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なんでみんな上京する?? 21.1.20

方言と作品について。

方言を小説(作品)の中で扱うのは難しいと書いたが、一つの「解決策」(?)が、先日BSで放送された『新・あたしンち』に出ていた。
タチバナ家の父と母は大分出身だが、普段は標準語。母の場合は、実家の「母の母」と話すときに方言が出る程度。
父は、基本的に標準語である。

だが、そんな父が、全編ほぼ方言のエピソードがあった。
舞台は父行きつけの居酒屋で、同席しているのは父と同郷の友人。そのためか、父は母にもしゃべらない方言を丸出しにして、リラックスした表情を見せる。

これはなかなかいい方法だろう。
方言を話すのは父と同郷の友人だけなので、居酒屋の親父や店員の合いの手で話の流れはわかるし、かつ本格的な方言も楽しめる。
もし、キツめの方言で、読者にわかりづらい部分がありそうなら、別の地域の人物にツッコミを入れてもらえばいい。


この、「地方出身者が上京して定住する」パターンは、なぜだか他のホームアニメにも見られる。
有名なところでは『サザエさん』『クレヨンしんちゃん』などもそう。
それぞれの父と母は、関東以外の出身なのだが、どういうわけか生まれ故郷を離れて、東京に定住をする。
一般的には、そのまま地方で暮らすのが普通だとは思うが、なぜわざわざみんな上京する設定にするのだろうか。

これも、「特に説明の無い場合、小説など創作物の舞台は関東地方」の法則に則っているのかもしれない。
たとえば、関東キー局制作ドラマであれば、舞台が関東になるのもわかるが、関西準キー局制作ドラマでもやはり関東が舞台になることは珍しくない。
が、関西に旅行に行った時、ローカルのワイドショーで、嫁姑問題の再現ドラマみたいなのがあって、全編関西弁だったのだが、正直違和感があった。
おそらく、「関西弁キャラ」に対するイメージの固定が僕の中にもあったのだろうか。

方言を話すからと言って、急に素朴になったり、怖くなったり、意地が悪くなるわけでもないのだが、方言が強烈なインパクトを残すからこそ、ついそのイメージに引きずられてしまう。特に、その土地の出身者以外には。


かくいう僕自身も、こうやって標準語で書いている時は、若干「鎧《よろい》」を身に付けている気がする。仮に、「そんだべ」などと書いて田舎者扱いされるのも、「損だべ」と勘違いされるのも好まざるところだ。

東京出身で「母方言」(!?)が標準語の人は、標準語に対してどのような思いがあるのか、もしくは何もないのか機会があれば聴いてみたい。


まぁ、友人も知り合いもいないので無理な話だが。


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