作り置きだよ人生は|酒と肴
「喜怒哀楽」という四字熟語があります。
分解すると、喜びは最初だけで、その中心は怒りと哀しみ、人生なんてさっさと楽隠居したもん勝ち、そんな意味でしょうか。
出だしからの自棄っぱちには、もちろん理由があります。
あたし、先週すっごい頑張ったんですよ。
仕事絡みで連日の午前様、ノンアルで耐え抜きようやく明日はお休みって時に、
ご褒美の限定ビール(喜)が
売り切れ(怒)で、
代わりに買ったビールはぬるく(哀)って、
いっそ呑まずに寝ちまえば(楽)よかった
そんな仕打ちだったからです。
何で見つけた時に買っておかなかったのか、どうしていつものビールを買い置きしておかなかったのか。
泡ばかりの生温いビールを前に、バカバカ、俺のバカと後悔しましたが、あればあるだけ呑んでしまう生き物なので仕方ありません。いつか本当の愛に目覚めてキスでも交わさぬ限り、この呪いは解けないでしょう。それまではグラス相手に口づけを重ねるほかありません。
それにしても普段あまり感情が出ない方ですが、お酒が絡むとダメですね。
どうしたって呑みたい気持ちが、それもできるだけ美味しく呑みたいって気持ちが強くって、空振りすると心が乱れるいやしんぼ。2、3日はその精神状態を引きずります。
最初のひと口が特に重要です。
こいつをしくじると満足するまで量に走りがち。結果として翌日は天井を回しながら、布団をかぶり続けることもしばしばです。そのくせ防災無線の夕焼け小焼けが流れたら、ずるりと這い出し呑みに行くのだから始末に負えません。
おつまみも大事です。
仕事帰りのスーパー、その時の「食べたい!」って気持ちよりも、値引きシールの「金額」に目が眩むと、僅かな節約と引き換えに満足度は下がります。これじゃいかんと、取っておきの缶詰を開けたところで後の祭り。舌も胃袋も半額お惣菜で一巡してますから、全体的に手遅れです。
だからこそ、晩酌には計画性が求められます。
ビールは買ってきたら冷凍庫にすぐさま放り込み、お風呂の間にキン冷えさせます。おつまみは作り置きが吉。旬を迎えた茄子の揚げ浸しなんかを仕込んでおけば、髪を乾かしたらすぐにRTDでいい塩梅です。湯上がり、味のよく滲みた揚げ茄子にキン冷えのビールなんて、勝利の方程式ってやつですよ。
尋常でない暑さにもう負けそうです。
忙しさに気力も尽きかけてます。
だけどこの夏は、行きたいとこがたくさんあるんです。
仕事は前倒し、記事は書き溜め、おつまみは作り置きで都合をつけて、猛暑ニ負ケズ、あれこれ楽しむことにします。
メニューと材料
・茄子の揚げ浸し(茄子、油、麺つゆ、生姜、赤唐辛子)
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