グループ間の対立をやわらげるには 『関係からはじまる』第6章(読書会記録)
2週に1章ずつオンライン読書会で読み進めているガーゲンの「関係からはじまる」。今回は第6章のまとめです。※あくまで個人の受け取り方・感想です。
📕第6章概要
今回は、これまで「個人」と「個人」の境界の話だったものが、「絆」を持ったもう少し広い単位に広がった時に起こることが書いてありました。
📕絆があると起きること
絆って日本ではとてもいいイメージですよね。
ところが、この章では、家庭、地域、さまざまなグループにおいて、「絆」を強くするとよくないことも起きるよね、ということが書いてあります。
📕変化力のある「対話」を創っていく
と、「私たち」と「あなたたち」の対立が世の中に多くある中で、ではどうするのか?が、「変化力のある対話」として実例が3つほど載っていました。
変化力のある対話とは、対立をしずめ、境界を曖昧にし、気づかれていなかった相互関係を明らかにし、それぞれが関係性の数だけ色んな顔があること(変幻自在的存在)を思い出させるようなものです。
3つのうち1つだけ概要を紹介します。
普段対立し合う「私たち」のグループ同士で話し合うと、相手のナラティヴや関係性は想像もできずに、溝が深まるばかりです。
この手法をはじめとしたいろいろな試みでは、その溝を減らすための取り組みで、自分ですぐ実施できる感じではないですがとても面白いと感じました。
📖各章の感想はこちら
第1章 誰もが「私」から世界を見ると起こること
第2章 生きている限り関係なしで成り立つものはない
第3章 「心の中のこと」と思ってたことも、全て「関係」による
第4章 関係のシナリオで対話(現実)を変える
第5章 自分も相手も関係によって変わりゆく
第6章 グループ間の対立をやわらげるには
第7章 「知」を作るのは誰か
第8章 多様な参加の輪が教育にも有効
第9章 セラピーも関係で捉え、自分自身のナラティヴも変えていける
第10章 関係の視点で捉えた組織・リーダーシップのあり方
第11章 自分の価値観を押し付けないことで対立を柔らかくする
第12章 関係から成り立つ全てのことに感謝を
もう少しわかりやすい入門書はこちら→「現実はいつも対話から生まれる」
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