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1on1ミーティングの道具箱 - 第13回 プロのメンターが1on1のヒントとコツを紹介するシリーズ 第3章「1on1ミーティングを立ち上げ、粘り強く継続する」

いよいよ後半!1on1ミーティングを効果的に立ち上げ、継続させるための考え方とツールをご紹介。この時代にマネジャーに求められる用件はメンター/コーチ。1on1に活かせる上司からメンター/コーチへの転換に必要なものとは?


継続的に結果を出していくには、粘り強さが必要です。
この記事を読む「3分ルーティン」を
ご一緒に続けながら現場で実践していきましょう。



「1on1ミーティングの道具箱 」シリーズ 第13回



現在地





はじめに



私たちは人生経験から身についた
よくない習慣に戻ってしまうこともしばしば。
それは自然なことであり、私を含む誰でもあること。

「1on1ミーティングの道具箱」シリーズで大切なことはこの3つです。


・失敗してもまた挑戦
・自分のペースで継続
・小さな進歩も楽しみ


ラポール・心理的安全性を形成する


3つの聴く態度/姿勢
自分らしく落ち着きと余裕を持てる
話を聞いて相手を否定したり、すぐにアドバイスせずに受け止める
話し手のものの捉え方・考え方・感じ方にそって理解しようとする



基礎造り 「1on1ミーテイングの道具箱」シリーズ 前半



本シリーズ前半修了を例えるなら、
ハーフマラソンの完走 おめでとうございます!& ありがとうございます
後半もどうぞよろしくお願いいたします。


前半では


自身のコミュニケーション/思考のクセの理解と修正傾聴のための基礎練習



1on1ミーティングを成功させるために不可欠な
ラポールと心理的安全性を形成する

傾聴」の基礎練習を続け土台造りをします。

これらスキルは、マネジャーとしてのDoing/やり方。

特に信頼関係を築いていく基礎練習を通して
マネジャーとしてのBeing/あり方にも
気づきを得られているのではないでしょうか?



氷山 (マネジャーとしての)やり方:あり方



1on1ミーティング全体を通して、あなたのキャリアの土台を成す
「マネジャーとしてのあり方」についても考えてみましょう。

一人ひとり、それぞれの「あり方」であり、正解はありません。



ビーイング・マネジャー 



不確実な (VUCA) 時代と言われてから久しい。
耳タコですが、事実ですね。
社会も経済も企業も仕事も、不安定で不確実。
「変化する」ということ以外に、確実なものは見当たりません。

自分を改革しつづけるスキルなしには、もはや生き残るのは
むずかしいと言えるでしょう。


組織がビジネスモデルの中心に据えるのは優れた人材。
組織側にはもはや選択肢はない時代。

ミレニアル世代以降、デジタルネイティブで自由な
起業家精神をも吸って育った従業員/メンバーは


柔軟性を求める
協働を主張する
・働く意味を欲しがる


この傾向に悪戦苦闘するマネジャー/リーダーをたくさん見ています。
わたし自身も簡単とは言えませんが学び直しました。

部下とのかかわり方、マネジメントは、時代に沿って変化していく
のが自然です。

従業員/メンバーの欲求を満たし、人材を育てる方法について
今まで以上に、十分に時間を割いて考え関わらなければなりません


中年期のベテランのメンバーにも変化が見られます。

介護健康家庭内の問題男女問わずパフォーマンスに影響
及ぼします。性別役割分担は難しい時代に

介護離職の数は年々増え続けており、能力の高い従業員が介護を理由に
退職してしまうのは企業にとって大きな損失になります。


リーダーシップを考える以上にむずかしいかもしれません。

上司/ボスというより、メンター/コーチの役割が求められています



メンター/コーチの役割



一方、

Good News もあります。
人は誰でも変化をもたらす行為者になれる」ことです。


ベテランのマネジャーも「Doing やり方」「Being あり方」を見直し、
改革する機会になるかもしれませんので、
「マネジャー」の基本についておさらいしましょう。


マネジメントの王道、ピーター・ドラッカー氏(経営学者)によれば、
全てのマネジャーに共通する具体的な仕事


  目標を設定する
  組織する
  動機付けとコミュニケーション
  評価する
  人材を開発する



これら5つの仕事を遂行する上でも必要なのが、
見過ごされがちで、忘れられがちな、
管理職 (exempt) として求められる変化」です。

(管理職に昇格する際に「変化/転換」をスル―し、「なんとなく」
「バタバタっと」のままのケースが少なからず見受けられます)



管理職昇格=自己管理から他者の管理へ   (管理=マネジメント)

♦自分で仕事をこなす立場から、他者に仕事をやってもらう立場へ行動を
切り替える必要がある。
♦自分の仕事とマネジメント業務の時間配分をまずこの段階で学ぶことが
肝要である。
♦最大の難関は価値観の変化。マネジメント業務を自らの成功を決定づけるものとして優先する
管理職に求められる三つの変化
①仕事の定義とアサインメント
②部下にするサポート
③関係構築
⇒ そのために、「スキル」「業務時間配分」「職務意識」を転換する

ラム・チャラン/ステファン・ドロッター他 「リーダーを育てる会社 つぶす会社」 より




これらの「変化」「転換」をうやむやのままにしてやり過ごしていくと
やがて有形無形に「行き詰まり」ます。


わかりやすいように、求められているように「管理職/マネジャー」を
「4つのキャリア」STEP3 メンター/コーチ意味/位置づけています。



4つのキャリア 2022年版 (Novations社調査 1998年を基に随時改変)



管理職としての意識の切り替え  (STEP2 ⇒ STEP3)
専門家からメンター/コーチにステップアップするために
意識の変革をすることが最も重要です。

管理職としての仕事の仕方の理解
自己管理から他者管理へと仕事が変わることを
理解し、実践に移す方法を学ぶことが重要です。



あなたがあなた自身変化もたらす行為者になること、なれること。


1on1ミーティングは、メンター/コーチ要件学び、活かす絶好の場
であり機会です。


あなた自身が、まずこの成長の機会を納得し、楽しまなければ
立ち上げも、ましてや継続もままなりません。


1on1ミーティングは相手(部下)のためにありますが、
I'm OK  You're OK の精神で、
お互いが学び楽しむ寛容な関係と環境を願い
本シリーズの後半に臨んでいます。


Let's Have FUN 😄



第3章 1on1ミーティングを立ち上げ、粘り強く継続する



1on1ミーティングの立ち上げに関して
本シリーズ 第7回 第2章「ラポールを形成する」
傾聴の姿勢を示す 環境” は成功のカギ。しっかり復習しましょう。




1on1ミーティングの準備・計画シート



効果的な1on1ミーティング開始から継続のためには一人ひとりに合わせた
準備・計画・実践・ふり返り
基本的なプロセスが役立ちます。

一つひとつのプロセスがわかりやすいように
1on1ミーティングの準備・計画シート」(マネジャー用)
ご紹介します。

(MUSTではなく、ベビー用歩行器のように補助ツールとして利用)

参考、たたき台にしてご自身のシートを作成してみてはいかがでしょうか。


注意点として

1on1ミーティングの目標は部下の成長と自律であるため
あくまで部下が主体。

あなたの準備・計画どおりに進捗させるためのシートではありません

このシートに記入することによって事前準備する中で見えてくる
あなたの課題に気づき、対策するのが主たる目的です。

1on1ミーティングにおいて堅過ぎず、ゆる過ぎず、
ちょうど良い柔軟さで臨機応変に対応しながら進めていきましょう

1on1ミーティングをやりっぱなしにせず、ふり返り次の
ミーティング
機会に備えることが有機的な継続につながります



pdf ダウンロードご希望の方は「ポイント」 からどうぞ



各Stepについては次回からご説明していきます。

Step2 にあるコミュニケーション・行動パターンについては
本シリーズ 第2回・第3回 
第1章「自分の思考やコミュニケーションのクセを理解する」
コミュニケーションの傾向” をレビューしておきましょう。


DiSC、ソーシャルスタイル、動物サークル理論などを参考に1on1の目的に合わせ改変。


Step2 にある(部下の)習熟度レベルと(マネジャーの)管理(マネジメント)方法については次回以降に詳しくご説明します。



いかがでしたか?


準備・計画シートは他の面談にも応用できます。
1on1ミーティングを通してあなた自身の成長も楽しみましょう


次回、第14回から

「1on1ミーティングの準備・計画シート」の Step 順に沿って

1on1ミーティングを効果的に立ち上げ、継続するために一人ひとりに合った準備・計画・実践・ふり返りの基本的な方法をご紹介していきます。


「1on1ミーティングの道具箱」シリーズを通して

複雑な状況をうまく処理したり、
コミュニケーション(会話/対話)を円滑に進めたりするために
一本やりではない、成熟したコミュニケーションができる「道具」を
身につけた「フレキシブルなマネジャー」を目指しましょう。



ポイント



Being Manager  複数の役割から共通して求められるものは?




次回のテーマ



 1on1ミーティングを立ち上げ、粘り強く継続する



Quiz & FUN # 13



あなたは、部下を観察していますか? どれくらい?




次回までに考えてみましょう!



メッセージ



ピーター・ドラッカー氏  経営学者  (1909-2005) 
「マネジメントの発明者」とか「マネジメントの父」と呼ばれている


多くの人が、話上手だから人との関係は得意だと思っている。
対人関係のポイントが聞く力にあることを知らない。



with all of my thanks and friendship



お知らせ



「1on1ミーティングの道具箱」シリーズ 公開 お休みの予定日
                      (変更の場合あり) 
                 

8/14(日)9/18(日)10/9(日)



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