21世紀の3D映画は「アバター」(2009)に始まって終わるという結論を残して収束しそうな感じである。画面内に入れないという映画の「お約束」に真っ向から異議を唱えた試みは残念ながら定着しそうもないことは、同業他社の作品を見れば明らかであり、ごく自然な結末のように見える。
「アバター:ジェームズ・キャメロン3Dリマスター」(2022)は、同タイトル(2009)のリマスター改訂版である。本作の公開により再び世界興行成績1位に返り咲いたとされているが、殆どの観客は忘れていたかも知れない。初公開とは少しだけ違うところがあるので比較してみるのも一興である。