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心に刻んでおきたいこと

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第二成人式の提案

第二成人式の提案

成人の日。袴を着るか。スーツを着るか。それとも…?なんて、大したことない論点をずっと考えていたあの頃は平和だった。世界がものすごく狭かったんだろうな。人間にとってはそっちのほうが、実は幸福なのかもしれないけど。

それでも東京に出てきて、様々な仕事をしていれば、世界はもっと広いものだと気づいてしまう。前回のnote「2020年以降の日本に向けて。3つの課題と提案、そして問い。」 でも書いた通り、日

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"意識高い系" おんなともだち

"意識高い系" おんなともだち

「友達」に関する暗黙の校則というものは、12歳の春に突然設けられるらしい。

 中学に入学すれば、女子はプリーツの入った紺色のスカートに、男子はカラーのついた黒い学ランに身を包む。そんなのは当たり前のことで、もちろん頭では知っていた。中学生は制服を着るものだ。けれどもその瞬間から世界が真っ二つに分かれ、暗黙の校則が生活を縛ることになるなんて、当時の私はちっとも知らなかった。

 小学校時代は平和な

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他人は自分に興味などない、というスタンスが面白いものを生み出す。

他人は自分に興味などない、というスタンスが面白いものを生み出す。

先日の妻のエピソードnote、SNSで瞬く間にシェアされ、2日間で10万PV超えだった。完全に内輪の話だったのに、異常な共感や感動を生んでいて不思議に気持ちになった。しかし10万PVとは体感値に比べて少ない。やっぱり最近のネットはタコツボ化していて、バズの波は小さく忘れらるのも早いのだと感じた。

続編期待してる!ってコメントたくさんもらったけど、帰宅したら妻に「なんやnoteまた更新したんかいな

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個性と惰性を履き違えるな。

個性と惰性を履き違えるな。

最近、娘の学校説明会などでスーツを着る機会が多い。僕は企画業という仕事柄、Tシャツと短パンというラフな格好が多く、スーツは慣れていない。むしろスーツを着ることに対して抵抗感すらある。

そんなわけだから“スーツ着用”って書かれていても、なるべく手を抜こうとしてしまう癖がある。普段手ぶらだから鞄を持たなかったり、暑ければノーネクタイにシャツだったり。まぁそれでも我慢して着てる分だけ偉いと思ってた。

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答えよりも問いを。

答えよりも問いを。

カネボウの新しいブランドCMが賛否両論らしい。何のために化粧をする?という問いに始まり、多様な女性たちや文化を描いていく素敵なムービー。ただ最後の最後の「生きるために化粧をする」というコピーで価値観の押しつけになってしまった感じがする。表現としては本当に素晴らしい出来栄えなので、締め方が本当にもったいないと思う。

https://youtu.be/C86Sgcke5YI

改めて思うけど、もう答

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発信するということ

#検察庁法改正法案に抗議します  ときゃりーぱみゅぱみゅさんが発言し、たくさんの人が「よくぞ言った!!芸能人が同調圧力に耐えて素晴らしい」と称賛した。

しかしそうではない考えの人たちは「何も知らない芸能人が発言するな!勉強してから言え!」と反発していた。それに対してよくぞ言った、と称賛した側は「歌手も市民だ、自由に発言する権利はある!」と怒ってた。おれは知ってる。

芸能人が発言しにくい理由のひと

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言語化して初めて、世界への解像度は上がる。

言語化して初めて、世界への解像度は上がる。

言語化を大事だと思っている人は多くいるが、それがなぜかを言語化できる人は少ない。

僕は社内で、何か壁にぶち当たってるメンバーがいれば、「まず言語化しろよ」と言っている。それは課題抽出だったり企画づくりだったり、またはレポートを作成する場面でも同じだ。分かってないやつほど「やってますよ」と言う。どれどれ、と見てみると、ただ情報や発言が羅列してあるだけ。それは言語化とは言わない。

言語化とは、自ら

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卒業設計について【反省とアドバイス】

卒業設計について【反省とアドバイス】

ちょうど一段落したところで時間が出来たので、自分の卒業設計の、おもに制作期間についてちょっと振り返ってみたいなと思います。

これから卒業設計に向き合う建築学生たちにとって、ちょっとでも参考になればいいと思ってます。

まず最終的に出来上がった私の卒業設計の内容は、簡単に言うと

「暗渠(元々は川だった場所のこと。東京にはたくさんあるけど、下水道化されたり、蓋をされたりして見えてないことが多いです

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なぜ「文化」が必要なのか。

なぜ「文化」が必要なのか。

「地下鉄サリン事件」について取り組んだ作家のひとりに村上春樹さんがいます。62人の関係者(被害者だけでなく、オウム入信者もふくむ)へインタビューをした「アンダーグラウンド」がその代表作です。丁寧で深い膨大な量のインタビューから、地下鉄に揺られる一人一人の人生(物語)が浮き彫りになります。いろいろな意味で重い本だけど、ぜひ読んでみてほしい一冊です。

もうひとつ超絶おすすめは「雑文集」という本にある

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社長の横に、アートディレクターを。あるいは、組織はなぜ「ロゴ」にこだわるべきなのか。

社長の横に、アートディレクターを。あるいは、組織はなぜ「ロゴ」にこだわるべきなのか。

「たかがロゴひとつでそんなに高いの?」
「あんなシンプルなものすぐできるでしょ?」
「どうしてロゴにこだわるべきなの?」

そんな言葉をもらうことがある。それらは質問というより、疑問に近いものだ。とても複雑で本質的でややこしい疑問だ。広告業界で働き始めて10年、デザインの会社を経営して3年の自分も 「むむむ」と口ごもり、すぐに返答はできない。これに対する明快な答えを持っているデザイナーも少ないよう

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その大学、本当に必要ですか?

その大学、本当に必要ですか?

高校の頃、「なぜ大学にいく必要があるのか」と先生に聞いたことがある。「いい大学にいかないと、いい会社にはいれない、そしていい人生を送れない」そんな答えが返ってきた。今よりもはるかに無知で、意志もなかったから、「そんなものか」と思い、受験勉強をはじめた。半年間はみっちりと勉強し、第一志望だった早稲田大学理工学部に合格した。合格したこと自体は純粋にうれしかった。

しかし、大学時代について語れることは

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美意識のある経営を。

美意識のある経営を。

「美意識のある経営」というのを、生涯のテーマに掲げていきたいと思っています(大げさですが)。それはもちろん「自社」もそうだし、「他社」に対しても普及していきたいテーマです。

「美意識のない企業」の仕事はしないし、「美意識のない提案」はしないようにしていきたい。そして「美意識のない企業」は淘汰されていくような社会になればいいなと思っています。

ここでいう「美意識」とは、「物理的な審美眼」だけでは

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