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透明になった時の対処本
週末や祝日は、過去の読書ブログからの転記が多くなってしまいますが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。
2005年10月28日に投稿したブログより。
面白い本に出会えることは嬉しくそして喜ばしいことです。
娯楽のエッセンスがぎっしりとつまった、本の雑誌でここ30年のベスト1に選ばれた作品。まあ果たしてベスト1かどうかは別にしても、一気読みは間違いなしです。
透明人間って聞くと、俺らの世代はイクラを食べると透明になっちゃう下世話なマンガ(驚くことにまた新たに連載が始まってました)をまず思い出してしまうのですけれども、あんなものとは比較になりません。
この現代において透明になってしまうといかに不便か。そこんところが細かなリアリティーの積み重ねで描写されています。透明になった時に困ったら本書を読めばいいと評されたのも無理はありません。
ここからはネタバレ覚悟なので、本を読まれる方は気をつけてくださいね。
まずは設定が憎い。
証券マンだから何とか今までの生活を捨てても財を築ける基礎知識があったり、化学的な被害に巻き込まれているという設定なので、服とか他のアイテムもしっかり透明化。
汚れとかペンキとかで透明なのがバレちゃうかと思いきや、透明化の副作用として、あまり摩擦がおきないため物質はあまり付着しないと。
また、怪我をしても身体から出るものにも色はつかない。
だから伸びる爪や髭、髪の毛も血も透明のまま、と細かく施された設定。
透明生活の不自由さがコミカルに描かれ、秘密機関との逃亡劇がスリリングに描かれ、そして魅力的な女性との心温まる交流。
上・下巻のボリュームも気になりません。
是非!
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