豆千

酒呑み。呑む理由と言い訳を模索する日々。 ビール党、日本酒派、泡盛好きのよろず酒類承り…

豆千

酒呑み。呑む理由と言い訳を模索する日々。 ビール党、日本酒派、泡盛好きのよろず酒類承り。表面的な知識に基づく実のない問わず語り。豆と信州食材への愛。 ビールが呑める大人の図書室、そんな遊びのために。 https://twitter.com/beans_1000

マガジン

  • 呑みながら思うこと

    シリーズ「日々の雑記」をまとめたものです。呑みながら、あちらこちらに拡がる思考はどこへでも行けるようで、案外同じ場所にいたりします。

  • 酒と肴の記録

    シリーズ「酒と肴」をまとめたものです。日々の暮らしの中で拵えたおつまみと合わせたお酒を紹介しています。信州食材と豆料理への愛が適度に詰まっています。

  • 酒と料理の本棚

    ビールが呑める大人の図書室。お酒と料理に関する読み物を集めた、小さな本屋さんを作るための活動記録です。優柔不断な中年が行きつ戻りつする様子が窺えます。

  • 週末の夜更かし、眠れぬ夜の羊

    真夜中の図書館。まだ寝たくない夜、何でか眠れない夜のために、お気に入りのnoteを集めてます。

  • お酒のある風景

    シリーズ「酒の短編」をまとめたものです。酒にまつわるショートショート。老若男女と有象無象、果てには天体までも呑んだり呑まれたりしています。

最近の記事

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棚貸し本屋の店番日記 #0 きっかけのこと

図書館でビールを呑みたいのです。 暮らしている街の図書館、やってやれないことはありません。 ほとんど人が来ない官報の棚のあたりなら、そっとプルタブを引くことができます。350ml缶なら、秒で空っぽです。 周りに人がいる学習席だって、グラウラーならしれっと呑めるでしょう。図書館で頂くクラフトビール、響きだけで2割増しです。 だけど私が求めているのは、そう言う後ろ暗いシチュエーションではございません。 皆さんも、図書館で感じたことはないでしょうか? 知を求め集まった人々か

    • チル系|日々の雑記 #97

      キッチンの窓辺に飾った椿、起きると花が落ちていました。崩れぬよう優しく掬い上げ、ごみ箱に放れば新しい一日の始まりです。 日々の暮らしはあれよあれよと過ぎていきます。朝7時、悲しいニュースを聞き流せるのは、強い人間になれたと誇れるのでしょうか。ひとつ、またひとつと歳を重ねていくことに、今ではすっかり慣れました。 集積所にごみを出してから駅に向かいます。道すがら、散り行く桜に心を添わせていたのは何日か前。今朝はもう、満開のつつじに目を奪われていました。我ながら節操ないですね。

      • たぶん酔っただけ(キーマカレー)|酒と肴 その九十八

        季節の変わり目、気温の高い日が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。 こちらはどうにも調子が上がらず、心身ともに今ひとつ。暑さを理由にビールや酎ハイなどをやり過ぎて、早くも夏バテ状態です。 お誂え向きに春の土用に入りましたから、ここはひとつ鰻でも食べて精をつけたいところ。 だけど、年度の切り替わりはお誘いも多く物入りでして、真冬並みの懐具合に震える今日この頃でございます。季節感とお金はどこに消えてしまったのでしょうか? 酔いに任せてはしご酒をキメれば、当然出

        • 花と酒|日々の雑記 #96

          入社式の会場に飾られていた花を頂いて帰りました。紫のピンポンマムと桜。お気に入りの花器と酒器に生け、日常に彩りを加えます。 暖かな日の後に春の嵐が吹き、こちらの桜はだいぶ散りました。 かつては青空の下の満開ばかり楽しみにしていましたが、近頃は花曇りの三分咲きでも有難いと思える様に。いずれは花散らしの雨や枯れ木にも、風情を見い出せるのかもしれません。好みの幅が広がるほど、呑む理由が増えてまいっちんぐでございます。 出来ることなら花を眺めて一杯やりたいところですが、最寄りの桜

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        棚貸し本屋の店番日記 #0 きっかけのこと

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        記事

          棚貸し本屋の店番日記 #13 現在地のこと

          ビールが呑める大人の図書室。 夢オチの可能性を残しつつ、数年後の実現を目指しながら、西日暮里でシェア型書店の棚をお借りしています。 年末の水道管破裂から早3ヶ月、気がつけば新年度を迎えました。 その後も活動は続けておりますが、一進一退から一足飛びなんてうまい話はなく、繰り出されるのはムーンウォーク。前に進んでいるようで後ろに下がることもあり、大きな進捗はございません。 とは言え、行きつ戻りつしながらも、歩みは止めずにおりまして、ここらで一度、現在地についてお話出来ればと

          棚貸し本屋の店番日記 #13 現在地のこと

          プレイについて|日々の雑記 #95

          豆料理が好きなので、自然と「煮る系」のメニューが多くなります。 例を挙げれば白いんげん豆とベーコンの煮込みやミネストローネ、黒豆煮といったあたり。焼きものや揚げものと比べ、火加減に気をつければ、他のことをしやすいのが特徴です。呑みながらのんびり作りたい私にとって、うってつけの調理法ではないでしょうか。 まあ、その分ダラダラ量をいってしまうのは、呑み助のご愛嬌。兎にも角にも週末の夜に本や音楽を携えて、ひとり台所で過ごす時間は心安らかなものです。 そんな夜には最近買った河童

          プレイについて|日々の雑記 #95

          実はなくとも豆のある暮らし(お汁粉)|酒と肴 その九十七

          由無し事にかまけていたら、買い置きのじゃが芋から芽が生えていました。野菜籠に訪れた春、そう言えば明け方に、まどろみの中でうぐいすの声を耳にした気がします。ベランダから見えるご近所の梅もそろそろ七分咲き、桜の開花も間もなくでしょうか。 まじまじと見れば、四方八方に伸びる突起が恐ろしげ。それでも、海の生き物にも似た色と形は、ホヤやナマコの珍なる味を思い出させ、ぴくりと食指が動きます。案外、ひと口くらいならイケるかも知れませんが、冒険心よりもお腹が大事ですから、厚めに剥いて味噌汁

          実はなくとも豆のある暮らし(お汁粉)|酒と肴 その九十七

          邪智暴虐の王(ほうれん草のバター炒め他)|酒と肴 その九十六

          毎年繰り返す年度末の忙しさ。 いずれ抜け出せるタイムリープだと願っていましたが、現実は単なるタイムフロー。まったく自然な時の流れです。 日付をまたいでの帰宅もしばしば。一日の大半を職場で過ごしている訳です。現住所は据え置きでも、いっそ本籍は会社の所在地にというくだらぬ思い付きに、心の迷子っぷりが窺えます。 はい、疲れていますね。そりゃ判断力が落ちているのも納得です。 そんなこんなで呑めない明け暮れですから、酒にありつけた時には大変なことになります。 私の中に棲む、かの邪智

          邪智暴虐の王(ほうれん草のバター炒め他)|酒と肴 その九十六

          夢で呑む酒|日々の雑記 #94

          雨の千駄ヶ谷、ほろ酔い気分で駅に向かいます,夜の空気と雨粒に微かな春。もうちょっと呑みたい気持ちでしたけれど、大人しく電車に揺られ帰りました。 暖かくなってきたとは言え、ハシゴ酒からのゴロ寝は時期尚早。植木等よろしくスーダラ節をキメるなら、GW過ぎがお勧めです。 この日はお声掛け頂いたイベントで、色々な方の話を伺いました。麒麟山の伝統辛口、原酒のソーダ割りを頂きながら聴くのは、学生さんの専攻や将来への想い。それに大人たちが語る、本やお店づくりのこだわり。 なんとも良い気分で

          夢で呑む酒|日々の雑記 #94

          料理と写真|日々の雑記 #93

          「お酒は注いだそばから口で迎えに行くのが礼儀ですし、料理はできたてを口に運ぶのがよろしいものです」 諸説ありげなことを、もっともらしく語る不惑過ぎのアルコール中年。毎週、こちらに益体もない話ばかり投稿している者でして、「酒と肴」と銘打った、慎まし系のおつまみを紹介する記事が金看板でございます。 せっせと拵えた料理を載せるなら、なるたけ見映えの良い写真を選びたいのが人情。呑めば色々と零れ落ちていきますので、忘れないように撮影時のポイントを残しておくことにしました。ご覧になら

          料理と写真|日々の雑記 #93

          水鳥の生態(ナポリタン)|酒と肴 その九十五

          不確実性の高まる現代。 日頃、当たり前に食べているスパゲッティだって、突然食べられなくなるかもしれません。世界情勢により小麦の輸入がストップすることもあるでしょうし、体質が変わることも想定されます。和食原理主義が台頭し、外国食禁止令が公布されることだって無きにしもあらず。 そこでもし、最後の一皿になるとしたら、何スパゲッティを食べたいのか考えてみました。 色々と思い浮かべてみるも、最終候補はナポリタンかカレースパゲッティグラタン(インディア ざ スパイス)、ソフト麺で食

          水鳥の生態(ナポリタン)|酒と肴 その九十五

          酒を呑まねば浮かれまい(ナシゴレン、タンドリーチキン)|酒と肴 その九十四

          年度末が近づいて、エブリデイハードワーク。 疲れた体に鞭を打ち、閉店間際のスーパーに駆け込むも、お目当ての品が完売で悲しくなります。 平日に買い置いた特売品で、週末につまみを拵えガツンと呑む。 そんなルーティーンが崩れたストレスか、首筋と額に吹出物が現れました。踏んだり蹴ったりに加えて、後ろ脚で砂を掛けられた気分。残念ながら脚フェチではございませんので、ご褒美感はゼロでございます。 やっとこさ迎えた週末も、キチンと素面でサタデー・リモートワーク・フィーバー。いや、いい

          酒を呑まねば浮かれまい(ナシゴレン、タンドリーチキン)|酒と肴 その九十四

          新しい暦|日々の雑記 #92

          月の満ち欠けに基づいた太陰暦 太陽の動きと連動した太陽暦 その二つを組み合わせた太陰太陽暦 この人類が築き上げてきた暦の文化に、新たに「大飲太酒暦」を加えんとする四十五歳がここにいます。 ああ、またあの酔っ払いがおかしな事を言い出したよ。 呑ませるとロクでもないことばかり考えるんだから。 まったく誰だよ?あいつに酒出したの。 そんな頭の中の声たちを、ビールで黙らせ発車オーライ。酔いという名の空想鉄道333に乗って、今夜も一緒に終点まで乗り過ごしましょう。トバシた記憶の分

          新しい暦|日々の雑記 #92

          鬼と一緒に(チーズ豆せんべい)|酒と肴 その九十三

          ホップ、ステップからのダイバーシティ&インクルージョン。加えてのビロンギングが定着するのは、ウォンビーロングでしょうか。 奈良に都があったのも遥か昔、時代は令和です。追儺と称して鬼と人間を分断するなんて、今はもう流行りません。 人をまとめるために鬼の設定は便利なんでしょうけれど、大概は心に棲む鬼が問題でして、疑心暗鬼とは言い得て妙です。 さて、気安く「鬼は外」なんて言いますが、彼らにも築き上げてきた文化、暮らしがあります。 それなのに、問答無用で追い払われたらどうなるで

          鬼と一緒に(チーズ豆せんべい)|酒と肴 その九十三

          働き蜂の夢(焼鮭、はりはり漬け)|酒と肴 その九十二

          「鮭は薔薇より美しい」 ノートに書かれたメモ。 個人の意見ですし、諸説ございます。ただ言いたかっただけの気もします。 そもそも比べることに意味は無く、よく焼けた鮭の切り身を見て、とても美しいと感じたのです。薔薇の魅力を否定する気はなく、そこかしこに美があることを、忘れぬよう記しておきたかったのでしょう。 プロフェッショナルの料理が美術館の作品だとしたら、家庭料理には自然が生み出す「瞬間の美」があると思います。 計算され尽くし描かれた花の構図と、風に吹かれて見せる花の表情

          働き蜂の夢(焼鮭、はりはり漬け)|酒と肴 その九十二

          道草のたしなみ|日々の雑記 #91

          ほら、年初から新NISAや株高やらで、投資の機運が高まっているじゃないですか。勤め人の皆さんは、受け取った源泉徴収票で、年収が確認できるタイミング。師走に滑り込んだふるさと納税も、件数によっては確定申告の準備を始める頃でしょうか。 そんな訳で今月は、お金について考えるのにいい時期だと思います。 私も嫌いな方じゃありません。向こうがどう思っているかは存じ上げないですが、なるべくならお金と仲良くしたいタイプ。昭和な雑誌の裏表紙、札束風呂を見てきた世代なもんで、胡散臭げな儲け話

          道草のたしなみ|日々の雑記 #91