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香坂秋のエッセー

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日々の景色を綴りました
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2023年7月の記事一覧

日本の伝統に学ぶ

日本の伝統に学ぶ

すっかり欧米的生活に慣れた今日この頃。

それでもおりに触れ、
日本の暦を私たちは使っている。

季節ごとに区切り、春夏秋冬、風の匂い、音、
色を楽しんでいる。

欧米のコンクリート、密閉性の高い建物。
日本の湿度や冬の乾燥には、実は馴染まない。

日本家屋は、主に木製。壁は漆喰(しっくい)。
季節と共に呼吸する。
湿度もちゃんと吸い込む、そして吐き出す。

常にエアコンの人工的な風にあたっている

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私を重ねていく

私を重ねていく

誰かの言葉ではなく

私に聞いてみる

本当にやりたいことは何?

喜びを感じる時間は?

10年後もやっていたい?

そんな問いかけで出た言葉を

ひとつずつ重ねて形作っていこう

過去、今、未来は繋がっている

香坂 秋

ロミオとジュリエットの世界へ、鳥のさえずり

ロミオとジュリエットの世界へ、鳥のさえずり

一際、大きな声で早朝からなく鳥の声。

ふと、あの名作の一節が思い浮かぶ。

それはロミオとジュリエット。

ロミオを自室に向かい入れたジュリエット。

早朝、うるさくさえずる鳥の鳴き声で、
朝が来たことを知ります。

そのさえずりが「ひばり」。

今は便利です。
確認のためネットで検索して、
その声をききました。

あの時のさえずりはこの鳥だったのだ、と。

ロミオとジュリエットというと、
前の

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ココロとカラダが馴染む

ココロとカラダが馴染む

いつもとは違う空間に誘われながら

過去現在未来 past present future

全てあなた、それでいい
それがいい

そっと目を閉じ、今を味わう

光があなたを照らす
額に温もりが届く

目をゆっくりと開ける

そこは光
そこは未来

香坂 秋

美術館を巡る

美術館を巡る

30代前半に友人とイギリスとフランスの旅をしました。
もう30年以上も前のこと。

空港でピックアップしてもらい、宿泊先は決まっていてあとはフリーのプランです。

この友人との関わりは、他の友人に話すと、えっーと驚かれます。
旅行中1日は、お互い1人で行きたいところに行くのです。

他の友人はせっかく2人で行ってるのに、と言われますが、たとえともに1週間ほど一緒の部屋で過ごせる仲の友人でも、好みは

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吾輩は猫族である(7)

吾輩は猫族である(7)

朝の風景

塀にいる小鳥を狙う猫

低く構え、ジャンプの準備

そこに階段を降りるわたしの靴音

小鳥が飛ぶ

諦めきれない猫

しばらく構えのポーズ

低くなった体勢を起こし歩き出す猫

道路にぺたっとうつ伏せになる猫

わたしの方をじっと見る

狩りの邪魔をしたわたし

じっとわたしを見る猫

逃げない

今にも挑んできそう

香坂 秋

わたしの独立記念日

わたしの独立記念日

いつも2客購入していた食器

あの日、わたしはこの漆器の椀と出会ったとき
わたし用の椀を1つだけ買いました

それを見つめる人

この日がわたしの独立記念日

単位が孤(こ)となりました

今日もこの椀を使っています
大切なもの

好きなもの

香坂 秋

最期のときに

最期のときに

最期の時に「たのしかった」と言って終わりたい。

死生観は人の数だけある。

富める者、貧しき者、平等に死というものは
訪れる。

誰かと比べる必要はない。

そして、「ありがとう」と言って終わりたい。

香坂 秋