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6-1.初めて病院に行ってから、あっという間に一〇日が過ぎていた。
10-3.背中を強引に壁から引きはがした俺の目に、踊り場の床で鈍く光を反射する物体が映る。
10-2. メッセンジャーを閉じて、またペンを回し始める。
5-7.「……じゃあ、俺たちなりの方法であがいてみようか」
5-1.夏休みが始まって四日目の水曜日の昼、俺が出かける準備をしているとスマホが震えた。
5-6. シイナ先生にメッセンジャーのアドレスを伝えて病院を出た。
5-2. 俺はジュンペーの肩をぽんぽんと叩くと、マンションの陰になっている階段に移動した。
7-8.応接室にひとり残された俺はスマホをズボンのポケットに突っ込むと、カバンからいつも使っているシャープペンシルを取り出して三回、指先ではじいてみた。
5-4.これほど大きな病院に来るのは初めてだった。
5-3. と、ここまではネットニュースでも流れている情報。
10-4. あの記号は、今日のゲームで俺たちが通った軌跡じゃないのか？
9-10.そう。失うことになった一因には、制限時間に圧された焦りもあった。
9-9.『……結果は出たわけだが、なにか言いたいことはあるかい？』
9-7.俺は、ばらばらに浮かぶ泡みたいな疑問を混ぜ合わせるように、ペンを回し続ける。
9-3. なるほど。ヒロムが吠えた気持ちがわかった。
9-2.『ゲームを作る者の矜持として、そんな盛り上がらない展開はありえないがね』
8-3.『もっとも三二マス目をチェックする必要がないことに気づかずに三一マスを中心にチェックする可能性がないわけでもないのだ』
8-2.俺はスマホに映る一挙一動を見のがさないように注視する。
8-1.二回目の移動を始める前、俺はみんなに「前の人に二マス以上近づかずに移動する」ようにメッセージを送った。
7-12.ヒロムの叫び声が俺たちを取り巻いていた重い空気を吹き払った。
7-10.『僕は〈狩人〉として、みなさんを捕らえるわけだが、そもそもみなさんの行動を僕は見ることができない』
7-9.ところどころ音声が途切れるので、はっきりとは聴き取れなかったけど中継音声はたしかにそう言った。
7-7.ようするに手を抜いてわざと負けるような行動をすれば然るべき対応がされるということか。
7-6.俺はポケットからシャープペンシルを取り出して指先で軽くはじく。
7-5.「よく知っている場所だとは思うが、念のために学園の見取り図を送っておいたのだよ」
7-4.『―あの、どうして誰も応接室まで来ないのです？ ひとりで待っているのは不安なのです』
7-3.「大丈夫だ。そのときは、おまえとイチが用意してくれた道具でカギを強引にこじ開ける」
7-2.「別に悪ぃことに使うための道具じゃねえよ。悪ぃことにも使えるってだけで」
7-1. 夏休みに入り、生徒が行き来しなくなった囲町学園は、とてもひっそりとしていた。
6-12.「日本国内の有料サーバーでは、すぐ足がついてしまうのだよ」
6-11. 実際のところ、世間では「原因不明」とか「動機が定かではない」という事件が、毎日のように起きている。
6-10.「これは、一度、工場出荷時の状態にリセットされているかもしれないのだよ」
6-7.「わかった。んじゃ、俺たちは撤収の準備だ」
6-6.4 85650 78965 73978 29309 84189 46942 86137 70744 20873 51357 92401 96520 73668 69851 34010 47237
