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1on1ミーティングの道具箱 - 第7回 プロのメンターが1on1のヒントとコツを紹介するシリーズ 道具:傾聴の姿勢を示す
一見簡単そうに見えるので見過ごされがちですが、重要な「聴く態度/姿勢」を示す具体的な方法をご紹介。1on1ミーティングで部下の話を聴くときに傾聴の姿勢を意識するだけで部下はこれまで以上に安心と信頼を覚えます。
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継続的に結果を出していくには、粘り強さが必要です。
この記事を読む「3分ルーティン」を
ご一緒に続けながら現場で実践していきましょう。
「1on1ミーティングの道具箱 」シリーズ 第7回
現在地
![](https://assets.st-note.com/img/1653830591581-6mQ9lVwerb.jpg?width=800)
はじめに
私たちは人生経験から
身についたよくない習慣に戻ってしまうこともしばしば。
それは自然なことであり、私を含む誰でもあること。
「1on1ミーティングの道具箱」シリーズで大切なことはこの3つです。
・失敗してもまた挑戦
・自分のペースで継続
・小さな進歩も楽しみ
第2章 ラポールを形成する
前回の #6 "Quiz & FUN"
![](https://assets.st-note.com/img/1653960931527-N0y0RpOi87.png)
この問いを考えながら自身の1on1ミーティングをふり返る。
1on1ミーティングのラポール形成と傾聴
「ラポール(信頼関係)を形成する」と「傾聴」は
1on1ミーティングに限らずあらゆる場面の人間関係の改善や
コミュニケーションの促進に非常に役立ちます。
ラポールを形成するために重要な鍵は「傾聴」
![](https://assets.st-note.com/img/1653961455181-GRCCZXUdLj.png)
傾聴とは誠心誠意、集中して相手の語りや表現を聴くこと
- 聴き手が話し手との関係の中で
3つの態度/姿勢
*自分らしく落ち着きと余裕を持てる
*話を聞いて相手を否定したり、すぐにアドバイスせずに受け止める
*話し手のものの捉え方・考え方・感じ方にそって理解しようとする
話し手(部下)にとっての傾聴の効果は
・気持ちが落ち着いていく
・整理して考えられる
・問題を正確に理解する
・自分自身を理解する
・気づきを得る
・聴き手(上司)への信頼感
1on1ミーティングで、ラポールを形成するためには
聴き手は「大切に聴いている。大切に関わろうとしている」と
相手に感じられ、伝わらなければなりません。
どうやって?
傾聴の姿勢を示すには
※ 文化によって異なります。ここでは日本での一般的な方法のご紹介です。
非言語的メッセージ
1on1ミーティングで
聴き手が「大切に聴いている。大切に関わろうとしている」姿勢を
話し手に示すには非言語的メッセージを意識します
非言語的メッセージ:表情、視線、姿勢、動作、声など
・視覚情報:表情や身ぶりなど
・聴覚情報:声の大きさやトーン、話す速度など
![](https://assets.st-note.com/img/1654158855188-EkR52ANWsA.jpg?width=800)
聴き手に対する好意度は、話す内容に関わらず、表情やしぐさ、話し方などによって9割が決まります。
「どうぞ話してください。聴いていますよ」のメッセージが伝わるように
・相手に視線を合わせる
凝視(ガン見)するのではなく、同じ高さの目線で(#6 Quiz & FUN ↑
参照)時おり、視線を自然にそらす(目安:話している時間の50%程度)
視線を合わせるのが苦手は方は、
相手の目よりもやや下の辺りを見るようにする。
相手からは視線が合っているように見えるので、自然な目のやり場になる
・身体言語(身ぶり手ぶりや姿勢など)に配慮する
NG ✖
眉間にしわを寄せる
腕を組む 脚を組む
大き過ぎたり、頻繁な手ぶり
指でトントンとデスクをたたく。ペンをクルクル回す
OK ○
穏やかな笑顔
やや前かがみのリラックスした姿勢
・声の調子
相手の話すスピードに合わせる
話の内容に合わせて声のトーンを変える
- 声のトーンを高くするとき(あいさつ、初対面)
・あごを少しだけ上げる
・言葉を遠くに届けるイメージで声を出す
- 声のトーンを下げるとき(話をするとき)
・あごを少しだけ下げる
・1mほど先に言葉を置くイメージで声を出す
・相手の話についていく
相手が話そうとする話題を安易に変えたりせずについて行く
慣れない内は相手が話している間、次に何を言おうかと頭の中がいっぱいになりがちです。それではせっかく相手が話そうとする話題を変えてしまい、話の腰を折ることになりかねません。
相手の話をよく聴いて、相手が直前に話したことや少し前に話したことに
しっかりついていくことが重要。
![](https://assets.st-note.com/img/1654003021601-xB6DKLtalk.jpg?width=800)
ここまでの説明を読んでみて
「でも、聴いてますよ!のメッセージが伝わっているかどうか
分かりにくいのでは?」
「視線とか、声の調子とか、どのくらいというか”塩梅”がわからない」
と、疑問がわいてきたのでは?
その疑問に関しては
相手の非言語的メッセージはあなたの心理状態も教えてくれます。
相手の表情や姿勢が硬いままでいるときは、あなたの緊張が伝わっているのかもしれません。相手を観察する、つまりことばや表情・態度に注意を
向け、今この場で何が起こっているか多くの手がかりを得ることです。
スマホなどで自身の表情や姿勢、声の調子を録画して観てみると自分のクセに気づくことができます。
環境
聴く姿勢を示す「環境」も重要。部下にとって上司は最大の職場環境です。そのためにこの「1on1ミーティングの道具箱」シリーズはあります。
NG ✖
・アポなしやリスケ
・電話や来客対応による中断
・自分の席などで始めてしまい、周囲の人に聞こえてしまう
*相手の空間(パーソナル・スペース)
一人ひとり目に見えない境界線に囲まれた個人的空間を持っています。
対人距離(パーソナル・スペース)はその人のプライベートな領域で
むやみに侵入されると不快、不安になるため、
傾聴するときも相手の空間を大切にします。
1on1ミーティングでは、社会距離が適切。
社会距離(ソーシャル・スペース)仕事で接するときの距離
120 ~ 360cm (相手に触れることはできない)
*座り方
短すぎず、長すぎない適切なアイコンタクトのためには座り方も工夫。
![](https://assets.st-note.com/img/1654144582555-QSdPZYfcsZ.jpg?width=800)
*終わり方
感謝の気持ちを伝えて終了。「ありがとう」「お疲れさま」など
*部下から聴いた話は個人情報。原則として守秘義務を守ること。
NG ✖
本人の同意なく他に漏らす
いかがでしたか?
一見簡単そうに見えるので見過ごされがちな「聴く態度/姿勢」
ラポールを築く上で非常に重要。
1on1ミーティングで部下の話を聴くときに傾聴の姿勢を意識するだけで
部下はこれまで以上に安心して思い切った仕事ができるようになっていく
でしょう。
次回、第8回から
「1on1ミーティングのタイムライン(例)」に沿って
・「聴く姿勢」を土台に相手の話、ストーリーを深めていくスキル
をご紹介していきます。
「1on1ミーティングの道具箱」シリーズを通して
複雑な状況をうまく処理したり、
コミュニケーション(会話/対話)を円滑に進めたりするために
一本やりではない、成熟したコミュニケーションができる「道具」を
身につけた「フレキシブルなマネジャー」を目指しましょう。
ポイント
![](https://assets.st-note.com/img/1654003327524-o3wUlD5ON9.jpg?width=800)
次回のテーマ
柱 2
・ラポールを形成する
タイムライン
・1on1ミーティング開始前
・1on1ミーティングの開始から終了まで
相手の話を深めていくスキル① 相手を観察する
![](https://assets.st-note.com/img/1653830805882-Lnb0QhDcQV.jpg?width=800)
「対話中、相手のことば以外、何に目配りしますか?」
次回までに考えてみましょう!
お知らせ
![](https://assets.st-note.com/img/1653830888431-WVuzxH69Ex.jpg)
「1on1ミーティングの道具箱」シリーズをお読みいただきありがとう
ございます。皆さまにお忙しい中より続けていただけやすいようにと、
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メッセージ
ご参考 もう1つ …
実年者*は、今どきの若い者などということを絶対に言うな。
なぜなら、われわれ実年者が若かった時に同じことを言われたはずだ。
今どきの若者は全くしょうがない、年長者に対して礼儀を知らぬ、
道で会っても挨拶もしない、いったい日本はどうなるのだ、
などと言われたものだ。
その若者が、こうして年を取ったまでだ。
だから、実年者は若者が何をしたか、などと言うな。
何ができるか、とその可能性を発見してやってくれ。
山本五十六(1884年 - 1943年) 実年者* = 経験ゆたかな年代の人々
with all of my thanks and friendship
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