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おすすめインソース図書📚70代の大先輩が綴る「シルバー就業日記『私は銀子』」

こんにちは。インソース メディアグループのイシハラです。

夏本番🍨というような気候になってまいりましたが、「おうち時間」も多い今年の夏ですね。クーラーをつけた部屋で、WEBを通してニュース・ビジネスコラム・エッセイ・漫画……様々な文章に触れている方も多いのではないでしょうか。

本日は、PCやスマホ、タブレットから覗いていただけるオリジナルコラム「シルバー就業日記」をご紹介します。

暑い夏も、日々仕事と向き合っているビジネスパーソンの皆さん。バイト中の学生さん。たまたまこの記事にたどり着いた方。エッセイ好きの方。休憩時間にスマホを開いた方―― どんな方にもおすすめできる素敵なコラムです。ぜひ、ゆるりとご覧くださいませ📖🎐

シルバー就業日記「銀子とマチ子」とは?

多様な人材を受け入れるべく、シニア世代の再雇用・再任用を積極的に行う組織が増えています。こうした動きは、シニア世代が今まで培ってきた知識・ノウハウを組織で学ばせていただくチャンスでもあります。

一方で、新しい仕事を覚えるのに少し時間がかかったり、指導する側にとっては “年上の部下” で指導しづらかったりと、本人も指導する側も日々奮闘しているのではないでしょうか? 

そんな働く日常を、実体験をもとに綴ったのが「シルバー就業日記 『銀子とマチ子』」です。

インソースの人気者こと御年70代のシルバー世代社員「銀子さん(仮名)」と、母親と同じ年齢の後輩をOJTすることになった社員「マチ子さん(仮名)」。それぞれの視点から、学びや体験を日記形式で綴っております。

中でも今回は、シルバー世代社員「銀子さん」の方の日記を、1~2話お届けいたします。

シルバー就業日記 vol.1「IT企業に入る」

◆シルバー、IT企業に入る!

私は銀子(仮名)。
約半世紀、読み書きの仕事しかしたことがありません。死ぬまで元気に仕事がしたくて求職しましたが、高齢者の仕事の選択肢は “少ない” !

「それはそうよね。若い人と同じようには働けないもの」

と、求人が少ないことに弱気になり落ち込んでいましたが、ダメ元で応募したインソースにライティングスタッフとして採用されたのです。人生でまた、新人として業務が始まりました。

(ライティングスタッフと言うと)今の時代、ほとんどの日本人は日本語を読むことも書くこともできるので、簡単な仕事だと思う人もいるでしょう。しかし、誰に向けて何のために書くのか、どのように伝えるかは、発信元によって全く違います。ここにはここの書き方、あちらにはあちらのルールがあります。

昨日まで自分が書いていた文章は一先ず忘れて、インソースとしての言葉を伝えなければなりません。私の直属上司は娘の世代の美しいお嬢さんです。毎日、駄目出しをされ、叱られたり励まされたりしています。

勉強になります。やはり日本語は面白い。仕事は楽しい。

◆ITオフィスにびっくり!

実は、入社して初めて、インソースが研修企画運営の “IT企業” でもあることを知りました。

広いオフィスにデュアルディスプレイのPCがびっしり並んでいます。就業管理はもちろん、オンライン会議アプリによるミーティングや電話、Webマーケティング、オンライン研修……などなど、すべてPC操作が要です。よくわからないカタカナ語も飛び交います。学校教育で一度もPCに触れていない世代の多くの人にとって、IT企業は近未来的な別世界です。

朝から晩までこんな世界で暮らすなんて「私、大丈夫?」といつも(今でも)自問しています。

◆簡単なことが分からない!

自宅のPCはひとバージョン前に設定していますが、多少は使えるつもりでした。それがインソースに来て、今まで私はワード、メール、ネット検索、エクセル入力など、PC機能のほんの一部しか使っていなかったことを実感しました。

それでも就業関係の入力は慣れれば良いし、自分の作業関連の操作も一度覚えれば大丈夫。と思っていたある日、上司から指示を受けました。

「こちらのページから記事をピックアップして、エクセルで一覧表にしてください」「はい」

ところが――
エクセルがどこにあるのかわかりません。

自宅のPCの見慣れた画面でしか探せない、こんなごく初歩的なところで立ち往生してしまいます。大汗かいて探しますが、見当たりません。周囲の人に聞いても説明が早過ぎてわかりません。

直属上司に聞くと、目にも止まらぬ速さでエクセルを出してくれました。復習してみれば「なんだ、こんなことだった」です。それが分かるまで時間がかかること。

一事が万事、手間取ることが多い毎日です。頑張れ銀子!

⇒ vol.1 全文章(銀子さんの教訓つき)はこちらから📖


シルバー就業日記 vol.2「なんという大失態!」

◆なんという大失態!

私は銀子(仮名)。
インソースのwebを運営する部署に配属されています。メディアを通じて、様々な仕事のひと場面に何か少しでも役立つことが伝えられたら、と思うと大変意義のある仕事だと実感します。

そして、本日は今までとは勝手の違う新しい仕事。早合点や勘違いのないようにじっくり資料を読みます……

「起きて!」

上司の小声で我に返りました。

なんということでしょう。いつの間にか居眠りしていました。入社間もないというのに、好きな仕事だというのに、言い訳もできない失敗です。我ながら実に情けない、これで解雇されても仕方ないと覚悟しました。

◆どうしたらいいのか

その後上司と面談がありました。叱責の気持ちを少しも表に出さずに、「体に負担なら作業時間を減らしてはどうか」という提案でした。恐縮しながら受けました。実際、勤務時間を減らしたら格段に楽になりました。感謝しています。

入社後、IT企業に入ってしまった不安で眠りの浅い日が続いていたのですが、解雇を覚悟してからは不思議なことに眠れるようになっています。企業が望むことは「無理して頑張ることではなく、元気で仕事をすること」と肝に銘じた出来事でした。

もちろん、私は猛反省しました。若い時は寝不足でも徹夜でもすぐに回復しましたが、高齢になると眠いのに眠れない、眠る気がないのに寝てしまうことがあるんですね。他所から見れば正真正銘の高齢者であるというのに、自覚が足りないのかもしれません。

以降平日の就寝時間を守り、安眠のための工夫をしています。

◆叱り方に感銘を受ける

叱られた立場の私が言うのもおかしな話ですが、当時、上司の叱り方に感銘を受けました。

上司の人柄によるのでしょうが、怒りも嫌味も表に出さず、静かな具体的な話でした。叱責するのではなく「どうしたらより良いか」の提案でした。叱る目的が「より良くなる」ことなら、叱らない方が有効な場合もあるのかもしれません。

覚悟して叱られる立場にあった者は、温情に甘えず改善する方法を自分でも考えるからです。一時的な叱責よりも、静かに「これからどうしますか」と問われている怖さが伝わります。叱責や罵倒よりも “忘れられない忠告” になります。

その後、何事もなかったかのような日常に戻ったことも、胸に沁みる事でした。

自分がした失敗に対しても反省していますが、上司が叱らなくてはならないようにしてしまったことに申し訳なさが増しています。

あの時は、ごめんなさい!

⇒ vol.2 全文章(銀子さんの教訓つき)はこちらから📖


イシハラのあとがき

人生の大先輩による「シルバー就業日記」vol.1~2でした。

いつも真剣勝負で仕事に取り組まれ、一方でおちゃめな面もある銀子さんの日記、いかがでしたでしょうか?

そんな銀子さん、他にも代表作があります。
数年前から連載されている読み物ですが、その名も「七一歳の新入社員 銀子さんによる川柳『銀子の一句』」

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銀子さんが弊社の研修開発者にインタビューするかたちで、 “人気研修のポイントや効果” を紹介しています。最後は毎回、研修を「一句」で締めくくっている点がユニークなシリーズです。

リモートマネジメントを表現した最新の一句は、
「信頼は もっとリモート 活かす素」
(心に刻みます!)

銀子さんや川柳に興味が湧いた方は、ぜひ「銀子の一句」も覗いてみてくださいね🍵 本日もインソースnoteに出会っていただき、ありがとうございました。


▼読み書きのプロこと、銀子さんのコラムは他にも沢山ございます


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