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歴史考察

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歴史について考察した記事をまとめています。
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2021年8月の記事一覧

LinkedIn投稿と、考えの軌跡の見える化

LinkedIn投稿と、考えの軌跡の見える化

しばらく、歴史考察の
一連の投稿をしていました。

LinkedIn投稿的には
異色の投稿ではないか、と
読み返してみて
自分で思いました
(まあ、皆さんそれぞれ
存分に異色ではあるのですが…)。

ブランディングや
教育や採用(面接)などを
ビジネスに引き寄せて
書いてみましたが、

「仕事論」と「歴史論」の
2つがある、と仮定した場合、
「仕事論からの歴史論」
ではなく
「歴史論からの仕事論」

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採用は 社史/自分史の すり合わせ

採用は 社史/自分史の すり合わせ

思わず五・七・五で一句
ひねってみましたが、

採用する側(企業)
採用される側(個人)
両方が『歴史』を持っています。
会社に歴史あり、
人に歴史あり、なのです。

採用とは、この異なる
2つの歴史のすり合わせ。
これまでの歴史を踏まえて、
お互いの現在で採否を判断し、
未来をともにすること。

ただし。

問題が、3つあります。
ヒストリー=his story
誰かの主観と取捨選択により
物語

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プロセス・アワーセルブズ・ヒストリー

プロセス・アワーセルブズ・ヒストリー

前回、プロセス・セルフ・ヒストリー
について書いてみた↓

プロセス=過程
セルフ=自分自身の、自身の手で
ヒストリー=歴史
要するに、
結果を誰かが書く歴史、ではなく
過程を自分で書く歴史、である。

極私的な自分史、自分なりの自分史。

この記事では、それが
「自分自身」だけの単数ではなく
「自分たち」という複数に
なった場合はどうなのか、と考察する。

selfが単数なら複数はselves

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プロセス・セルフ・ヒストリー

前の投稿では、
プロセスエコノミーから発想した
「プロセスヒストリー」を
提案して、分析しました↓

ただ、そちらでも書いたように
「歴史」というのは
語り手・書き手が好きなように
取捨選択できる側面があります。

「主人公補正」ができる
大河ドラマなどを思い浮かれば
わかりやすい
(主人公に関わる人が
みな善人で魅力的に描かれていたり
敵陣営が悪人ばかりだったり…)。

私なんかは、
その脚色、

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プロセスヒストリー

プロセスヒストリー

前の投稿にて
「プロセスエコノミー」について
紹介した↓

一言で言えば
「完成品でなく『制作過程』を売る!」
という手法である。

この考えを、歴史に援用できないか?
「プロセスヒストリー」と仮に名付けよう。

エコノミーが「経済」なら、
ヒストリーは「歴史」。
どちらも、この複雑な社会を
認識する視点、観点だ。

まず、同じことを考えている人が
いないかと、ググる。
「プロセスヒストリー」で検

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昭和の氷塊、平成の氷解

昭和の氷塊、平成の氷解

30年で凍り、固まったキャリア観が、
30年でゆっくりと氷解してきた。

1960年、安保闘争。岸首相、辞任。
ここから日本は
「経済のことは池田にお任せください」
「寛容と忍耐」をとなえる
池田勇人首相の下で
経済大国への道を歩むことになる。

『所得倍増』
そうなればいいなあと思った人は
多かったと思うけれども、
まじめにそうなると思っていた人は
そんなにいなかったのではないか。

しかし、池

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『カノッサの屈辱』の魔力

『カノッサの屈辱』の魔力

西暦1077年、今から約1,000年も
前のことである。

イタリアにあるカノッサ城に
一人の男がやってきた。
身分卑しからぬ風体のその男は
武器をすべて手放して、
修道士の格好になると、
城の前に座ってこう叫んだ、といわれる。

許しを願った男の名は
ハインリヒ4世。
神聖ローマ帝国の皇帝にして
ローマの王様であった。

彼は誰に許しを願ったのか?

それは、ちょうどカノッサ城に
滞在していた

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ク〇リプをつける家康

ク〇リプをつける家康

徳川家康は、一級の政治家である。
政治とは清廉潔白なものではない。
ましてや、一つだまされれば
一族ごと滅亡させられるような
戦国時代を生き残った家康だ。
必要とあれば、汚い手、
権謀術数を使うのもいとわない。

彼の晩年、
豊臣家を滅亡させるために
取った行動は文字通りの
「権謀術数」であった。
権・謀・術・数すべて、
はかりごとをあらわす漢字。

豊臣秀吉の遺児、秀頼は
方広寺というお寺を再建

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その通りに動かす家康

その通りに動かす家康

司馬遼太郎さんの名作の一つに
『関ヶ原』というものがありまして↓

当然「小説」ですから
誇張や創作は混じっていますが、
「関ヶ原の戦い」がとても
活き活きと描写されていて
面白い作品です。

最近、岡田准一さんや
役所広司さんが出演されて
映画化もされました。

で、この小説の中で
私が好きな場面がありまして
(いくつかあるのですが
そのうちの一つの場面)、

徳川家康が「使者」を送る
場面です

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全肯定と全否定への歯止め

全肯定と全否定への歯止め

「この人の言うことなら
絶対に間違いはないっ!」
「この人の言うことは
全く信用できないっ!」

人間と相性は各々違いますから、
全肯定したくなる人もいれば
全否定したくなる人もいます。

ただし、とちょっと
考えてみていただきたい。

人間は、生まれてから死ぬまで
ずっと同じですか?
あなたも、生まれてきてから
現在まで、ずっと同じ
性格や行動をしていますか?

…違いますよね。
私は子どもの頃

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