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ドリアン・ヒロセ
2024年7月31日 12:53
パウロは一貫して、正しい目的地へ導く「正しい道」がある、と言っています。 神の国に入る道は、キリストの福音という地図からしかわからないものです。しかし、この地図の必要性に気づかず、自分の心のままに歩んでいることが問題。 パウロは、「すべての人が神の真理から離れ」てしまい、神の働きに対して「だれもかれも無用の者となった」と言います。善を行おうとする人がもちろんいるわけですが、自分の中に神の
2024年7月29日 11:14
パウロ自身ユダヤ人であり、彼もまた神に選ばれた国民、神の契約を与えられたアブラハムの子孫として、自国民を誇っていました。 でも、神の言葉が与えられているという点でユダヤ民族が優っているとしても、人間としてユダヤ人はもはや誇ることができないことがわかったのでした。 パウロは神の言葉の真実に立ち返ったからです。 "善を行う者はいない"。このように彼は旧約聖書の詩篇14篇を引用して答えてい
2024年7月27日 10:01
人間は「絶対的な義」を考える習慣がないので、人間の習慣に従って、「神の義」も「人間の過ちによってかえって神の義がより明らかになる」と考えてしまうのでしょう。 では、人間が過ちを犯し続けることで、人間の不義と比較して神の義がより明らかになる方が良いのでしょうか? 神もまた、自分が罪人の中で崇められることを望むのでしょうか?では、人間の不義によって神の義がより明らかになることは良いことなので、不
2023年8月25日 21:25
ローマ1章8−17節パウロがローマの聖徒にこの手紙を書いた目的に入ります。福音がパウロの人生を神の恵みに生きるようにすっかり変えてしまった、その大きな恵みを自分だけのものにはしておけない、との気持ちが溢れ出ています。当時の世界の中心地であったローマにある教会が全世界に目を向けて働きかけられるように励ましを与える力を持っているのは、神の義を啓示している福音でした。
2023年8月24日 10:31
パウロの手紙はローマにもたらされ、教会で読み上げられます。その人々に向けて、ここで最初から恵みによる神からの召しと聖さを強調しています。一般には、「聖徒(あるいは聖人)」は信者の中でも非常に特殊な人物を指して使われます。けれども、パウロはすべての信者を「神に愛され」ている人々として、また「召された」者として、さらには「聖徒」とされた人々として同じ目線で見ているようです。どのようにして私たち
2023年8月14日 21:52
使徒の務めはすべての民を導くことです。唯一の神が公平にすべての人々に向けて恵みを賜っているからです。慈しみに満ちた神はこの「良い知らせ」を用意してくださっています。それは、すべての民が信仰の従順を持つためでした。ある人が主に従順になるためには、どうしたらいいのでしょうか。それは、その人が主の権威と恵を信じて認めることによります。従順になろうと頑張ることではなく、信じることで心に従順さが生まれて
2023年8月14日 05:43
贖われ、イエス・キリストを主と告白し、さらには神の福音を宣べ伝えるために召されたパウロは、非常にはっきり、すべての民族にこの神の福音を伝えなければならないと理解していたのです。パウロが本当に恵みを自覚していたのは、自分が使徒として召されるには決してふさわしい者ではないと分かっていたからです。それは、パウロが以前はキリストの教会を迫害していたからでした。そんな人物が、神に愛されるなどというこ
2023年7月11日 14:30
神の約束のすごいところは、この世に対して神が「神の子」を与えることです。もしそれが神ご自身の約束ではないなら、起こり得ないことです。確かなことは、人間が神に対してそれを求めたのではない、ということ。神が定めていたのは、ダビデの子孫としてこの世に生まれてくる子が神の子だ、ということでした。人間の側からすると、至高で至聖の神が肉の弱さを持つ人間になるなど、ありえないと思ってしまいます。もちろん
2023年7月1日 19:51
どうしたら、神の約束を知ることができるでしょうか?神ご自身が御心を明らかにしてくださったのは預言者を介してでした。その経緯も含めて証として文書にまとめられたのでした。イスラエルが預言の内容の真実さを、実際に起きたことを見ながら検証できるためです。特に、神の民についての預言が本当だったかどうかが明らかになるように、でした。聖書を信じる、というとき、盲信してはいけないし、歴史上の出来事から預言
2023年6月27日 00:21
パウロは自己紹介でイエス・キリストのしもべ、次に神の福音をのべ伝えるために召されて選び出された、と言いました。福音(ふくいん)とはどういう意味でしょうか?もしその意味がはっきりしないままでは、福音にふさわしい生き方もできません。"福音" の意味は、 ”良い知らせ”。その内容があらかじめ神によって約束されていたことでした。良い知らせとして伝えられた事柄は、たまたま起きたものなどではなく、神が
2023年6月25日 07:34
パウロの自己紹介の3つ目は、(原典では)「神の福音のために選び出され」です。選び出された、というのは、他とは区別された、他とは違う者という意味。他のものとは全く違う神に召しだされたのですから、パウロ自身、他の人たちとは違う点があって当然。何が違っていたかといえば、なにより、キリストに属する者とされていたのと、さらに、生きる目的が、神の福音を伝えるために特別に備えられた使徒だ、ということです
2023年6月23日 15:39
パウロの二つ目の自己紹介は、「使徒として召された」です。(原典の語順に従っています)イエス・キリストがパウロに現れた時、パウロがイエスを呼び出したのではなく、イエスご自身がパウロに呼びかけたのでした。そのあとで、アナニヤが主の命を伝えに遣わされます。パウロが悔い改めてイエス・キリストと御言葉を信じ、バプテスマを受けるためでした。 (使徒9:1-19; 22:3-16; 26:9-18).こ
2023年6月20日 09:21
パウロは、手紙の差出人の肩書として、まずはじめに「しもべ」と書きました。本来、この言葉は買い取られた奴隷の意味です。つまり、自分のからだは自分のものではなく、ご主人のものだ、と表明しているのです。あとで詳しく書いている、キリストによってあがなわれた者として、「私はキリストのものだ」、と。考えてみましょう私たちは、誰のものなのでしょうか。日常に表れている私たちの生活は、誰のものとし
2023年6月20日 09:07
第I部 [1:1-17]「福音の信仰による義人は生きる」(1) 1:1-7 あいさつ・福音の核心パウロの「ローマ人への手紙」は、ローマに住んでいる「聖徒たち」に向けて書かれたものです。第一部は、この手紙が書かれた目的と手紙全体のテーマが簡略にまとめられています。すべての人が神と共にいきいきと生きるために神ご自身がなさったキリストの贖いを伝えている手紙。当時の手紙の書式に従って書き始