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70代の古稀ライターと新入社員3名による社内対談🎤「限界は誰がきめるか?」

こんにちは。インソース メディアグループのイシハラです。

スーツ姿が輝く新入社員も、少しずつ職場に慣れ始める5月。メディアグループではとある社内対談企画を行いました。

その名も「銀子と新人3名のダイアローグ~限界は誰がきめるか?」

弊社の読み物シリーズ「銀子の一筆」にて記事を書いている “70代の古稀ライター 銀子さん” に、インソース新入社員の3人が記事に関する疑問・感想を投げかけ、幅広い話題について議論を深めていく企画です。

進行役は、本noteの偉人・こばなしシリーズも連載されている、メディアグループ 責任者の小林さん。

年齢も立場も全く異なるメンバーの社内対談。70代の銀子さんや今年の新入社員はどんなことを考えていて、どんな話題が生まれるのか?

対談の一部を会話形式でお届けしますので、ぜひお楽しみください。

◆対談メンバー
・銀子(70代の古稀ライター)
・小林(WEB制作の責任者)
・インソースの新人A、新人G、新人T

◆今回題材にした銀子さんの記事
「限界は誰がきめるか?」


(1)自分に自分で縛りをかけるのは、つまらない

小林「4月に更新した記事、『限界は誰がきめるか』。これは私が銀子さんに頼んで、シニア・高齢者の方の活躍や、そのバイタリティの源について書いていただいた文章です。銀子さんがこの記事で一番伝えたいと思ったところはどこだったのでしょうか」

銀子「今はビジネスパーソンが多い時代で、退職年齢や階層・立場などで行動を考えたりすると思うんですけど、本当は社会の標準を『これだ』とするのではなくて、『自分ができることを一生懸命やるという』そういう気持ちだけで挑戦するのがいいと思っています。

年齢や性別、社会的な階層や立場など、または優越感や劣等感など、自分で自分を縛らない方がいいと思っているんです。

記事の最後に『いくつになっても、自分の限界を決めつけないことこそが、大事なのだと思える』と書いた通り、それは何も高齢者だけに限らず、若い人、学生でも誰でもそうだと思います。

『自分はこう行くのが順当ではないか』とか『こうあるべきではないか』というのではなくて……、組織の中に入れば組織のルールは守らなくちゃいけませんけど、それでも『おかしい』『もっとこうしたら』ということがあったら率直に上司に相談するとか。

『入りたての私がなんか余計な事言ったら怒られるんじゃないか』とか、そういう風には思わない方がいいかなと思います。 言ったら怒る上司もいるかもしれないけど、怒られたら怒られたで、そこから学べばいいのだと思っています。怒られることや失敗を恐れ過ぎない方が、自分の成長になると思いますよ」

新人G「この記事を読んで感じたことは、やはり自分でも気づかない間に、自分に対して制限をかけている時があるなということです。

私自身は悩む時間が多いタイプなんですが、最近、悩むことが嫌な自分にも気づき、悩む時間を決めてしまおうかとすら考えていたところだったので、銀子さんのようになりたいです。

『自分に制限をかけない』ということは私にはかなり難しいことなのですが、銀子さんにとって、挑戦することの原動力はどういったところにあるのでしょうか……?」

銀子「私だって、限界は決めない方がいいといっても、何をやってもいいと思っているわけではないんですよ(笑)。ルールとか自分の良心だとか、バランスだとか色んなことを考えますけど、自分が躊躇してしまいそうなときには人に相談するのも大事ですよね。上司とか先輩とかの意見を聞くのもいいし。

50年以上フリーランスだった私と、組織で成長していくビジネスパーソンとは違うかもしれませんが、それでも『これはやるべきだ』と思ったときには躊躇せずにやるべきだと思っています。

意識して『限界を乗り越えるぞ!』と思って生活しているわけではないですけど、Gさんの言うように、自分に自分で縛りをかけるっていうのはつまらないことだと思います。失敗はこわいけれど、人は誰でも失敗する権利があるわけですから。だから、権利がある間は失敗して、怒られて、立ち直って成長すればいいんじゃないかなと思います」

小林「失敗できるのは新人の特権ですからね。失敗できるうちにいろいろチャレンジしていただければと。

自分の能力って、自分が思っているのとちょっと違う時がある。できないと思っていてもやってみると意外とできたりします。自分はできないから、向いてないからという先入観でやらないのはもったいないと思います。

ただし、やってみて向いてないなと思うこともある。とにかく最初は試行錯誤してみてほしいと思います」

(2)良いことも悪いことも自分の責任

小林「それでは次はAさん、お願いします」

新人A「はい。記事の中の『もしかしたら “もう年だもの” と決めつけているのは、世の中よりも、高齢者自身なのかも知れない』という文章にハッとさせられました。私自身も「もう遅いかな」と思って挑戦したかったことをあきらめてしまうことが多いのですが、銀子さんを見習って、めげずにチャレンジしていきたいと思いました。

日本にはまだまだ年齢で制限をかけてしまう文化があると思いますが、インソースの研修の中には高齢者の活躍を支援するものもあるので、そういったものを通して、高齢者が活躍しやすい社会づくりをお手伝いしたいとより強く感じましたね。

記事の中に『見る前に跳ぶ』という言葉が出てきます。私もどちらかといえば『見る前に跳ぶ』ことの方が多いように感じるのですが、一方で、大きな間違いをしてしまうのではないかと不安になることもあります。銀子さんが跳ぶ前に、これだけは気をつけたいと思っていることがあれば教えてください」

銀子「良いことも悪いことも自分の責任だと覚悟することですね。何が起きても自分で片づけるよりしょうがないな、ということかな。跳ぶ時には、成功の希望も失敗のリスクも込みですから。自信とか成功とか失敗とか考えず、覚悟だけでした。

私は正直に言って、組織に入って暮らすのが初めてだったので、ほんのつまらないことが原因でも『これがもとでクビになってもしょうがないな』と思って働いていました。最初(インソースに)入社した頃、私、赤い洋服を着て行ったことがあったんですけど、いざ会社に着いてみたら赤い服を着ているのは私だけで『ああ、もうこれでクビになっても仕方ないな』と思いました(笑)。

だから、ある意味開き直ることも大事だと思っています。そんなに四方八方の顔色を伺ってしまうなら、または失敗するのが絶対嫌なら、見る前に跳ばない方がいいです。跳ぶことだけがいいわけじゃありません」

小林「本当に跳びたいと決心したなら、そのあと失敗してしまっても納得できそうですね。逆に言えば、自分の行動に責任を取れないうちは跳んじゃいけない気がしますね」

銀子「私はこんな風に野放図に自由に生きてきたんですけど、それでも心がけてきたことが一つあるんです。

新入社員の皆さんもきっとそうだと思うんですけど、自分が跳ぶ前に周りの人、つまり自分の上司とか先輩、お客さまだとかに言われたことを、とにかく黙ってやってみようと思っていました。

社会人の順番として、『まずするべきことをする。その次にはできることをして、3番目には好きなことをする』というのがあると思っています。

よく転職サイトの広告などで『自分のしたい仕事じゃなかったのでやめます』という言葉を見かけますけど、私は本当に『 “自分のしたい仕事” じゃなかった』と分かったのかな? って疑問に思ってしまうんですよね。

仕事をしていると良い時も悪い時もありますけど、 “自分のしたい仕事” かどうかは、いろいろな局面を潜り抜けてきて初めてわかることなので。やるべきこと、できることに徹底的に取り組んだ後、好きなことができるようになった人だけがはじめて、見る前に跳ぶことができるんじゃないかと思っています。その辺の大まかなプランは少なくとも立てておいた方がいいです。決していつでも跳んでいいわけじゃないんです」


(3)これからの社会にできること

小林「最後はTさん、お願いします」

新人T「私はAさんとは対照的に、見る前に跳ぶどころか、跳ぶ前には勝算などを細かく計算するほどの慎重派ですが……、記事を読んで、銀子さんのようなある種の大胆さは持ち合わせていきたいものだと思いました。

それと同時に、記事の中で銀子さんも言及している『99歳で車椅子生活になっても世界最高年齢の現役化粧品訪問販売員としてギネスに載った女性』のような、活躍する高齢者のロールモデルになる人・企業を、社会がもっとアピールしていくべきだと思いました。個人にできることには限界があっても、社会全体が変わろうとすれば可能性はもっと広がると思うからです。

銀子さんは70歳で就活をされたと記事にありますが、その経験を振り返った時、これからの社会・企業にできることは何だと思われますか」

銀子「私は『70歳で就活する方もすごいけど、70歳を雇おうと決めた企業もすごい』と思いましたよ! 働きたいという気持ちだけで挑んできた高齢者を採用しようと思う勇気と、その企業としての自信と覚悟は、本当に称賛に価すると思いました。私が採られたから褒めるわけじゃないですけど。

そういう、一つ一つの小さいことへの姿勢が企業姿勢になっていくと思うので、周りに見えにくいことへの真摯な姿勢を示すことによって、社会からの信頼感を積み重ねていけばいいのではないでしょうか。そういう企業が存在しているということそのものが、社会へ連帯を示すメッセージになっているんじゃないかと思うんですね」

小林「銀子さんの記事を読んだ人が少し前向きになってくれたら、我々としても本望ですね。小さなことですけど、少しでも人の役に立てたら嬉しいなと思います。

それと同時に、最初に道を切り開く人はいつだって1人で、その背中を見てついていこうと思う人たちが増えていくものだと思うので、世間に道を示すような企業になるべく、インソースもよりアピールを重ねていけたらと思います」


(4)新人Tのあとがき

今回は、インソース最高齢のライターである銀子さん(仮名)にお話を伺った。

この対談企画は、もともとはメディアグループのインターン生である新入社員の3人が、イチからwebページを作成するというミッションのもと立ち上がった企画だったが、銀子さんにお話を聞いていく中で、図らずも人生論を交えた深い議論に話が発展したのは興味深かった。

女性が外に出て働くということが当たり前ではなかった時代に、まさに人々に道を示すように人生を切り開いてきた銀子さん。人生の大先輩である彼女にお話を聞く機会をいただけたのは、社会人の卵としても1人の女性としても大変意義のあることだった。

「見る前に跳ぶ」。そんなことができるほど一人前になれる日は来るのだろうか。つい、遠い目をしてしまう社会人1年目だが、銀子さんにいただいた言葉を胸に、社会の荒波に立ち向かってゆきたい。

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以上、70代の古稀ライターと新入社員3名による社内対談「限界は誰がきめるか?」でした。

人生の大先輩である銀子さんのポジティブなお言葉やフラットな考え方、そして新人3名の前向きな価値観に触れることができ、イシハラも身が引き締まる想いです。

今回の社内対談により生まれた記事は他にもございますので、またnoteでもご紹介できればと思います。それでは本日も、最後までご覧いただきありがとうございました。

(今後もインソースの新入社員3名を、温かい目で見守っていただければ幸いです🌱🌼)