものが届きます。そのため、届いた郵送物はとにかく多く、仕分ける作業だけでも一苦労です。

私は人事の方と協力しながら郵送物の仕分けをしました。協力作業はなんだか学生の頃を思い出し、少々楽しみながら取り組みました。一人作業なら心折れていたことでしょう。

また、郵送物だけではなくデータとしても届いているので、それもチェックします。過半数の自治体から届いているので、これがものすごくありがたいです。なぜなら次のステップとして、税額を給与ソフトに反映したり、納税したりする際、各個人の住民税額をデータとして管理する必要があるからです。

人事の方によると、データがなく郵送物のみ届いていた時代は「すべて手入力でデータ化していた」と聞きました。大変さもこれ極まれり、といったところでしょう。データで大半が届く今、作業は以前より手間が省けているかと思います。

しかし、まだまだ自動化できるポイントはあると思いました。

というのも、elTaxで届いたデータはcsv形式となっており、それを自動でダウンロードし、管理用のファイルにデータを反映させることができれば、さらに作業は楽になるのではと考えております。

厳重な二重チェック

さて、先ほどの作業で各社員のデータは保管することができました。しかし、さらなる試練はこれからです。

人事が管理する従業員リストを用いて、「きちんと届いているのか?」「税額は合っているのか?」「退職者のものが届いていないか?」など事細かなチェックが必要となってきます。退職者のものが届いていたら大変です。

異動届を出さなければ、会社は今後もその人の住民税を支払っていくことになります。私は昔、退職した会社が異動届を提出しておらず、忘れたころに異動届が出され、唐突に1年分の住民税が徴収されました。これは辛いですね。

ここの部分はシステムの力を最大限に発揮したいところだと感じました。前回のコラム(障がい者雇用編担当の古味作)でもあったように、人の力だけでは不安になって何度も見直したり、間違えたりすることもあると思います。

従業員リストも諸々のチェックも全て一つのシステムで一元管理することができれば、人事の手間も大幅に削減することが可能でしょう。

SEとして住民税の仕事に関わってみて

さいごに……
「SEが人事の仕事に関わる」といった斬新な業務を行ってみて、私は貴重な経験ができたと思っております。まずは、業務体験に協力していただいた人事の方々に感謝いたします。

実際に関わるまでは、これほどの気づきは無かったと思っております。

その理由は、特別徴収で送られてくる住民税の税額は各自治体によって計算してくださるため、住民税の仕事はその納税額を納めるだけであると思っていたからです。

しかし、実際に関わってみて、その納税に至るまでに多大な労力を使い、確認に確認を重ね、ミスなく給与に反映し、そのうえで納税を完了してくれていることに気づきました。

そうした業務の中で「どこか自動化できないか?」「情報を一元管理できないか?」と考えることにより、SEとして少し成長できたように思います。

SEが実体験をもとにnoteを執筆する「人事の仕事を手伝ってみた」シリーズは今回で最後となりますが、SEの皆さん、そしてSEでない皆さんも、日々の業務を今一度見つめ直すことで業務のコスト削減を図ってみるのはいかがでしょうか。

(業務部プロジェクトメンバー 高町)


▼「SEが人事の仕事を手伝ってみた」シリーズ 過去回はこちら


この記事が参加している募集

オープン社内報