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ビジネススキル向上に役立つ内省・経験学習フレームワークのご紹介

人材育成の方法の一つとして、仕事の中からノウハウ等を学ぶやり方として、OJT(On-the-Job Training)があると思います。このように実践し、経験したことから学ぶ際には、内省を行うことが効果的であると言われています。

こちらの、リフレクション(内省・振り返り)の重要でも触れていますが、ある研修の実験において、10日間毎日15分間リフレクションを実施した社員は、リフレクションをしなかった社員に比べ、研修の最終評価において、平均より23%良いスコアを残せたという結果が出ています。このように、内省を行い、経験したことから学習することで、ビジネスで必要なスキルをより効果的に伸ばすことができると考えます。

しかしながら、このような内省・経験学習・リフレクションのモデルやフレームワークは数多く存在しています。そこで、その中からいくつかをここで紹介したいと思います。

3つのステージで構成される内省フレームワーク

一般的に、3つのステージで構成されている内省フレームワークは、経験内容を書き、それを振り返り、次に繋げていくという構成が多く取られています。

ERAサイクル

ERAサイクルは、メラニー・ジャスパー氏(Melanie Jasper)によって紹介された、経験(Experience)、内省(Reflection)、実践(Action)のステージからなる、リフレクションサイクルです。

YWT法

YWT法は、日本能率協会コンサルティング(JMAC)にて開発された内省・リフレクションフレームワークです。Y:やったこと)、W:わかったこと、T:次にやることのステージからなる内省フレームワークです。

What(ワット)モデル

Whatモデルは、What?、So what?、Now what?という、3つのWhatの質問を問いかけることによって、内省・リフレクションを行う手法になります。

4つのステージで構成される内省フレームワーク

4つのステージで構成される内省フレームワークの場合、上記の3つのステージの構成に加え、内省から導き出された内容を一般化することによって、学びを認識するといったステージが加わっていることが多いです。

コルブの経験学習サイクル

コルブの経験学習サイクルは、アメリカの心理学者、教育理論家であったデービッド・コルブ氏によって、紹介された内省サイクルです。確固たる経験(Concrete experience)、内省的観察(Reflective observation)、抽象的なコンセプト化(Abstruct conceptualization)、積極的実験(Active experimentation)の4つのステージによって構成されます。

統合内省サイクル(The Integrated Reflective Cycle)

統合内省サイクル(The Integrated Reflective Cycle)は、バーバラ・バソット氏によって紹介された内省サイクルになります。経験(The experience)、実施内容における内省(Reflection on action)、仮説・理屈(Theory)、準備(Preparation)の4つのステージによって構成されます。

その他の内省フレームワーク

多くの内省フレームワークが3つないしは4つのステージから構成されていますが、それ以外のフレームワークも存在しています。

ギブスの内省サイクル

ギブスの内省サイクルは、グラハム・ギブス氏によって紹介された内省フレームワークです。(経験の)内容(Description)、思ったこと(Feelings)、評価(Evaluation)、分析(Analysis)、結論(Conclusion)、アクションプラン(Action Plan)の6つのステージによって構成されています。

内省・経験学習はとにかくやってみること

色々な内省フレームワークがありますが、どのフレームワークが優れているといったことはなく、一番覚えやすく、自分にあったものから初めてみるのが良いと思います。一般的に、会社に勤めている方の場合は、日報や週報のように、実施した内容を共有するような機会が多くあると思います。その際に、内省フレームワークを利用し、実施した内容のみでなく、振り返って学んだこと、それを次にどのように活かそうと思っているかを書き出してみると、学んだことが見える化され、それを繰り返すことによって、ビジネススキルのノウハウが蓄積されていることを実感できるようになると思います。


現在、GROWモデルといったコーチングおよび内省や経験学習のフレームワークを活用した、目標およびアクションマネージメントシステムを開発しております。製品に関するご意見を募集しておりますので、何かございましたら、以下よりお気軽にご意見お寄せください。


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