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mayonaka0000
人間にもともと具わった機能
週末や祝日は、過去の読書ブログからの転記が多くなってしまいますが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。
2010年11月6日に投稿したブログより。
夭逝したSF作家の渾身の一冊。
伊坂幸太郎も宮部みゆきも、「自分たちには描けない」と絶賛した日本人離れした世界観。
911のワールドトレードセンター爆破事件以降、テロ抑制のため個人情報の管理が徹底された世界が舞台。
主人公は米国政府の特殊暗殺部隊に所属。
世界各国で国民の大量虐殺が発生しており、首謀者を鎮圧するものの、全ての虐殺事件に共通したある人物がいることが判明。
その人物をターゲットとして追跡するが・・・。
虐殺は何故発生するのか?なぞの人物の狙いは何なのか?
そしてタイトルの虐殺器官の意味とは?
難解なテーマにも関わらず、分かりやすく読めてしまうというのは、やはり作者の頭がいいからなのでしょうね。
難解SFが凄いというような風潮がありますが、多くの人間に受け入れられる想像しやすい表現や文章を使える作家が、一番優れた能力を有しているのだと思います。
米国人が主人公ですし、英訳しても通用しそうな世界観なのですが、果たしてラストのシニカルな展開はアメリカ人は受け入れるのでしょうか。
今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。
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