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足りない。

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足りないものだらけの日々。私には何が足りないんだろう、あなたには何が足りないんだろう。この世界は足りないものばかり。
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#エッセイ

『あと一歩』が足りない。

『あと一歩』が足りない。

私が言葉というものに魅力を覚えたのは、高校生の頃だった。

高校生の頃は読書が大嫌いで、宿題でよくある読書感想文を書くのが嫌いだった。
読書をしたくなかった私は、どうにかして本を読まずに読書感想文が書けないかと考えに考えた。そうだ、自分で架空の本を作れば良いのだ!!

架空の本のタイトル、架空の作家を作り、内容も自分が考えたオリジナルストーリを練り、それに対して読書感動文を書いた。
どう書いたって

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『夢中』が足りない。

『夢中』が足りない。

現在、私は固執してまで推しがいない。
例えば、一般の主婦の友達がみんな某アイドルグループが好きで
同じアイドル好きな主婦とその話題になると私は何も口が挟めないくらいなほど
何を言ってるか分からないくらいマニアックな話をする。

十代の頃からアイドルやバンド、演劇などなど無我夢中になることがなかった。
唯一、私は中学生の頃ナイナイの矢部さんが大好きだった。

友達からもらった雑誌の矢部さんの小さな切

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『一途』が足りない。

『一途』が足りない。

私は彼氏ができると分かりやすい女子になる。
誕生日もクリスマスもバレンタインデーもちゃんとやりたい。
でも彼氏によっては、そういった女子恒例の日に意識がない人だっていた。
それはそれでしょうがない。心の何処かでも誕生日よりクリスマスよりも仕事を頑張ってくれてればいいと言う気持ちもあるのだから。

でもそれがもしそんな大切な日に浮気をしてたら別の話だろう。
女遊びの多い彼氏と付き合ってた頃のこと、私

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『音符』が足りない

『音符』が足りない

私はさめざめでメジャーデビューをする前に作詞家としてメジャーデビューをした。あまり知られていないこと。

作詞家になったきっかけは19歳の頃にやっていたバンドのデモテープをメンバーの知り合いの音楽業界人に聴かせたところ「作詞家」としてスカウトされた。
当時は「作詞家」なんて興味がなかったし、何故バンドではなく作詞家としてなんだろう?という不満な気持ちになったのを覚えてる。

実際、スカウトしてくれ

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『睡眠』が足りない。

『睡眠』が足りない。

中学生の頃からずっと眠い。
私を古くから知ってる人はみんな私のことを「眠い人」だと思っている。
昔から夜更かしをする子で、普通の子供よりも睡眠が足りてなかったとは思う。
大人になってからは深夜に作業するの方が集中できるので、余計に夜型になった。

睡眠不足というのもあるとは思うんだけど
弁解をさせてもらえると、刺激がなくつまらないなと思うときに眠くなる。

初めて居眠りで怒られたのは中学生の頃。

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『ありがとう。』が足りない。

『ありがとう。』が足りない。

小さな頃、大人はもっと大人だと思ったし
エスカレーター式でそれなりの男性とお付き合いをし、それなりの時期に結婚をし平和な家庭を当たり前のように築ける思った。

現実では大人になっても大人ではないし、クソな男性とばかりお付き合いを重ね、それなりの時期に結婚を逃し、キスをする相手すらいない。
平和な家庭なんて夢のまた夢。

自ら、一般的と呼べる幸せを放棄して、音楽の世界で生きているのだから致し方ないと

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『既読』が足りない。

『既読』が足りない。

音楽をやっていると様々な誘いがある。
まださめざめがアマチュアだった頃、うちのレーベルからCDデビューしませんか?とかコンピアルバムに参加しませんか?とか。

ミュージシャンならある程度みんなが経験する誘い。
でもほとんどの場合は、無名なレーベルや事務所からの誘いで制作費を全額要求されたりノルマのようにCD本体を買わされたりする。

私はそこらへんは慎重な人間だったので、まわりのそういった災難を学

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『会話』が足りない。

『会話』が足りない。

今日は人と会う予定がなかった。
ヴィレヴァン高円寺店に行って、展開中のさめざめポップアップショップの特典が足りなくなってきてるとのことだったので特典の「恋おみくじ」を渡しに行き、その足で浅草橋に行き、アクセサリーの材料調達。
その後は下北沢にアクセサリーの納品に行こうと思っていたが、思いの外に浅草橋で時間を取られてしまい疲れてしまったので下北沢には行かずに自宅に帰った。
そしてたった今気づいたこと

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『時間』が足りない。

『時間』が足りない。

私は自宅で黙々と作業するのが好きだ。

さめざめが事務所を離れてからはレーベルにお世話になりながら、雑務は自分でやっている。
バンドメンバーもいないからすべて一人。

あの頃はたくさーんの大人たちが手分けしてやってくれた。ちやほやもしてくれた。調子に乗りそうにもなった。ただ、今は一人で作業。

土曜日からヴィレッジヴァンガード高円寺店で始まった『さめざめコミケツアー2020』

今年はコミケ

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『恋愛ムード』が足りない。

『恋愛ムード』が足りない。

私は知っている。
異性が私に眼中にない時、あるもので示してくることを。

これは結構な率で当たるので、異性がそうゆう風に言ってきた場合は
彼にとって私は恋愛対象ではないとすぐに分かる。
ある意味、早めに分かった方がいい。思わせぶられないだけ。

異性とご飯に行って、二回め以降に呼んでくるネーミングで決まる。
最初は「笛田さん」なり「さおりさん」なのに途中からおかしなことになってくる。
「さおり姉さ

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『毛』が足りない。

『毛』が足りない。

一人暮らしを始めた当初、一人で生活をして一番驚いたことがある。
それは自分一人しかいない部屋にたくさんの毛が落ちていること。

誰か私以外に住んでるの?って思うほどの床やカーペット、テレビ台、テーブル、どこを見ても毛が落ちている。
家族と住んでる頃は違和感はなかった。みんなで生活をしていたから、毛がたくさん落ちていても当たり前だと思っていた。
でも一人暮らしをして私一人でこんなに毛を落としてるのか

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『BGM』が足りない。

『BGM』が足りない。

家からほど遠くない某マニアックなコンビニ。
店内に入って買い物をしているといつも違和感を感じる。
なんだろう?何が他のコンビニと違うんだろう?
雰囲気が何か殺伐としている気がする。
店員も元気はない。いらっしゃいませも目が合わない限り言われない。
でもそこではない。何がこのコンビニを『負』に感じさせるのか。

今日それにやっと気付いたのだ。
そう、そこの店内はBGMが流れてないのだ。
時間帯とかで

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『あと9日』足りない。

『あと9日』足りない。

今日は成人式だったはずなのに着物姿の若者を見かけなかったのは
私が眠気と戦っていて視野は狭かったからだろうか。
成人式が来るたび、自分はどんな成人式だっただろうと思い出す。

横浜市民だった為、成人式は横浜アリーナ。
でも横浜市民は参加者が多すぎるので式がゆるい。
借りた着物で高校の同級生とアリーナへ向かったがもう式は始まっていた。
アリーナのアリーナでは静かに式は行われているが、二階席以上の若者

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『中身』が足りない。

『中身』が足りない。

好きな異性のタイプを人に話すとき「優しい、面白い」などの安定のフレーズが飛び交う。この時、冒頭から「顔面」に対して言ってくる人は少ない。

この異性のタイプ話しで、冒頭から「顔面が好みな人」と言うだけで自分の印象がワンランク落ちて、こいつ顔面から好み言いやがった思われる。

だけど性格から話をすると、結局は「じゃ、顔はどんなのでもいいの?」って話になり「顔だったら〜」って手前味噌な形で話すことにな

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