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大切にしておきたい記事

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個人的に大切にしておきたい、自分の記事を残します。読んでくださるかたは、読んでってください!
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2023年7月の記事一覧

【小説】#2承諾(中編)     承諾

【小説】#2承諾(中編) 承諾

続きです。

一瞬、声が裏返った。しまった!そう思ったが、今更取り返しもつかない。取り返しのつけようがない。急いでお茶を飲み込もうとした。「あちっ」そのお茶は熱すぎて、まるで沸騰したてのお茶ではないか、実際にはそんなはずなかったが、武にはそう思えて仕方なかった。

「ごめんなさい。お茶、熱すぎましたか?」

彩子(さいこ)の母親は申し訳なさそうに謝った。

「いえ、そんな。おかまいなく」

やけど

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【小説】出逢いの日は、風が吹く

【小説】出逢いの日は、風が吹く

あ~、疲れた。
毎日、毎日、仕事ばっかり。たまに休みの日は、ベッドの上で横になるだけ。あとは、飯食べて、母さんの仏壇のお茶とご飯の用意をする。他にすることは、なにもない。
これでも、最初の頃は、仕事が決まって、ホッとして、ジョギングに出かけたり、ボランティアに通ったり、いろいろしてきた。でも、仕事が難しくなってくると、もう、なにもやる気出ない。休みの日は、こうやって、布団に寝っ転がって、ボケーッと

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197、介護は、そのひとからの贈りもの

197、介護は、そのひとからの贈りもの

久しぶりに、母と歩いたウォーキングコースを歩いてきた。

母がいつも、一生懸命になって、歩く練習をしている顔を思い出す。

陽も長くなり、19時ごろだとまだ、群青色の空がきれいだ。

あの頃は母と、毎日、午前9時ごろ、その道を腕を組んで歩いていた。

ぼくは、とにかく、一人になれる時間を確保するため、朝6時ごろ起きて、自室で文章を書いていた。7時ごろになると、階段を降りてくる音が聞こえてきていた。

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196、新生活

196、新生活

今日は休日!一日中、眠ってました。

なんだかなあ。仕事で、精神的にズタズタにされて、次の休みの日には、一日中、眠る。そんな毎日です。

昼は、近くの定食屋にスキだらけの格好で食べに行って(朝、昼兼用)、帰ってきたら、また、眠る。

夜は、そうめん、ゆがいて、食べてまた、眠る。ときどき、兄からの安否確認の電話がかかってきて、適当にお相手して、また、眠る。さっき、姉から、かかってきた電話で、買い物に

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