9/5-3 「やきもちがひどかったようやねん。その上、癇癪餅も手伝って、突然、暴力をふるい出す。でもその後は、何もなかったように猫なで声で接してくる。その落差とあまりにもひどい暴力に耐えられなかったと言っていた。うちも一緒や――」
カフェでぼんやりしてると聞こえてくる。 「有難うございまーす」という女性店員の猫なで声。 何だかもうちょっと聞いていたい。 戦場のような職場で聞くことはほぼない猫なで声。 今は安心できる場所にいることを確認する。 営業マンがカフェにたむろするのも分かる。