10-6.「――ゲームオーバーだ」
「――ゲームオーバーだ」
ユウジはスタンガンをゆっくりと持ち上げ、自分のこめかみに押し当てた。
できの悪い映画みたいなスローモーションでユウジが崩れ落ちると、部室は急に静かになった。俺はなにも映さなくなったモニタの光に照らされながら、ぼんやりと立ちつくしていた。なにかをしようという気力もわいてこなかった。
でも、そんな静寂も、校舎のスピーカーを通じて流れるパペットマスターの声で破られる。
『チーム〈キセキの世代〉のイチさん、おめでとうございます! あなたは今大会