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腸内細菌は消化を助ける 便秘5

アレルギーとたたかう理学療法士
及川文宏 より


今回は、便秘の原因シリーズ5

便秘には以下のような原因があります。

【便秘の原因】
①食べ物
②胆汁の働き
③水分量のコントロール
④腸内細菌の働き
⑤腸の働きの問題
⑥骨盤底筋群の問題
⑦腰椎・骨盤・股関節の問題


今回は、

腸内細菌の働き(消化を助ける)

をお伝えいたします。


腸内細菌の役割

 ①病原菌を排除する

 ②消化を助ける

✅ ③ビタミンを合成する

✅ ④神経伝達物質などを脳へ送る


腸内細菌は

②消化を助ける


スクリーンショット 2020-06-05 午前10.40.46
腸内細菌


ヒトの身体内から分泌される消化酵素だけでは、食物を全て分解して吸収することはできません。


☑️ 食物繊維やオリゴ糖は、ヒトの消化酵素では消化できない

☑️食物繊維やオリゴ糖を分解して、エネルギー源(短鎖脂肪酸)にしてくれる腸内細菌がいます。


消化管の中に居る腸内細菌が、手助けしてくれてやっと全部、消化吸収できます🍀


ちなみに上に出てきた

『短鎖脂肪酸』

これは、大腸上皮細胞に吸収され

大腸の腸粘膜のエネルギー源

となり

バリア機能を高める働き

があります。


短鎖脂肪酸の働き

スクリーンショット 2020-06-04 午後0.53.58
短鎖脂肪酸の働き

腸粘膜のトラブルで生じる様々な問題を改善させる上でもとっても重要な働きをします。

腸粘膜は、免疫機能としてもとても重要な部分ですよね。

また、短鎖脂肪酸は腸管内を弱酸性にすることにより、病原菌の繁殖を抑制する効果も知られています。(炎症性腸疾患では腸管内の短鎖脂肪酸レベルが低下していることが知られています。)


腸内細菌は、直接的・間接的に、腸・人体を守っているのですね。



臓器によっても住み着いている腸内細菌が違います。

図で表すと以下のような感じになります。

画像1
消化管各部位の菌叢


当たり前ですが、

消化液の多い胃と十二指腸では、細菌の数が減少

していますね。


腸の先に進めば進むほど、空気(酸素)が少なくなっていきますから、

大腸までいくと酸素を嫌う菌が増えてきますね。

酸素を嫌う菌の1つは、有名なビフィズス菌です。


口から入った食物が

それぞれの臓器で分泌される消化酵素

そこに住みつく腸内細菌

分解・吸収され・便として排出されますね。


消化時間

この消化に必要な時間は
全部で24〜72時間

それぞれの臓器ごとだと

☑️ 胃:平均2〜3時間 
     脂質が多い場合4〜5時間

☑️ 小腸:5〜8時間  
全長6〜7m 
      水分と栄養分の80%を吸収

☑️ 大腸:15〜24時間
    全長1.5m 水分を吸収

図1
消化

このぐらいの時間がかかります。


もちろん、この時間は、

・食べたもの
腸内細菌の調子
腸の動きの調子

に左右されるので、トータルの時間に幅がありますよね。


身体を一緒に使っている仲間である腸内細菌を元気に保つことは大事であることは誰も否定できないですよね。

たまに悪さする厄介な腸内細菌も含めて、仲良くねww。


腸内細菌は、世界中で研究されているので、どんどん新しい菌の発見がまだまだ続くでしょうね。


将来は、こんな感じになるのは容易に想像つきますよね。

将来の腸内細菌治療はこんな感じ !?

① 自分の腸内細菌の分析が簡単にできる
 (便の検査が一番手っ取り早いよね)

② 自分の腸内細菌を元気にするために必要な栄養素を摂取する
 ・食事指導を受ける
 ・腸内細菌にとって必要な栄養素の摂取(サプリメント⁉︎)

③ 腸内細菌のバランスが崩れていた場合
 ・腸内細菌を直接摂取する(カプセルとかで飲む形かな?)
 ・自分の便を直腸に入れる(元気な時の自分の便を前もって保存しておく)

親近者で元気な方の便を直腸に移植する治療方法は、一部の疾患で始まっていますよね。


腸内細菌の働きを最大限に活かす、治療、予防がどんどん出てくるのは間違い無いでしょうね。


アレルギー疾患や自律神経の問題に対する解決策においても

腸内細菌の働きは、どう考えても重要ですよね。


今後の世界中の研究に大いに期待ですね⭐️


今回も腸内細菌の話が終わりまで行かず、、、苦笑。

次回も続きます🌸


最後までお読みいただきありがとうございました🍀


便秘のタイプなどを知りたい方は以下のブログをご覧ください。


アレルギーとたたかう理学療法士
及川文宏
より
日本アレルギーリハビリテーション協会
アレルコア
 YouTube(アレリハちゃんねる)noteでは、アレルギー疾患や自律神経に対する理学療法についてお伝えしています。

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