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私のこと

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過去の日記とは別に、私の個人についてのことや、私が考えたことなどをまとめました。
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2024年3月の記事一覧

てんとう虫の羽ばたき

てんとう虫の羽ばたき

久しぶりに散歩に出かけた。

少しだけ歩くつもりが、時計を見ると2時間も経っていて驚いた。

昨年の12月ごろからずっと、散歩に行きたいと思っていた。お風呂に入れなかったり、体調が悪かったり、昼夜逆転していたりして、なかなか実現できなかったことだ。

玄関の扉を開けて、通院とは違う道を行く。
太陽の光が暖かい。父と一緒に、ゆっくりゆっくり、周りを観察しながら歩いた。

フキノトウがかなり伸びていた

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雨の日に会いましょう

雨の日に会いましょう

6月に死のうと決めた。

高校生の母は、持病のため修学旅行で鳥取砂丘に行けず、誰もいないフロアの、誰もいない教室で1人自習をしていたという。
うつ病になって一年目だったか。母がそう語るのを、私は布団の中で聞いていた。

その時から、ずっと、母に鳥取砂丘を見せてあげることが夢だった。叶うかも分からない夢。明日自殺をしないなんて、どんなことをしても約束できない私。
しかし、ビー玉越しに見る世界のような

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希死念慮カルボナーラ

希死念慮カルボナーラ

今日の晩ご飯は、カルボナーラパスタだった。私の好きな料理。

家族と集まって食べるのが嫌で、姉妹が仕事から帰ってくる前に、一人で先に食べ始めた。家族の団欒に、私なんかが入ってはいけないと思った。

食べ始めたカルボナーラ。おいしいのかおいしくないのか、分からなかった。いつもと同じ味のはずなのに。
だんだん、なんで価値のない私がこんなに良いものを食べているのか、疑問に思い始めた。
気持ちがザワザワし

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切れ味の悪い包丁

切れ味の悪い包丁

腕を引っ掻いて自傷した後、包丁が出しっぱなしになっているのを見つけた。

もう全てがどうでも良くて、包丁を持って腹に押し当てた。死ぬつもりで力を入れたのに、少しも傷がつかなかった。見ると、刃こぼれしていた。ひどい鈍だった。

その後も腕を切ろうとしてみたが、上手くいかなかった。

でも、包丁を強く握っていると、心が落ち着いた。自分で死ぬことができる安心感。

包丁で腹を切ろうとしている時は、緊張と

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