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【7日間ブックカバーチャレンジ(7/7)】 竹内均 監修、ケヴィン・W・ケリー企画/編集『地球/母なる星 ― 宇宙飛行士が見た地球の荘厳と宇宙の神秘 』(1988年12月10日), 小学館
「無自覚の自覚(awareness of unconsciousness)」について考えていた時期がありました。もともとは学生時代に(記憶が確かならば)大学の書庫にあったアメリカのビジネス誌「FORTUNE」の記事で見かけたIDEOが「観察(Observation)」をデザインプロセスの中で重要視していて、人々の無意識の行動にこそデザインのヒントがあるということをもとに、よく思っていたキーワー
【7日間ブックカバーチャレンジ(6/7)】 齋藤 裕 『ヴィラ・マイレア―アルヴァ・アールト』(2005年9月3日), TOTO出版
建築に興味を持ち始めたのは、小学生の頃に実家の間取りが気になり始めてからでした。家族の問題のほとんどは間取りの問題に帰結するのではないかとさえ思っていたほどです。
それからVitra.やHerman Millerなどのカタログをインテリアショップで入手しては隅から隅まで眺め、『Casa BRUTUS』などの雑誌も定期購読している中で、安藤忠雄さんのことを知ったのが建築(家)への興味の始まりだ
【7日間ブックカバーチャレンジ(5/7)】 薄羽美江 編著『賢者の本 - 日本の未来を拓く・想像力と創造力』(2013年12月3日), 三五館
約500ページに及ぶ本書は、私にとって特別な意味を持っています。編著者でもある薄羽さんには、代表を務めていらっしゃるMC Planning, Inc.のお手伝いを通じて様々なことを学ばせていただき、大変お世話になりました。
本書に収められている「VISIONARY INSTITUTE」シリーズセミナーでは、最初に企画概要をお伺いしたときの高揚感を今も覚えています。"未来への卓見力を育み、次世
【7日間ブックカバーチャレンジ(4/7)】 マリオ プラーツ 『ムネモシュネ―文学と視覚芸術との間の平行現象 』(1999年11月1日), ありな書房
ある期間に人々の意識や人々が世界をどのように捉えているのか、そして美しさとは何だろうかと集中的に調べていたことがありました。「美とは何か」と考察する過程で、佐々木健一さん『美学への招待』、今道友信さん『美について』のほか、脳科学、宇宙物理学、心理学、哲学など様々な本を数珠つなぎに読みすすめていました。そのきっかけとなったあるプロジェクトで「ミュージアム」の語源を調べる機会があり、その語源である
【7日間ブックカバーチャレンジ(3/7)】 『idea アイデア - ヤン・チヒョルトの仕事 2007年03月号』(2007年2月10日), 誠文堂新光社
好きなタイポグラファーはと聞かれると、まず挙げるのが、アドリアン・フルティガー先生(1928年 - 2015年)。先生と呼びたくなるほど、フルティガー先生が製作された書体にはお世話になってきました。Univers(1957), Avenir(1988), そして、シャルル・ド・ゴール空港のサイン(案内標識)のために1976年に製作され、2000年にドイツの国立美術館のためにデザインされた Fr
【7日間ブックカバーチャレンジ(2/7)】 吹田良平『グリーンネイバーフッド―米国ポートランドにみる環境先進都市のつくりかたとつかいかた』(2010年8月1日), 繊研新聞社
「コミュニティ」と「ライフスタイル」は、都市社会の永遠のテーマでもあるかもしれません。
本書は、「環境共生時代の新しい都市生活像」を、「Urban Neighborhood」(郊外ベッドタウンに替わる都心居住者の近隣関係。職住近接、アイディアとハプニングの震源地)、「Creative Thinker」(常識や慣習を疑う度量と領域を超えてアイディアをつなぐ技能を合わせもつ者たち)、「Eco E
7日間ブックカバーチャレンジ(1/7) : 勝見勝『生活の色彩』(昭和31年11月15日第1刷発行), 河出新書
稀代の美術評論家であり、1964年の東京オリンピックでデザイン専門委員会委員長として、当時最高のデザイナーたちで構成されたドリームチームを組織し、デザインのディレクターとしてもご活躍されたという勝見勝さんのことは、今入手できる文献も少なく、断片的に言及された文章を見かけるばかりでした。
この『生活の色彩』は、中古書店で見つけては買い集めていたデザイン書籍のうちの一冊です。色彩に関する教科書の
「時代の集合意識」 と「非連続的な変化を生み出す人たち」への関心
明けましておめでとございます。本年も宜しくお願いいたします。
久しぶりにnoteを書いてみました。
年末年始は、ウォルター・アイザックソン著『イノベーターズ』と、ニーアル・ファガーソン著『スクエア・アンド・タワー』の読了を試みています。
『イノベーターズ』
『イノベーターズ』は、デジタル革命の初源から歴史を紐解く内容で、エイダ・ラブレス伯爵夫人の「詩」と「数学」による想像力から壮大なコンピュ
GWL : 『雪月花の時、最も友を思ふ。』-美心の友心。
「(前略)古今東西の美術に博識の矢代幸雄博士も『日本美術の特質』の一つを『雪月花の時、最も友を思ふ。』という詩語に約められるとしています。雪の美しいのを見るにつけ、月の美しいのを見るにつけ、つまり四季折り折りの美に、自分が触れ目覚める時、美にめぐりあふ幸びを得た時には、親しい友が切に思はれ、このよろこびを共にしたいと願ふ、つまり、美の感動が人なつかしい思ひやりを強く誘い出すのです。この『友』は広く
もっとみるGWL : Whisper of Flowers
「日本でならば、竜安寺の石庭にインスピレーションを受けることもあれば、新宿の雑踏に興味をもつこともあります。私は自分を“ゴミ箱”のようなものだと思っているんです(笑)。あらゆることに興味があり、すべてを吸収していった中から、いつしか美しい花が生まれる。さまざまなものから得た印象が、私の中から叫びとして発せられた瞬間、作品となるのだと思います。」
リン・フアイミン
via. Bunkamura オ
GWL : 美を支える眺めの根拠。
「物の美しさは、物そのものが美しいわけではない。人の眺めによって美しくなるのである。民族の魂の感性を失うことは、美を支える眺めの根拠を失ったことを意味している。その放棄と引き換えに、日本文化のなかで比重を高めてきたものが、貨幣的価値に連関した美であった。しかしそれは、ハーモニーとは無縁である。」
杉山 鼎
via. 『ひき裂かれた日本の美意識』
20090107
GWL : 合理が放棄した日本の感性。
「効率は無駄なものを捨てることにある。理念を欠いた合理主義が無駄なものとして放棄してきたものが、『みやび』『うつくし』『いき』、そして『いつくしみ』など、日本民族の魂の感性であったことは、取り返しのつかない喪失であった。」
杉山 鼎
via. 『ひき裂かれた日本の美意識』
20090107
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GWL - good words log
たった一言の言葉が、物事の見方を変えることがある。