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適応障害について

適応障害だった私の、世界。
※私自身適応障害と診断されましたが、この記事は病状の説明をするものではありません。発症時の自分にとっての世界を個人的主観で記したものです。

毎日が戦いだった。
何と戦っていたのかは覚えていない。
VS自分 だったのか、VS会社 だったのか VS上司 だったのか 同僚か、後輩か、この社会か・・

毎日何かに耐えていた。
何に耐えていたのかは覚えていない。

夜は早く帰るようにした。
平日はお酒を飲まないようにした。
夜ごはんも食べないようにした。
そうしたらよく眠れたので。
朝は早く起きるようにした。
朝食は必ず食べるようにした。
身だしなみに時間をかけるようにした。

出社したら自販機とアイコス。
同期で1番早く出社。
アイコス昼食アイコス。
眠気覚ましはカンカンにストロー。
馬車馬のように働こうね。

完璧なルーティーンと
爪が綺麗に見える補強ネイル
オイルで艶出しした髪の毛
強気の太眉
マスクの下のティントリップ
お気に入りの柄ハンカチ
戦闘服じゃないと、殺られると思ってた

PCは持ち帰らないようにした
高見えするバッグはなるべく軽く
生理痛の薬とホルモンバランスを整える薬が必需品
仕事は家でしないと決めて、土曜も出社してた

毎日7.5センチ以上のヒールで
何もないのに基本早歩き
脇目も降らずほとんど競歩

”何をそんなに急いでるんですか?”って
きっとブリンカーもつけてたかな?

社会は厳しいし 会社は学校じゃないし
オンリーワンじゃなくてナンバーワンだし
実力主義じゃなくて年功序列だし
弱肉強食 少数派が負け

社会はこういうものなんだと思ったし
イコール会社はこういうものなんだと思った

早くしないと殺られる
自分の足で戦場を駆ける・・

全てが敵で
全てが悪で
基本不快
不快に打ち勝つゲームだと思った

考えてる暇はない
立ち止まる暇はない
次はこれ 明日はこうしなきゃ もっとこうじゃなきゃ

いかに自分の気持ちが落ちないようにするか?
対処するのが仕事だった

去年よりメンタルは強くなった
1日泣けば大丈夫になった
日曜は仕事を忘れた
雑談をする余裕もできた
新しいポジションを作ってもらった
キャリアという名ばかりの何かを手に入れる道も整備されてた

悪くない
やれてる

突然足が動かなくなった
今から仕留める獲物の前で呼吸が出来ない
相手の一手に追いつけない
鉄帽で絞めるような頭の痛み

起床時間まで眠れなくなった
はっきりとした意識で目覚ましが鳴る

もう戦えない
医師からの戦力外通告で、突然その世界は終わった


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