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発達障害の世界【当事者目線でおくる】

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#創作大賞2024

発達障害と時間感覚 【この靄を抜けて】小説

私は不注意障害という言葉から世間の人が長年理解しなかった原因があるのではないかと思っている。

不注意という言葉は、たるんでいるというイメージを彷彿させるのだと思う。

しかし、ADHDの人は生活に支障をきたさないように必死すぎて、真面目にならざる負えない人もいる。

私も真面目過ぎる生活だった。

時間が守れないといけないので、友人と遊ぶこともないし、人と出かけるときは体調が万全な日しかえらばな

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自閉症と自尊心【この靄を抜けて】小説

自閉症と自尊心【この靄を抜けて】小説

私は価値の低い、大切に扱われなくて当然の人間なんだ。

これは被害妄想とかではなくて実際にそうだった。

周りが動き回る中、ただ何もせず、ぼーっと傍観しているだけのまま何年も経っていくのがわかった。

そんな事を相談したって「そんな事ないよー何言ってるのよー」と言われて終わるだけで、親は何も見えてなかった。

私がただ止まっている事も周りが動いている事も

親からちぁんと注意してないからーと言われ

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小説 TMSの効果【この靄を抜けて】

小説 TMSの効果【この靄を抜けて】

TMSの効果をまだかまだかと待っていた頃にはきがつかなかったが、ふと気づくと「普通」に過ごせていると感じる事が多々あるのだ。

そういえば、物語のように、語りたい事が頭に浮かんでいくのをメモに走らせるという事がなくなった。

前は重い浮かんで仕方がなかったのに。
これが発想が浮かばなくなったという事なのだろうか。

前まではやるべき事が目の前にあっても、他のアイデア(例えば小説のストーリーや服のデ

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私というアウシュビッツ【この靄を抜けて】小説

私というアウシュビッツ【この靄を抜けて】小説

私の脳は飛蚊症に侵されていていつか気が狂う日が来るのではないか。

子供の頃からそんな恐怖心に見舞われる事があった。

時間にも場所にも構わず、私の頭にはめちゃくちゃにアイデアがさく裂して、爆発が起きていた。

ピアノのレッスン中でも、朝礼中でも、家でトイレにいるときでも、お風呂にはいっている時は、その脳内と格闘し、永遠と一人で脳内の誰かと議論を戦わせていた。

いつだっている場所、やっている事は

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人生が開けた!? 【この靄を抜けて】 小説

人生が開けた!? 【この靄を抜けて】 小説

子供の時はどこへ行ってもいじめられたり、段差のない所で転んでばかりの心が傷だらけの私だったけれど、それを克服したくて真剣に成長しようとしていた。

私はなぜ事あるごとにトラブルになるのかと小学校の頃はよく分析していた。

何がいけないのかわからないまま、時間の経過とともに卒業して人生が年齢だけ更新されていくけれど、そうはいかない時期がやってきた。

大学受験だ。

はじめて自力で突破しないといけな

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