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感情のフタを開けることで人生が豊かになった

私は、感情を押し殺して、生きていた。
感情の起伏を隠す方が、感情をなくす方が、楽に生きられると思っていた。

父がすぐに怒る人で暴言暴力だったから、「怒ることは悪いこと」だと思い込んで、「怒り」の感情にフタをしていた。

看護師になったとき、患者さんに毎回感情移入していたら、仕事が進まない、感情に飲まれて自分がしんどくなる、と思い、「悲しさ」「寂しさ」「辛さ」の感情にフタをした。
「自分を守るため」「仕事がスムーズに出来るようになるため」という思いもあった。

「大丈夫、大丈夫」それが口癖だった。

心臓病で苦しんでいたとき、闘病している人や障害のある人の本を読んで、「私は大丈夫、こんなに辛い人たちに比べたら大丈夫」と、人と比べ、自分の感情を軽いものだと決めつけ誤魔化した。

一年半前、私の感情のフタを恩師が開けた。大爆発した。

フタを開けると、小さなことでも怒り狂う私がいた。恨みをもつ私がいた。
周りが敵に見えて戦闘態勢になる私がいた。寂しさに凍える私がいた。うずくまる私がいた。強がる私がいた。偽りで生きる私がいた。

恩師には「毒出し期」と呼ばれ、フタを開けると、溜め続けていた毒が溢れた。

フタをしていた感情が溢れ、自分で手には負えず、苦しんだ。コントロールも出来ず、ただただ飲み込まれた。
身の置き所さえない感覚に、毎日嗚咽しながら泣き続け、生きている感覚さえ失った。

それでも向き合い続けた。苦しみながらも、自分と向き合った。
誰にも会いたくなくて、職場以外の人との関わりがなかった。ひとりでいたかった。カウンセリングも受けた。
一度感情のフタを開くと、もう閉じれなかった。
半年くらいは、一粒の光さえ見えない暗闇にただ私は存在していた。

その闇から抜けた今、私はとても感情豊かになり、人生までも豊かになった。
生きていることが楽しいと心から思えるようになった。

「幸せになりたい」と願い続けた私が、フタを開けて、幸せになった。

自分に素直に正直に生きられるようになり、生きやすくなった。自由になった。

そして、自分の感情のフタを開いたことで、周りの人が感情にフタをしていたり、感情を誤魔化しているのが見抜けるようになった。
そんな人が「もっと気楽に生きたい」「生きづらさを感じる」と言っているのを聞いて、過去の私と重なり、そう感じる要因のひとつは感情にフタをしていることだよ、と伝えたくなった。

これを読んでくれている人の誰かにとって、気楽に生きられるきっかけになりますように。



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