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#おすすめ名作映画

映画は、人生の厳しさからすばらしさまで、さまざまな感情を私たちに教えてくれます。自分にとって“名作” だと感じる映画作品をぜひ教えてください。

急上昇の記事一覧

孤独の中の暖かな愛 -映画『ラブ・ストリームス』の美しさ

【木曜日は映画の日】 巨匠の最後の作品というのは、今までにない新しい展開で周囲を困惑させるような意外な傑作か、それまでの集大成の名作となるかが多い気がします。 アメリカインディーズ映画の名手、ジョン・カサヴェテスの晩年の映画『ラブ・ストリームス』(1984年)は、彼の過去作品の要素を受け継ぎながら、それが最後の輝きを見せている、美しい映画です。 それは、孤独と愛についての映画です。 作家のロバート・ハーモンは、豪華な屋敷に女性たちを招き入れて暮らし、

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午前4時にパリの夜は明ける(2022)

人々の人生に寄り添う深夜ラジオが 優しく語りかける希望の物語 1981年5月10日にミッテラン大統領が誕生したフランスは、それまでの33年にわたる保守政権が終わり、変革の時を迎えました。自由で開かれた時代の幕開けに多くの人々が期待を膨らませたといいます。 そんな希望の兆しが芽生えた1980年代のパリを舞台に、時代の明るいムードとは裏腹に、夫の浮気による離婚で、絶望の淵にいた女性が新しい環境に戸惑いながらも、自分の人生を歩き出す姿を描いています。 孤独なタルラとの出会いが

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創作の原点、『借りぐらしのアリエッティ』。

”I‘m 14 years old, I am pretty...“ 2010年の夏、この曲と共に、小人の少女が草むらから顔を出したとき。 私の創作人生は幕を開けました。 ものすごい衝撃でした。 自然の中を駆け回る小人。 彼女の、借りぐらしの冒険。 それを彩るハープの音色。 全てが、私の大好きなものでした。 「借りぐらしのアリエッティ」とは ご存知の方も多いと思いますが、念の為。 主人公であるアリエッティは、人間のものを少しずつ”借りて”、人間の屋敷の床下で暮らし

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【最新情報】ジョーカー続編、狂気の予告編解禁!

ついに、世界初公開!!『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』の予告編が2024年7月24日(水)に公開されました!! 2019年に世界を震撼させ、アカデミー賞主演男優賞および音楽賞を受賞した『ジョーカー』の続編が、ついに劇場に帰ってきます。 本作のタイトルに含まれる「フォリ・ア・ドゥ」(Folie à Deux)はフランス語で「二人狂い」を意味し、精神医学用語では「感応精神病」として知られています。これは、妄想を持つ人物から親密な関係にある他者へ妄想が感染し、複数人で同じ妄想を

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#53. 【映画】ちょっと思い出しただけ

7月26日、夏真っ盛りですね。 いかがお過ごしでしょうか? という決まり文句で始めてみました。笑 さて、7月26日を題材にしたおすすめ映画をご紹介します。 『ちょっと思い出しただけ』 監督・脚本:松居大悟 主演:池松壮亮、伊藤沙莉 2022年公開の映画です。 ネタバレせずに紹介します。 主人公は、怪我でダンサーの道を諦めた照生(てるお)と、タクシードライバーの葉(よう)。 7/26は照生の誕生日である。 1年ずつ「7/26」を遡りながら、2人を軸に、様々な登場

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島根旅行に向けて、砂の器 (小説と’74映画)をちゃんと見た。

今年の夏休み、島根県を訪れる予定です。 島根県の観光地やグルメなどを調べたり、noteでも検索したりしていました。 そんな時、 『砂の器』に登場する奥出雲の地、亀嵩(かめだけ)とその近隣地域、木次(きすき)線の駅等で当時映画の撮影を行っていたクルー陣や俳優を目の当たりにした地元の小学生。後にNHKのプロデューサーになった方の記事に出会いました。 この方やその地域の人々にとって、撮影風景はとても珍しく衝撃的だっただろうし、撮影陣がその地に滞在していたことも、更には映画がもの凄

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優しくて上品な、愛。

先日、久しぶりに 映画『ALWAYS 三丁目の夕日』を観た。 私の大好きな映画だ。 不思議なことに、何度もみていると その時々によって、自分に響く言葉や場面が少し変わっているように感じる。 『ALWAYS 三丁目の夕日』 『ALWAYS 続・三丁目の夕日』 『ALWAYS 三丁目の夕日 '64』 作品は、3部作。 舞台は昭和30年代。東京タワーのすぐそばにある、下町に住む人々の暮らしを描いた物語だ。 「古き良き」という表現があるけれど、この時代に生まれていた人も、生ま

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ジャン・ポール・ベルモンドの映画「レ・ミゼラブル」1995年制作版を見て思ったこと

監督 クロード・ルルーシュ 音楽 フランシス・レイ     ミシェル・ルグラン 主演 ジャン・ポール・ベルモンド 過去に何回も映画化ミュージカル化されたビクトル・ユーゴーの「レ・ミゼラブル」 今回新宿武蔵野館でジャン・ポール・ベルモンドの特集の中にレ・ミゼラブルがあった。映画化された中で最高の出来と聞いていたが、未見だった。監督も音楽も俳優も素晴らしいので、気合いを入れて見に行った。 主演のジャン・ポール・ベルモンドは、ひとり三役をこなしている。 ①主人公のアンリ・フォル

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映画『お母さんが一緒』感想 喧嘩ばかりで人生いいのか

■喧嘩ばかりで人生いいのか◯とにかく姉妹喧嘩しすぎ。こんなに喧嘩していたら同じ空間にいたくないし、会いたくもない。長女は努力至上主義、次女は恋愛重視、三女は姉にハッキリ言えない性格。母親は母親でネガティブなことしか言えないからまさに地獄。とにかく、ちょっとしたことで喧嘩するのは良くない。 ◯次女が90点取っても姉が100点だったら評価されないというのはよくわかった。長女は100点取れるまで努力しろというが、全員がそうではない。ただ、三人とも100点を取れるものが違い、それが

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夏に観たい映画①シャイニング

梅雨入りしたと思えばもう明けた!?ってスピードで真夏を迎えています。 熱中症にも気を付けなくては、と水分補給しているこの頃ですが、夕方前には頭痛が……慌てて水分塩分摂っていますが、これ経口補水液買っておいた方が良いかもしれません(ーー; 命の危機を感じます…… 年金がどうのとか定年が70歳とか云々で不安を感じる前に、暑さで人は死んでいくのでは??? さて、暑い日に観たくなる映画を紹介したいと思います。 個人的に観たくなるだけで他の人にはそうでもないのかもしれません。 ま

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映画「さざなみ」 人の心はやわらかくて壊れやすい。すべてを正直に話さなくても…。

『さざなみ』塩辛い映画だった。 人生の晩秋を迎えて、45年も寄り添ってくれた妻に全てをさらけ出さずとも良いのになあ。きっと話さないほうが良いこともあるのだろう。 ジェフよ、いくら愛する妻とはいえ、相手の全てを知ることは不可能だし、自分のすべてを同じように理解してもらうことは不可能に決まってるじゃあないか。 人は何らかの秘密を抱えて生きていくもの。そんな話は墓場まで持っていってくれ。 長年連れ添って馴れ合ううちに妻と自分の境界がわからなくなってしまったのか、認知機能の低

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タイの遺跡で、チャップリン『犬の生活』のわんちゃんになる

 3月末、タイのスコータイとその周辺の、世界遺産となっている3つの遺跡を巡った。  遺跡は公園として手入れされ、敷地は広々としており、観光客はまばらで、混雑とは無縁である。出会えるのは、遊行仏のような、日本で見るのとは一味違う仏様たち。道沿いには、木々には名前も知らない熱帯の花が、今を盛りと咲いている。こんな中を散策していると心が広々として来るのだけれど、問題は野良犬の多さである。   こちらは入場料を払っているのだが、彼らからすれば、弱っちくて妙なのが自分たちのテリトリー

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スティーブ・ブシェミという男

みんな大好きスティーブ・ブシェミ。 プライベートでは何しているの? どれくらい影響力があるの? 彼の魅力とプロフィールを詳しく紹介します。 おすすめ作品ベスト5も。

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映画【ルックバック】の感想 なぜ劇場に行く人が多いのか?

■圧倒的なリアル感と物語の面白さ◯劇場に行くとすごく人気で驚いた。予約を見ても座席がかなりされていて、舞台挨拶もかなりの盛況ぶりの様子。ルックバックが終了する時間になると人が流れ出して、否が応でも人気を実感する。特典の緑ブックを持っている人が多くて、特典の効果よりも何を観たかを判別するアイテムになっているように思う。口コミで広がったと思う。そこまで大々的には広告されている印象がなかったからだ。物語の良さを示している。 ◯人気ってなにで火がつくか分からない。元々話題にはなって

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映画「FALL」極小のステージで極上のスリル(2022・アメリカ)

 高所の鉄塔に若い女性二人が取り残されて もぉーなんでこんなとこ登っちゃったの?! と何回も思わずにはいられない映画です 面積は最小ながら 最悪な状況が続く サバイバル映画「FALL」  高所恐怖症のわたしはソファーにしがみついて 観ましたよ笑 本当高所がすごすぎてひやっとするからね! Filmarks:3.5 Googleユーザー:84% ロッテントマト:79% 視79% 極個人的好み度:★★★★☆ (2022年 アメリカ スコット・マン監督)    全体的

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【エッセイ&映画レビュー】いまを生きるを観て

ずーっと見たかった作品。 というか、すんごい昔に観たのにほぼ覚えてないという。。🥴 昔から映画は好きだったけど私の中では 『良い映画』 『うーんな映画』 というほぼ2択しか無かった気がします。 というか、どんなことも『白か黒』みたいな考え方してたからなのかもしれませんね😅 今や歳を重ねて『白か黒』に加え中間の『グレー』が増え、さらに『黒寄りのグレー』『グレー寄りの白』まで😂 カラーバリエーションが増える始末w しかしカラバリ増えたことで、自分自身楽になった気もす

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【映画感想】エスター

忘備録 すごく衝撃的で頭に残っている作品。 今年、2作目を観るタイミングで改めて観た。 サスペンスホラーのジャンルだろうか。 エスターの少々変わり者だけど、健気で真面目な性格。 だけど最初からなんだか違和感があり、 その違和感が何なのか最初はわからず。 賛否あるみたいだけど個人的には完成度高いと感じた。 以下ネタバレ ーーーー エスターは9歳の見た目ながら、 実年齢は33歳であるという「発育不全」 エスターのサイコパスさが凄いけど、 大人の心を持ちながら子供の見た目

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タイでアン王女になる?

 3月下旬、ひとりでタイを旅した。まず、スコータイ遺跡公園のあるスコータイに行き、旧市街にある、遺跡のすぐそばの宿に泊まった。  翌日、宿のおかみさんに、旧市街から12キロほど離れた新市街に行くソンテウ(乗り合いタクシーのようなもの)がないか聞くと、ないから、アプリを使ってタクシーを呼べという。自分でできなければやるが、手数料がかかるという。    2023年夏にマレーシアに行ったとき、Grabという車を呼べるアプリを入れていたので、それを使ってみる。が、何度かトライしても

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20240724【速報】『女子ーズ』参戦 【2014➡2024年邦画】

【速報】2024年7月24日2024年12月20日公開「聖☆おにいさん THE MOVIE ホーリーメンVS悪魔軍団」の中にあの、女子ーズが新メンバーとなって参戦すると記事がアップされました。 女子ーズファンとしては大変嬉しいニュースです。 新メンバーは、川口春奈さん、吉柳咲良さん、田中美久さん、森日菜美さん、安斉星来さん レッド川口春奈さん: 説明不要の有名人。 グリーン吉柳咲良さん: ミュージカル「ピーターパン」、映画「天気の子」天野凪の声を担当されたそうです。

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運命の輪が回る -フリッツ・ラングの映画の魅力

【木曜日は映画の日】 よく、ホラー映画や小説の惹句に、「人間が一番怖い」というのがありますね。 「人間が一番怖い」映画で私が思い出すのは、『メトロポリス』を撮った巨匠、フリッツ・ラングの映画です。 ラングは、サイレント時代から撮っており、おそらくは映画史上10本の指に入る、重要な巨匠です。 ジャンルとしてのホラー映画は一本も撮ってはいませんが、その容赦なく暗い人間観と、精巧な機械のように組み合わさって、破滅へ向かう運命の過酷さは、並みのホラーよりも背筋が

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