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パン職人の修造 江川と修造 初めに
パン職人の修造は、口数の少ない主人公の田所修造(たどころしゅうぞう)がパンにまつわる色々な出来事に出会うお話です。元は2021年3月に「パン屋のグロワール」のホームページのブログで始まりました。
九州から関東に出てきてパンロンドというパン屋に就職した田所修造は、妻の律子(りつこ)と緑(みどり)を日本に残してドイツにパンの修業に行き、26歳で日本に戻って2人と再会。またパンロンドの店主柚木(通称親
パン職人の修造 152 江川と修造シリーズ 赤い髪のストーカー
工場の奥で働いている田所修造さんだわ。
修造は細長いピールを手に持ち、一瞬ドンとピールで床を突いた。
そして強盗をよく観察してピールの先を強盗に向けた。その時モニカが麻弥を引き寄せて遠ざけた。強盗の刃先が修造に向けられたからだ。
修造は右足、左足と直線上を真っ直ぐ男の方に進み、思い切り踏み込んでバンバンと左手のナイフを弾いて右肩を思い切り突いたので、ピールの先は左肩にめり込んで男は喚いた。
パン職人の修造 147 江川と修造シリーズ flowers in my heart
作業中
杉本は350gに生地を分割をしていた。
側から見てもモヤモヤと物思いに耽ってるように見える。分割だけを続けていたので台の上にいっぱいになってきた。
見かねた由梨が生地を丸めて箱に入れるのを手伝いながら杉本に話かけて来た。
「あの、忙しいのに2人で抜ける事になってすみません」
「俺どうしたらいいか分かんなくなって、でも藤岡さんには世話になったし幸せになって欲しいと思ってる」
「はい
パン職人の修造 146 江川と修造シリーズflowers in my heart
リーベンアンドブロートのテラスの花々は風に揺れて見ているだけで癒される。
「ここでゆっくりしててね」
修造が用事を済ませる為に工房に行ってる間に3人は選んだパンをテラス席に座り食べていた。
「美味しいねお父さんのお店のパン」
「本当にいい店ね、お客様もいい表情だわ」
確かに、テラスのテーブルに座っている人々は癒しの空間で寛いでいる様に見える。
「あ、大地」
大地はぴょんと席から飛び降