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電車に乗るのが怖くなった日

そろそろこの話をするか…。

いちいち言うことではないと思っていたけれども
実はこんなことがありましたという報告的なものです。


◇◇


4月のある日のこと、対面の授業があったのでいつものように電車で大学へ向かっていた。

ただ、ほんの1分ほど電車が遅れており、乗り換えの電車に間に合わない可能性があった。乗り換え駅に降りた瞬間、間に合わせるために急いだ。そのおかげで、何とか間に合うことができた。

ホっとしたのも束の間、脳裏にある不安がよぎってしまった。

「過呼吸になったらどうしよう…。」


この2か月ほど前、人生で初めて過呼吸を経験してしまった。10分ほどして落ち着きを取り戻したが、あの時の辛さ・苦しさはちょっとしたトラウマとして心の中に残った。

走ったりなどで息が上がった時には少し不安になった。でもその不安は、それまでは大したものではなかった。


しかし、この時はその不安が現実のものとなってしまった。早くなる脈拍、痺れ始める手足、冷汗もダラダラと垂れてきているのが実感できた。

(やばい、あの時と一緒だ…。)

明らかにパニックになっていた。何とか落ち着かせようと、深呼吸をする。何度か繰り返しているうちに、すこし落ち着きを取り戻し始めた。でも、不安は付きまとったまま。お願いだから早く駅についてくれ…。

目的地の駅に着いた。このまま行ったら体調が悪くなる気がしたので、少し休んでから学校に向かうことにした。もう授業に遅れてもしょうがない。

ベンチではないものの、座れそうな場所があったのでそこに座り込んで自分を落ち着かせた。

しかし落ち着かない。余計に不安になってしまった。

この後学校に行って時再発したら…?
帰る時にまた電車の中でなってしまったら…?

こんな考えが頭をよぎる。
そのせいで余計に息が荒くなっていく…。

結局、過呼吸に陥ってしまった。

通りがかったサラリーマンと思われる男性と女性に声をかけ、救急車を呼んでもらい、事なきを得た。

(助けてくれた方、本当にありがとうございました。
お水も買っていただき、本当に感謝しかないです。)

ぶっちゃけいうと、呼ばなくてもよかったと思う。
時間が経てば治るものだから。

しかし、あまりにもパニックになっていたため
あれは救急車を呼んで正解だったと思う。

病院で少し休憩をしてから家に帰った。
帰りの電車が一番怖かった。

イヤホンを大音量にし、YouTubeを見て誤魔化した。
なんとか乗り過ごすことができた。

しかしトラウマになってしまったのはいうまでもない。
それ以来、電車に乗る時は常に緊張状態。

脈が早くなったらなんとか誤魔化して抑えた。
なんとか、なんとか耐えてきた。

しかし悪夢はまた襲ってきやがった。


ある日のバイト中のこと、動悸が早くなっていくのを実感した。やばいやばいやばいやばいやばい…。

落ち着かせるために深呼吸をした。
誤魔化すために、市販の漢方薬も飲んだ。

今回はねちっこいぞ…。
心拍は収まったり早くなったりを繰り返し、緊張感と冷や汗が止まらない。

20分くらい葛藤していただろうか。
ようやく落ち着いてきた。

今思えば、よく対処できたな、と。
周りに迷惑をかけたくないという一心からだった。

しかしまた怖くなってしまった。
自分なりの対処法を見つけ、市販の漢方薬も飲み、なんとかやっていけると思った矢先だったのに…。

大学にも、バイトにも行きづらくなってしまった。
授業もバイトも休みがちになった。

このままだと一生いけなくなる…。
気が引ける思いだったが心療内科にかかることにした。

心療内科の先生には、パニック障害のようなものだと言われた。(厳密にいうとパニック障害ではない)

そこから、投薬による治療が始まった。
飲み始めた時は薬の効果に驚きを隠せなかった。

飲んで1時間もしないうちに、心が穏やかになるのを実感したのだ。

その日のバイトは本当に心が平穏だった。

薬を飲んでから、今まで苦しんでいたのが嘘かのように、普通に電車に乗れるようになったし、日常生活も苦ではなくなっていった。


◇◇


あれから7ヶ月ほど。
通院も終わり、薬による治療も終わった。

客観的に見ればそんな大したものではなかったのかもしれない。

でも本当に辛かった、特に最初の1ヶ月は。

本来のパニック障害を抱えている人は、本当に辛いのだろう。だって俺でさえ辛いのだから。

なんでこんな辛い思いをして学校に行かなきゃいけないんだろう、こんなことを考え始め、無気力になる事も少しあったと思う。

正直言えば、今でも不安がないわけではないし
今後なってしまう事もあるかもしれない。

でもよかった。
勇気を出して心療内科に行ってよかった。

あのまま、これは病院行くほどではないだろう…と放置していたら、今もきっと苦しんでいたかもしれない。

あの時の自分に、感謝しても仕切れない。
ありがとう、俺。

これ書いていたら気分が悪くなってきたので、ここまでにしようと思う。


ただ安心してください、俺は元気です。
そして、絶対にムリをしない!!

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