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好きな詩 とか(2022年)

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#日記

こんなにしあわせでいいのかな

こんなにしあわせでいいのかな

あなたの

しあわせを願う時

世界はまぁるくなって

やさしくなるね

こんなに

しあわせでいいのかなって

思うほどに
 

どんなに小さなコミュニケーションも、その目的は、目の前の人をしあわせにすることなんだな。

そう感じた時。

またひとつ、わたしの中で張り詰めついた力が、ふぅと息を吐き、消えていきました。

こうして、「わたしが、わたしが。」という苦しみが少しずつ癒えていくのですね。

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いつか見た風景 46

いつか見た風景 46

「過激で優雅な病める詩人の会」

 原因は人それぞれですねと医者が言った。特定は難しいですからとも言った。それでも加齢やストレスがほとんどですからと。私は迷っていた。専門医に行くべきか。漢方でも試そうか。そうそうネットじゃもっぱら蜂の子なんかを薦めて来るけどさ、アレって効き目はあるのかな。私の場合の耳鳴りはキーンとかいう単純な金属音だけじゃないんだよ。何だか旋律を奏でる時もあれば内緒話が聞こえて来

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黄菖蒲

黄菖蒲

雨音を

讃えるように

黄菖蒲の

耳をそばだて

光りおり
 

どのくらいぶりだろうか。

見事な梅の樹をみつけてからというものずっとその傍で体を動かしていたから、こうしてこの場所をゆったりと歩くことが随分と減ってしまった。



雨の湿地帯に足を踏み入れると、杜若の静かなる黄色の輝きが雨に打たれていた。

雨に濡れた木道が空の光をやわらかに跳ね返す、その明るさがこの黄色を何ともやさしくす

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世界中のわたしへ

世界中のわたしへ

わたしだけは

わたしだけは

わたしをあきらめてはいけない

だれが何と言おうと

わたしはわたしを生かす

世界中のわたしに

生きろと言う

この叫びが届くよう

わたしはわたしを

誠実に生きる
 
 

今年もまた福寿草が咲き始めました。

土の上に顔を出して、ピカリと輝く。小さなパラボナアンテナみたいだなぁ。

静かに、でも確実に巡り行く季節。

あと2週間もすれば、始まりの立春です。

足あと

足あと

大丈夫。

わたしには

わたしの

生きた足あと
 

その人は言った。

「芸術を残したいんだ。」

「その域に達していなければならないんだ。」と。

命を削り魂を生かす創造。そのさまは美しい。

しかし、いったい誰が決める?

生きること全てが芸術だというのに。

人ひとりが、生きて歩いた足あとはみな本物じゃないのかな。

大丈夫。

時代にそぐわなくとも、魂という「永遠」に刻まれる。

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飛び出せ!

飛び出せ!

さあ 飛び出すよ
ラプンツェル

愛しい人の待つ場所へ
広い世界が呼んでいる

あの素晴らしい光景を
ああ 再び観るんだ
同じ時を共に過ごそう

さあ 扉開けるよ
ラプンツェル

塔の中の小さな世界
ここはもう居場所じゃない

胸一杯に息吸い込んで
世界に向かい歌うよ
ステップ踏みながらね

さあ 行こう
いつか また会おうよ

白銀に輝くあの場所で
心を繋ぎ 想い響かせよう

さあ扉を開けて 飛

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愛と光?

愛と光?

愛と光?

いまだ名も成さぬ
あなたのような人から
そんなこと語られてもね

説得力ないんだよ。

それはそうだ

けど、愛と光に
成功は関係ないんだよ

はじめからそれは
ただ、あるものなんだから

べつに
成功してみせなくても
いいんだよ

強いんだぞ
すごいんだぞ

そんな証明は
いらぬことなんだ

名も成さぬぼくにも分かる

ただ、ここにある。
それが愛なんだ

愛を知れば
それだけで

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