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大人の砂時計 時間から愛へ 成熟に向けて

「ダイアリー式メンタリング」のメンティの方たちとわたし自身をふり返り、現在の心境を書いていきますが、現実主義な方たちにはいささかこそばゆいかもしれませんね。
人生の色や味わいをより豊かに、健やかに、瑞々しくしているのは理想、ロマンかもしれません。しばし、おつき合いいただけたらうれしいです。
(大人:30代後半~50代後半を想定)


人生の秋


人生を四季に例えるならば、「大人」は実り、充実の秋にあたるのでしょう。秋のつぎにくるのは冬。どんな景色を想像しますか。わたしは穏やかな冬の陽光が好きです。夏の陽ざしもギラギラと楽しくもありますが、身心の経年変化とともにそれぞれの季節の美しさや楽しみを愛おしくなります。

ふり返ればアッという間に「秋」に来たような。そして過ぎていくような。

時間はどんどん過ぎていき、砂時計の砂はどんどんと減っていきます。


砂時計の砂


人生半ばの転換期は多くの人たちが危機=岐路に立つと言われています。
戸惑い立ち止まっても、立ち止まらなくても時間は過ぎていきます。

30代の頃は道は険しいが目標の山は見えていて、やるべきことをやればきっと山の頂上には立てると自信はあったけれど‥

40代の頃は充実してくるにつれ目標の課題も見えてきて、時間も体力にも限界を意識し始め、焦りや無力感や気落ちから何かを模索し出したけれど‥

混沌とした中、時間が速く過ぎていく、砂時計の砂がどんどん落ちていく。落ちていく分、何が増えていくのでしょうか。空っぽになったら何が残るのでしょうか。


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時間と愛

               

わたしは時間の砂が減っていく分、愛が増えていくと考えます。

例えば、家では子どもを育て、育てられ。会社では後輩や部下を育て、育てられ。

ともに苦しみ、共感するかかわりの中で愛/愛情が生まれ、育っていきます。

自分にとっても、他者にとっても意味のある存在であるのは「成熟」した心の状態でしょう。


成熟へ


心の年齢は生物学的、身体の年齢によって定められるのではなく、気持ちのあり方、心のしなやかさによります。

学習は一生を通して続けられるのだから、外見、身体能力、認知機能の変化も自然の流れと受け止められます。

時間の流れとともに培ってきた物事を深く考える哲学、困難な状況への対応力、人生の機微の理解力から「次の世代へ受け継ぐ、育てる、ゆだねる」ことができる真の自尊心をもった自己(自分らしさ/アイデンティティ)を確立できます。

時間の流れが運び、自分の中に貯められている自身と他者をケア(思いやる)する愛が、その力を与えているのではないでしょうか。


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               心の中のバランス                  


若さ:老い 理想:現実

人生半ばの転換期、危機=岐路では

対極的なものが心の中で拮抗し意味を増してきます。バランスを取りながら受け容れていくことが「成熟」へとつながります。

この時期をいかに生きるかが次の老年期の自身に大きく影響するでしょう。


わたしのストーリー


わたしも長く苦しい人生半ばの危機/岐路を超えてから見える景色が変わりました。暗いトンネルにいたけれど、岐路の前からふり返ってみると‥

「なぜ人と組織は変われないのか」をライフワークのテーマに組織変革の支援に取り組んでいましたが、人生の秋の深まりとともに、個人の変革/成長の支援へとシフトしていきました。自ずから、自ら。自然の流れのままに。

もしご興味があれば「トランジションと愛ある素敵な方たち - 人生半ばの危機を超えて」を読んでいただけたらうれしいです。


あとがき


30代では人生半ばの危機を実感をもって理解するのは難しいでしょう。同様に40代から50代でも老年期について実感をもって考えるのは難しいかもしれません。ただ前もってインプットがあれば孤立を避けられ生きやすくなるのは確かです。

皆さんにとって何かしらのヒントや気づきやきっかけになれることを願っています。

with all of my thanks and friendship



用語の説明(ご参考)

・メンター=人が学び、成長するためのアドバイザーでありカウンセラー

・メンタリング=タスクの熟達に重点を置くと同時に、仕事面でのサポートを提供していたとしても単に業務上のことだけではなく、メンティの学習能力が向上するように、私的な側面との相関的な点にも双方に重点を置きます。(R.B.ディルツ氏)

・メンティ=メンタリングを受ける人(ご相談者)



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