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#60,#61 家族の発達段階「完結期」
1.従来の発達課題完結期の家族
①グリーフワークを続ける
②一人で暮らす生活や家族との同居、施設入所などにより生じた新しい生活に適応する
③他者からの支援を受けるという新たな体験を通して社会性を維持・拡大させる
2.統計的な把握①65歳以上の独り暮らし
②75歳以上 配偶者と死別した人の割合
女性の58%、男性の17%
子どもとの同居率が低下し、配偶者との死別によって独居となる高齢者が増加
③死
#57,#58,#59 家族の発達段階「老年期」
1.従来の発達課題老年期の家族
①夫婦が新たに出会い直し、夫婦の関係性を強化する
②加齢に伴うさまざまな変化を受け入れ、無理のない新しい生活スタイルを構築する
③地域活動に参加し、これまでの豊かな生活経験を社会生活に活かす
④子どもの配偶者やその親族などと新たな関係を構築する
⑤親の介護問題に夫婦で取り組む
・老年期はパートナーシップの再編成の時期
来るべき親、配偶者、自分自身の介護、看取りに備
#54,#55,#56 家族の発達段階「排出期」
排出期:子どもの巣立ちが起こる時期
①親離れ、子離れに伴う喪失感を乗り越える
②子どもが巣立った後の生活設計を具体的に検討する
③更年期障害や生活習慣病のコントロールに努める
1.中年期を生きるとは・中年期とは、おおむね40歳から65歳まで
・子育てが一段落する時期
1)人生の正午
2)矛盾と葛藤
3)喪失と向き合う時期
4)第二の青年期
2.中年期夫婦のおかれた状況1.夫婦関係の帰路に立た
#51,#52,#53 家族の発達段階「教育期後期」
改めて、今の日本の子育て事情
子育て肯定感が減り「子育て否定観」が急増
ベネッセ教育総合研究所 1995年から首都圏の数千人規模の調査を5年後ごとに実施
家庭内のケアは一体だれが担うのか? 根本的な問題を考えていく必要がある
本日のテーマ:教育期後期(10代の子供をもつ時期)
①子どもと親との間にゆるやかな絆を形成する
②子どもからの拒絶を受け入れることを学ぶ
③次第に視点を子どもから配偶
#48,#49,#50 家族の発達段階「教育期前期」
改めて、今、日本の家族ってどうなっているのか?本田由紀:「日本」ってどんな国? 国際比較データで社会が見えてくる
家族/ジェンダー/学校/友達/経済・仕事/政治・社会運動/日本と自分
1.全体状況
2.家庭生活の満足度
3.父親・母親はどのような存在か
4.子どもの生活時間
5.政府の家族関係社会給付
大人も子供も忙しく、愛情を育む、深める時間もない
働いても収入は増えず、精神的にも余裕のない
#45,#46,#47 家族の発達段階「乳幼児を育てる段階(養育期)その2」
1.発達課題:父親・母親役割の獲得と健全な保育何をしたらよくて、何はNGなのか
時代が激しく移り変わるなかで、普遍的に大切なものはあるのか?
杉山登志郎:「子育てで一番大切なこと」、愛着形成と発達障害、講談社現代新書、2018 から
*杉山登志郎:我が国を代表する児童精神科医、浜松医科大学児童青年期精神医学講座客員教授、日本小児精神神経学会常務理事。
「子どもの発達」「児童精神医学」からみた「
#43,#44 家族の発達段階「乳幼児を育てる段階(養育期)」
1.人間の子育ての特徴1)強く長期にわたる関係性
母親は、9か月間という長期の妊娠期間。親と子が相互に求めあう結合・愛着の関係はあらゆる種のなかで最も強く、そして長期に続く。
2)破格に長い親子関係
他の動物では、自分で餌を取り外的から身を守れればもう「おとな」
身体の成長のみならず、社会的ルールや道徳、社会で生きていくための知識やスキルを身に着け、自分の考えや価値観、アイデンティティを獲得する
#41,#42 家族の発達段階「家族の成立期」
1.結婚のメリット 1)心理的効果
2)経済的効果
①費用節約
②分業による利益
③リスクの分かち合い
2.夫婦という関係の特徴1)そもそも他人同士:
双方の選択によって営まれている関係性
2)異文化の融合:
結婚とは、個人のレベルを超えた2つの異なる家族システムの融合
3.発達課題①相互信頼感の確立
②バランス取り(ワークライフ、役割、実家など)
③子どもをもつかどうかの選択
④コミ
#38,#39,#40 家族の発達段階「独身の若い成人の時期」
独身の若い成人の時期:結婚に向けての準備段階①職業選択と経済的自立
②親密な人間関係の確立
③生まれ育った家族(原家族から自己分化し配偶者を選択する)
④結婚に向けての準備
1.職業選択と経済的自立結婚前の親からの経済的独立の重要性
「子どもが親に経済的に依存していては、心理的に自立することはほんど不可能。
親もまた無意識のうちに成人した子どもの行動や生き方に対して口を挟むのが当然と
いう感覚
#37 家族発達理論「家族発達理論とは」
1.家族の二つの変化(1)家族を構成するメンバーの変化に即して生じる変化
(2)外部の社会の変化に伴って生じる変化
家族発達理論は、(1)の変化に焦点を当てたもの
2.家族サイクルのモデル(カーターとマクゴルドリックによる家族発達段階)(1)独身の若い成人の時期
(2)結婚による家族の成立期
(3)乳幼児を育てる段階
(4)青年期の子どもを持つ時期
(5)子どもの巣立ちが起こる時期
(6)老年
#34,#35,#36 家族関係リテラシー「家族関係リテラシーとは何か?」
1.なぜ家族関係リテラシーが大切なのか家族はあって当たり前のものではない。
生き物であり、水と栄養が必要という大前提
家族を育てていくことは、人生の価値あるチャレンンジ
2.家族関係リテラシーの定義1)リテラシーとは
情報リテラシー、ITリテラシー、メディアリテラシー、金融リテラシー
もともと「リテラシー」は、「識字能力」を指した言葉
現在では広く「適切に理解・解釈・分析する能力」として使われ
【番外編 】ケアとは何か?
ミルトン・メイヤロフ 「ケアの本質」生きることの意味 より
メイヤロフは、親が子を、教師が学生を、精神療法家が患者を、芸術家が作品を、市民が共同社会を、夫と妻がお互いをそれぞれケアするとき、それらのケアすべてに共通する働きは、「他者が成長すること、自己実現するのを助けること」だと述べている
1.ケアするとは最も深い意味で、その人が成長すること、自己実現することをたすけること
自己実現とは:人が自
#31,#32,#33 家族の機能⑲⑳㉑ 「家族の役割分担」
1.家庭内の役割①大きく分けて無償労働と有償労働
②育児や介護に注目すると
・実際のケア担当者
・ケア担当者の相談役
・社会資源との窓口
・意見のとりまとめ役
・緊急時のサポーター役
・経済的な支え手
一人に役割の加重がかからないよう重層的な役割分担が望ましい
多くの人が関わるメリットとデメリットがある
今回は、無償労働と有償の役割分担について取り上げる
○無償労働:貨幣価値
#28,#29,#30 家族の機能⑯⑰⑱「家族の合意形成」
個人の意思決定⇔家族の合意形成
以前は家族のリーダーシップ機能と言われていた。
家族をまとめるリーターシップの機能がいかに発揮されているか
今は、リーダーシップ機能というよりも、家族全体の合意形成機能が注目される
1)家族に合意形成が求められること結婚式/子どもをいつもつか/バースプラン/産後の育児・家事の分担/誰にサポートしてもらうか/育児休暇は誰がいつ/保育園はいつから/
旅行はどこへ?/
#26,#27 家族の機能⑭⑮ 「自分も相手も大切にするミュニケーション」
1.健康な家族にみられるコミュニケーションの特徴① 誰から誰へのコミュニケーションなのか、方向が直線的で代弁や一般化がない
・父親から息子に「〇〇は・・」というべきところを、「この頃の若者は・・・」
・妻が夫に向かって言うべきところを「あなたのお父さんは・・・」
問題のすり替え、問題の歪曲が起こる
② メッセージは送り手の意図が明確に表現され、その意図に沿って受け取られる
③ 内容が明確に伝わり、
#24,#25 家族の機能⑫⑬ 「コミュニケーションのズレはなぜ起こるか?」
コミュニケーションとは何か
1)情報のやりとり、4つのプロセス①送り手のなかで何か伝えたいことが浮かぶ(感覚・感情・考えなど)
②伝えたいことを記号化(言葉、表情、しぐさなど)して送信
③送信された記号を聴覚、視覚を通して受信
④受信した記号を脳で解読する
①と④にズレがなければ、「理解し合えた」「分かり合えた」関係が成立
2)コミュニケーションのズレとは例)妻:私、頭痛いの
夫:じゃ、