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【特許研究】ショットの光学ガラスLaK22の1976年の特許
ドイツの光学ガラスメーカーのショット(Schott)が1975年に出願した光学ガラスの特許光学ガラスの特許は光学定数(屈折率とアッベ数)や物理・化学・熱的性質とそれを実現するための組成を、複数のガラス品種をカバーできるように広い数値範囲として特許請求するパターンが多いのですが、この出願では、光学定数・組成を狭い数値範囲でほぼピンポイントで請求しています。
屈折率1.650
アッベ数55.5±1.0
【特許研究】1971年HOYAのランタン・亜鉛高屈折率低分散ガラス
1971年にHOYA株式会社が出願した高屈折率低分散光学ガラスの特許に関する記事です半世紀前の1971年に出願され審査の末に1978年に拒絶査定された発明です。
光学ガラスは、ガラスネットワーク構成酸化物(SiO2やB2O3が代表的)が構成する乱雑な分子ネットワークに高屈折率化や高分散化などの効果を持つ修飾酸化物が割り込んだ構造となっている。ネットワーク構成酸化物は種類が限られ、酸化ケイ素(Si
【特許研究】伝説の撒き餌レンズEF50/1.8
キヤノンのEF50mm F1.8といえば、実用的な性能を備えた純正レンズでありながら非常に安価な製品で、ユーザーをレンズ沼へひきずりこむための撒き餌レンズとして有名です。このレンズの存在自体がEFマウントの大きなアピールポイントとなっています。
ここで紹介している特許は1985年10月14日にキヤノンが出願した古い特許です。
経過としては1987年4月22日に公開、1993年11月30日に特
最新の交換レンズはどのような光学ガラスを使って設計されているのか
ひとつ前の記事ではRF50mm F1.8に関連すると思われる特許を紹介しましたそこには3つの実施例が掲載されており、そのうち実施例1と2のいずれかを製品化したのがRF50mm F1.8 STM なのではないかと推測しました。実施例にはガラスの屈折率やアッベ数も記載されており、そこから使用されているガラスの型番を特定できます。この記事ではこれら実施例がRF 50mm F1.8の原設計という仮定で、