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『BGM』が足りない。

家からほど遠くない某マニアックなコンビニ。
店内に入って買い物をしているといつも違和感を感じる。
なんだろう?何が他のコンビニと違うんだろう?
雰囲気が何か殺伐としている気がする。
店員も元気はない。いらっしゃいませも目が合わない限り言われない。
でもそこではない。何がこのコンビニを『負』に感じさせるのか。

今日それにやっと気付いたのだ。
そう、そこの店内はBGMが流れてないのだ。
時間帯とかでもなく、いつ行ってもBGMが流れてないのだ。
BGMが流れてないと買い物をする客の歩く音や商品を手に取った音だけが店内に響く。そしていらっしゃいませも言わない店員が黙々と商品を陳列する音だけが響く。それ以外は音がない。やはりお店にはBGMが必要なのだ。

少し前にBGMが本当に大切なんだなと気付いたことがあった。
昨年の12月に「素敵なお話」というライブに出演させていただいた。
これは音楽ライブではなく、吉本さん主催のライブだった。
吉本の脚本家兼芸人の冨田さんと芸人のピクニックさんと俳優の倉田あみさんが出演するお話に声をかけていただいた。
最初はある一つの短いお話で女子会トークの下世話な話だったため、台本を読んで気になる点があったら加筆や修正を教えて欲しいという依頼だった。
以前からコントやお芝居などの裏側の仕事にも興味があったので快く引き受けさせていただいた。

そこから一つのお話に演者として出ることになり、稽古が始まったら演出家の長谷川さんの提案で色々と出演時間が増えることになった。

最初はちょい役でセリフを覚えることで一杯一杯だったが、その中のいくつかのお話でそのシーンに合うBGMと曲を歌ったり弾くことになった。
稽古中にみんながお芝居をしている最中にどんな音色でどんなメロディーが良いのか考えるのは想像以上におもしろかった。
演者のセリフを邪魔しないように、でもちゃんとセリフが効果的になるようなメロディーをその場で捻りに捻る。
BGMが自分のなかで納得した時の快感はとてつもなく気持ちいい。

歌うだけではなくお話を作ったり、お話に合うBGMを作るという作業が自分の中では新しい作業で勉強になった。
音楽現場ではない違う畑の舞台でこそ吸収できることがとてつもなく多くて、もっと色々な環境で自分の新しい感覚をこれからも手に入れていきたい。
ということが昨年あり、今年は自分ができることはやれるだけ挑戦してみようと思う。

まずはじめに、もし可能なら近所のあのBGMのない某コンビニにBGM提供をしたい。それか歌でも構わない。
「店員愛想悪いけど野菜は安いし、ほぼ何でもあるし、客少ないからゆっくり見れるし〜愛想悪いけど焼き芋あるし、ティッシュペーパーやトイレットペーパーもあるし〜」 なんて歌詞はどうだろうか?

あのコンビニユーザーだからこそ、愛のある曲が作れそうなんだけどな。

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