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向かいの人 観察日記(仮)その後「問題は自動的に作られている」

職場で向かいの席に座るハルミさん(もちろん仮名)は、感情表現が豊かな人だ。
わたし(石崎秋子)から見てそれはオムツのない排泄行為、「おもらし」である。

ハルミさんを観察するようで
臭いや音、表情でおもらしに気が付くと、心のおしりふきが自動反応してしまうわたしを観察する日記。

2020 / 8 / 18  に書き始めた
「向かいの人 観察日記(仮)」

2022 / 4 / 28 ハルミさんの退職により
最終回を迎えました。

が、今日は
平日毎日会っていた「嫌いな人」が目の前からいなくなった、その後のことを書きたいと思います。


5月、会社へ行くと4月いっぱいで退職したハルミさんはいませんでした。
「本当にもう会わないんだなぁ」と実感します。
これが物語であるなら、先月の記事を書いた時点で最終回。
になるはずですが、人生というものはどうもそういう風にはできていません。

ハルミさんの退職が決まった時点で会社は求人を出していました。
何件か問い合わせはあったものの、辞退や問い合わせのみで終わり、結局その先の面接にまで進む人は現れず今に至っています。

でも、以前にも書きましたが

もともと2人体制だった事務。
ひとりが産休で休むことになり、期間限定で求人募集。
ところが全く応募なく、仕方なく正社員での求人募集に切り替えやってきたのがハルミさんでした。
翌年、産休明けの同僚さんが戻ってきて3人体制に。
だからハルミさんの退職により「元に戻っただけ」とも言えるのです。

ただし同僚さんは産後からこれまで5年、朝夕時短勤務を希望しているため、3人体制であることへの安心感は大いにありました。
わたしが娘の出産により2週間の休みが取れたのも、3人体制であったから・・さほど罪悪感を抱くことはなかったのです。

そういう事情も考慮した上で、会社としても即「抜けた人員を補充」と考え、ハルミさんの退職前に求人を出してくれたのだろうと思うのです。

が、やっとやっとハルミさんから解放されリラックスできたのもつかの間
「次の人も感情的だったらどうしよう」
「わたしみたいなおばちゃんを煙たがる人だったらどうしよう」
「休みの多い人だったら、いや逆に休みを取らない人だったら休みにくいな」

延々延々延々延々延々延々延々延々延々延々延々延々延々延々

繰り返されるのは
今起こってもいない、ネガティブな想像。こうして

新しい問題は、自動的に作られ続ける のです。
この自作自演に気が付くと
「問題がある」というよりも「作られている」ということに驚きます。

そうするとね、やっぱり・・なりようがないんだよなぁ。
「幸せと呼ぶ状態」に、なんて。


おさらいばかりになりますが・・

今目の前に起こっている場面に近い言葉を、降ってくる言葉の中から掴み取って「思考という状態が始まる」んですよね。

だから、その状態を観察する。
そして「それって今目の前で起こってることに対する不安?」と、自分の考えのようなものと距離をとる。
もしもそうでない、ということに気が付いたなら

今目の前にある素敵なもの、ひと、ことをちゃんと見る。
気遣ってくれる上司、感情的を卒業した同僚。
そして「ibitsuさんの負担が大きくなるから」と

嫌な人に会わなくなった上に、給料が上がった

という現実を。






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END
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