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S-TIH53とS-TIH53Wの違いは
グーグル検索のサジェストでそんなワードが出てきました。
日常生活には何の役にも立たない非常にニッチな情報なのですが、サジェストに出てくるということは少なくない回数の検索が行われているのでしょう。誰がそんなに大量に検索しているのか不思議ですね(自分ではありません
S-TIH53とは?
S-TIH53およびS-TIH53Wはオハラ社が販売する光学ガラスの型名であり商品名です。このガラス品種は典型
光学ガラスの歴史 (1)
■前史初期の光学ガラスは既存のガラスの組成をほとんどそのままに品質のみを改善したものでした。初期の光学ガラスの基礎となった非光学用途のガラスについて解説します。
・石英ガラス
酸化物の重量%で表示すると100%ケイ素
二酸化ケイ素(SiO2)を主成分とする鉱物である石英を溶融・固化させてガラス化させたものです。組成はほぼ100% のSiO2に原料由来の微量の不純物が混じったものとなります。
レンズマウント部品の設計
写真用レンズをお作って販売したいなどと言っていますが、光学ガラスと光学設計ソフト開発の話ばかりであまり進んでいません。本当にやる気あんのか?と言われそうです。
レンズ系を設計するためのソフトを開発するというややこしいことをしているわけですが、ソフトを開発してレンズ系の寸法を決めないと鏡胴の設計も進まない部分もあります。画像のように3DCADで設計しています。取り付け部の寸法は純正レンズやカメラを
【特許研究】ショットの光学ガラスLaK22の1976年の特許
ドイツの光学ガラスメーカーのショット(Schott)が1975年に出願した光学ガラスの特許光学ガラスの特許は光学定数(屈折率とアッベ数)や物理・化学・熱的性質とそれを実現するための組成を、複数のガラス品種をカバーできるように広い数値範囲として特許請求するパターンが多いのですが、この出願では、光学定数・組成を狭い数値範囲でほぼピンポイントで請求しています。
屈折率1.650
アッベ数55.5±1.0
【特許研究】1971年HOYAのランタン・亜鉛高屈折率低分散ガラス
1971年にHOYA株式会社が出願した高屈折率低分散光学ガラスの特許に関する記事です半世紀前の1971年に出願され審査の末に1978年に拒絶査定された発明です。
光学ガラスは、ガラスネットワーク構成酸化物(SiO2やB2O3が代表的)が構成する乱雑な分子ネットワークに高屈折率化や高分散化などの効果を持つ修飾酸化物が割り込んだ構造となっている。ネットワーク構成酸化物は種類が限られ、酸化ケイ素(Si
光学設計ソフトの進捗(3)
ガラス品種を検索してデータを表示できるようにしました。
ガラスデータの取り扱いはいずれにしても必要になるであろうからと光学系の読み込みや光路追跡の機能に先駆けて作っていました。ガラス関連で追加したい機能はまだ色々ありますが、あまりここにばかり時間をかけ続けるわけにはいかないのでこれぐらいにしようかなと思っています