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週刊小売業界ニュース|2024/3/25週

2024/3/25週(3/23~3/29)にピックアップした小売業界ニュースをお届けします。今週のおさらいにぜひどうぞ!


「生成AIは差別化要因」3つの調査で判明、小売業のスゴイ活用事例とは イオンも取り組みを開始|ビジネス+IT

現状:
• AI投資は増加傾向だが、導入率は低い (3%)
• 課題: データ品質、AI教育不足、投資複雑化
• 期待: 顧客体験向上、収益拡大、オペレーション効率化
注力領域:
• 既存AI: 店舗分析、レコメンデーション、広告・価格設定
• 生成AI: 顧客体験向上、マーケティング、社員体験改善
今後の展望:
• 生成AI活用は拡大傾向
• パーソナライゼーションが鍵

担当者による要約

総務省が発表した平成26年経済センサスによると、
小売業における中小企業比率が99%以上にもなるそうです。

今後の日本は言うまでもなく人口が減少局面にあり、
市場の縮小により淘汰が働く小売業界において、

これからは大企業かどうかに関わらず、
AI等のデジタルツールを統合した業務内容が
当たり前となる時代がくるでしょう。

中小企業のデジタル化への取組はどの程度進んでいるのでしょうか。

東京商工リサーチによる令和3年の調査では、
約5割の企業がリモート会議や電子受発注を活用している
ということがわかっています。

コロナ禍を経て、バックオフィス業務を中心に
デジタルツールが取り入れられていることが伺えます。

一方で、同調査において
「デジタル化に取り組む際の課題」
のアンケート(複数回答可)では、

  • 「費用対効果が分からない・図りにくい」:約4割

  • 「従業員がITツール・システムを使いこなせない」:約3割

  • 「デジタル化を推進できる人材がいない」:約3割

という結果が得られており、

特集記事にもあるように、
投資複雑化による効果検証の困難や、
ツールに関する教育不足といった点が、
中小企業でも課題となっていると推察されます。

<担当者からの一言>
生成AI活用が進まない小売業ですが、既存AIも含めて活用の幅は広く提言されています。流通・小売業で生成AIがフル活用された場合、生産性が大きく改善し、世界売上の1~2%に相当するという結果には驚きました。またパーソナライズに顧客は信用を置いている結果(消費者のうちパーソナライズされたコンテンツが重要であると回答した割合は60%以上、またパーソナライズされた体験を提供するブランドに対して好感を持つとの回答は75%近く)も、時代の変わり目と感じます。


Walmart、Z世代・ミレニアル世代を対象とした口腔ケア商品ブランドを投入 | Retail Dive

オーラルケア商品ブランドであるPlus UltraとZimbaが今月よりWalmartで販売される。Z世代やミレニアル世代の消費者を誘引している両ブランドが、卸売においても存在感が大きく拡大すると見られる。

担当者による要約

米オーラルケア大手、Plus Ultra社は
製品に竹や再生プラスチックを使用しており、
地球環境にやさしい商品ブランドを展開しています。

Plus Ultra社のHP

今後の消費の中心を担うZ世代やミレニアル世代を
誘引したいウォルマートにとっては、

彼ら世代が買い物をする際の最大の関心事である
地球環境に配慮した商品ラインナップを拡充することは
必然の動きであると言えます。

アメリカのZ世代やミレニアル世代は、
どの程度サステナブルであることに関心があり、
購買行動における判断基準としているのでしょうか。

MAツールを提供する米First Ingisht社が2020年に行った調査によると、

  • 7割以上のZ世代・ミレニアル世代が、サステナブル商品であれば他のそうでない商品よりも割高であっても購入すると回答

  • さらに、うち5割が10%程度の割高まで許容すると回答

  • また、商品を購入するうえで大事にするファクターとして、サステナビリティーが上位に来るのはもちろんのこと、ブランド名ファクターよりも10%以上も高い回答率を得ている

<担当者からの一言>
米消費者がサステナビリティを意識した購買行動をとる傾向が強いことは以前より周知の事柄でしたが、オーラルケアといった細かな日用品にまで、サステナビリティな消費マインドが浸透しているとは思ってもいませんでした。


充電設備を増やして販売もしっかり!顕著なBMWコリアの電気自動車販売戦略

BMWコリアが国内輸入電気自動車市場でトップを走っている。積極的に電気自動車充電インフラを拡張するとともに、様々なラインナップを通じて性能とブランド力が共に向上したBMWコリアの電気自動車戦略が市場に影響を与えた。

担当者による要約

韓国におけるBMWのプレゼンスが拡大しています。

韓国輸入自動車協会によると、
2023年に韓国で販売された電気自動車において
売れ行き1位はメルセデス・ベンツ、
2位は僅差でBMWという結果になりました。

またBMWは、サムスンが提供する
EV用のバッテリーおよびディスプレイを導入するなど
両社間の関係性は近年急速に深まっています。

特集記事に取り上げられている
EVチャージスポットは韓国電力との共同開発、

「プラグ&チャージ(PnC)」サービス
(EVに充電ケーブルをつなげぐと車両情報を自動認識し、
 利用者情報の認証や決済を簡便化できるサービス)

を展開したことによるものと考えられます。
2022年に共同開発を開始してから、
その種まきが結実した結果と言えるでしょう。

<担当者からの一言>
日本が誇る「世界のトヨタ」が電気自動車界で後れを取っていると言われる中、勢いのあるメーカーのニュースがあったので取り上げました。研究開発に取り掛かる時期や在籍エンジニアの問題など、販売に影響を与える要素は様々ありますが、その中でインフラ設備の影響も大きいと思います。韓国輸入自動車協会によると、本格的な電気自動車充電インフラの拡大に乗り出したBMWコリアは、今年1~2月に計914台の電気自動車を販売し、輸入電気自動車販売1位を記録。前年同期比61.5%増の数値で、シェアも45.8%に達するようです。


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