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何度でも読み返したいnote3

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何度でも読み返したいnoteの備忘録です。こちらの3も記事が100本集まったので、4を作りました。
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2022年6月の記事一覧

ユニクロ着てユニクロに行く

日曜日の買出しの際、ユニクロに寄って欲しいと嫁から言われた。 なにかがセールになっているそうで素直に運転手をする。 ユニクロに着く 店につき店内に入った所で気がついた。 しまった!上はユニクロの白いシャツで。 下もユニクロの黒いパンツだ。 詰まる所、全身ユニクロで来てしまった。 店内がザワつき出す 店に入ってすぐ、正面にいた男性が小声で隣の女性に話しだした。 「おい、見てみろよ。あの人全身ユニクロだぜ」 「いやいや、わたしだったら恥ずかしくて生きていけないわ

夫のやさしさの理由

夫はいつもやさしい。 そのやさしさに気づいたときに、泣きたくなるほどに。 ある平日、お茶会をした帰りに、美術館に寄っていると、気づけば、夫・ぺこりんが家に帰ってくる時間を過ぎていた。そんなに遅くなると思っていなかったから、夕飯の準備はしてこなかった。 「ごめん、遅くなるよ」と連絡した。 「カレーを作ろうかな」とぺこりんから返信が来た。 仕事をして疲れて帰ってくるぺこりんに、ごはんまでつくってもらうということが、申し訳なくて仕方なかった。 でも、家の扉を開くと、ご機

姉と弟と都会の話

私は九州のとある県で育った。 2人の弟がいて、今はそれぞれ別々に街に暮らしている。 ただ、私はこの2人のうち上の子の方が昔から少し苦手なのであった。 例えば、私が土日や放課後家で1人で本を読んでるのに対して、あの弟はとにかく家にいる時間が少なく門限をギリギリどころかぶち破って遊び呆ける。 常に友達に囲まれていて、県外の大学に進学しても帰省してくると友達との約束でスケジュールを埋め尽くし、朝帰りを繰り返す。 私が髪の毛振り乱して受験勉強して地元で1番の進学校に入学した2

飲酒学の担い手として|日々の雑記#55

酒呑み。呑む理由と言い訳を模索する日々。 ビール党 、日本酒派、泡盛好きのよろず酒類承り。表面的な知識に基づく実のない問わず語り、そこはかとなく下品。 豆と信州食材への愛、それはアルコール中年。(豆千:プロフィールより) 人生の大半を「飲酒学」に捧げてきました。 先日迎えた四十数回目の誕生日。気づけば飲酒学者としてのキャリアはゆうに20年を超え、ようやくこの学問の面白さが分かってきたところです。なお、主な活動は以下の通り。一般的な学術研究と何ら変わりません。 【現地調査

「初任給で買いました!」

私には3つ年上の姉がいる。姉には娘が一人いる。つまり、私にとって唯一血のつながりがある姪っ子ということになる。 この姪のHinaが産まれたとき、私はうれしくて仕方がなかった。可愛くて可愛くて、事あるごとにブランド物の洋服やおもちゃなどをプレゼントした。姉から写真をもらい、写真立てに入れて一人暮らしの家に大切に飾っていたくらいだ。 Hinaは絵や工作などものづくりが好きな子だった。作文も上手だった。 姉は私と正反対で、数学と化学が得意という超理数系の人だったので、文章が上手

想像した以上の騒がしい未来が待っていた

私がはじめてライブに行ったバンドはスピッツである。私が高校生の時に、スピッツがその時住んでいた田舎町の県民文化ホールまでライブをしに来てくれた。 そのころスピッツはチェリーが売れた直後の特に大人気の時期だったので、なぜ片田舎の県民文化ホールまで来ようと思ってくれたのかは謎だが、大いに感謝しつつチケットを取った。 そして妹と一緒に人生初ライブに行った。 ライブというのは思っていたよりも音が大きくそして感動し興奮するものなのだと素直に思った。 そしてその時に一番心に残った

ポテトサラダの夕べ

週末の稽古で合気道仲間からジャガイモを頂いた。 自宅の庭で作ったキタアカリと男爵を三つずつ。 若いお二人は新築の自宅の庭で花を育て愛で、野菜を作り季節を味わっているようである。 自身で作ることはその過程の苦労、苦心を理解できる。 生産者の方のご苦労も分るであろうから、スーパーで買った食材も粗末に扱えないようになるであろう。 そして、本当の味を知り、楽しむことも出来るであろう。 だから、大変好ましいことと思う。 思い出す。 高校は深く考えることなく自宅から自転車で10分ほどの

寄り道のカツサンドと結婚。

使い古したスニーカーは、上からも下からも嫌と言うほど水を吸い込み、歩くたびにぐじゅぐじゅと鳴いた。 幾度と経験してきても、この感覚は「不愉快」という三文字に集約される。 真っ直ぐお家に帰って晩御飯を作るべきなんだけど、ささやかなもやもやが、寄り道へと誘う。 せめて心に降る雨は晴らしたくて、少し冷えた身を気になっていたカフェに寄せようと思った。 帰宅途中にある、前から気になっていた、 かつサンドのお店。 店に一歩足を踏み入れた瞬間、落ちつける場所だなあ、と感じたのはわ

写真de妄想 | いまから、100年後の世界を思ふ。

ここ2,3年みな口元を覆っていたわ。 スペイン風邪も本当に 終わったのかしら。 芝居を見に行くにも気がひけてたけど。 文化住宅とか、 大正デモクラシィとか 新しい建造物、新しい概念なるものが 喧伝されることが多いけど… …。 まぁ、表面上は 新しく見えても 世の中なんて概して いつもあまり変わらないものよね。 みな物事の表層しか見ない。 深層では 地殻変動が人知れず 起こっているかもしれない。 この東京の街の華やかさも 近いうちに 大きな地震か何かで 悲劇的に破壊され

お天道様と私は見ている

ここにきて、もともとバカ高い私の自己肯定感がさらにうなぎのぼりで天井知らずである。 なぜか。 そう、朝起きたら顔を洗って日焼け止めを塗るようになったからだ。 この至極当然のひと手間をきちんと日常に組み込むようになり、私はこれまで以上に「正しくちゃんと生きてる感」を手に入れた。 毎朝顔を洗う度ににんまり。 私、今日もやったよ! 人として正しく一日をスタート出来たよ! 清潔な顔を保湿して、日焼け止めを塗布してにやり。 みんな見て! 一日家の中にいるくせに日焼け止めで紫外線から

大人になってから怒られた時の傷の深さよ

職場での私の主な仕事は、職場の方たちがスムーズに業務に励めるようにバックアップすること。誰かが使う物品(文房具やらコピー用紙やらその他諸々)を切らさないよう補充するとか、お弁当の注文の取りまとめとか、時には掃除やゴミ回収も。コピー機とかその他機器類(PC以外)の不調も、なんとなく直せる。先日も隣の室から「ピーッピーッ」という機械音が聞こえてきて、「あ、これはアレだな」と思い、行ってみると案の定“紙折り機”が動かなくなっての「ピーッ」だった。私がローラーにちょっと手を添えるとい

1等賞目指した一闘将の記録

子供向けの新聞に、大人がやっても、いや、大人の曇った目だからこそ難しい、まちがいさがしがあった。 全部で10個、なかなかの数。キングダムを読み進めなければならず、暇ではないのだが、食後の頭の運動がてら、子供とチャレンジ。 本当に難しく、5分程で子供は飽きて、ロブロックスでのレストラン経営に戻っていた。ロブロックスをインストールしてから、Switchを全然やっていない。このままいけば、ソフトいらずで、サンタさんのお財布に優しくなるのではと、ほくそ笑んでいる。 まちがいさが

いつでも早く家に帰りたい私の処世術

会社に着いた瞬間から「ああ、早く家に帰りたい」と思っている。 私は毎日そんなことを考えている不真面目会社員であるが、会社ではそれなりに評価されているほうだと思う。だからやりたいことをやらせてもらえるし、堂々と意見が言える。 「自由にしたかったら偏差値の高い高校へ行け」と同じ理論である。校則がなかったり、髪を染めてもOK、ピアスOKの学校は、多くの場合偏差値が高い。 自分のしたいようにしたかったら、それ相応の成果を出し、指示を受けるだけでなく自分でコントロールできるように

わたしたちの結婚/居酒屋デートと結婚の条件

急な階段をのぼると、吹き抜けの隅に作られた小部屋があった。 小部屋からは、階下が覗けるようになっていた。 賑やかな会話が聞こえてくる。 居酒屋で人が飲んでいる様子を上から眺めるのは初めてで、新鮮だった。 向こうからは私たちは見えない。 けれど、私たちは賑やかな彼らが見える。 なんとなく、子ども心が刺激され、まるで秘密基地に来たみたいなワクワクを感じた。 まるで、ジブリのワンシーンみたいだ。 階下から視線を戻し、二人、丸いちゃぶ台に向かい合って座る。 夫と私、はじめての