加藤よしき

こんな残酷な話がありますか

加藤よしき

こんな残酷な話がありますか

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  • エッチに至る100の情景

    ■概要 ・これはHシーンに至るまでの文章を書いた短編小説集です。 ■自分用ルール ・文字数は1500文字以内とする ・具体的な18禁シーンは描写しない。  あくまでエッチシーン直前までとする ・登場人物の性別や年齢は問わない ・登場人物の過去や所持品などで18禁アイテムが登場するのは認める  例)隠し持っていたエロ本/性玩具を見つかる、など ・描写は「キス」「抱擁」「体の一部に触れる」まではOKとする  ただし男女ともに性器に触れるのはルール違反とする ・「薄着」「脱衣」の描写は許容範囲とする  例)水着や服がはだけている、など ・「全裸になる」はルール違反とする ■目標 ・上記のルール内で100本書く

  • カサンドラ獄中記

    忌憚なき映画の話

記事一覧

更新の停止のお知らせ

 お疲れ様です。加藤よしきです。表題の件に関しましてご報告です。  筆力の訓練のために100本、エロシーンの寸止めを書くと決めました。しかし、6~7月の予定を整理する…

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エッチに至る100の情景_012「どんな場所にも花は咲く!!」

 「思うに、エロマンガでショタのペニスがデカすぎると萎えませんか」  鷲津 賢太は眼鏡をクイっと上げると、そんなことを言った。牧 一子はまた最低な話が始まったと思…

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エッチに至る100の情景_012「オレ様くんは奴隷志望」

 「好きです、九条先輩」  「オレは好きじゃないから」  九条 京介はその日も相手を振った。今年に入ってから20人目だ。その場で泣き崩れる相手を残し、さっさと校舎裏…

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エッチに至る100の情景_011「天気予報が大外れ」

 「晴れるから歩いて帰ろうって言ってたじゃん! バカ!」  國村 加奈子は、思い切り雨に降られた。木造の屋根があるバス停に駆け込み、ハンカチで髪を拭く。酷い放課後…

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エッチに至る100の情景_010「どうでもよくない!」

 ――人生、ミスった。そのうえ現在進行形で迷惑をかけている。でも、どうでもいいか。どうせもう手遅れだから。  矢吹 玲子は、起きた途端に負い目と諦めに襲われる。時…

加藤よしき
10日前
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エッチに至る100の情景_009「夫の知らない裏の顔」

 田井中 史郎は、殺し屋である。金を受け取り、人を殺す。殺人は彼の血族が戦国時代から行っている商売である。彼は今年で42歳。16で殺しの仕事を始めているが、これまで…

加藤よしき
11日前
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エッチに至る100の情景_008「アダルト・コミック・ホーム・ステイ」

 アメリカから同い年の女の子がホームステイに来る。矢作 亮介はそう聞いて、よからぬ妄想をした。現実にそんなことは起きないだろうと思いつつ、ラッキーなスケベが起き…

加藤よしき
12日前
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エッチに至る100の情景_007「不純な気持ち?」

 自分は男だ。倉本 光太郎は実感した。自分だけは違うと何処かで思っていたが、そんなことはなかった。自分も周りと変わりない、平凡な男、俗物なのである。  「倉本くん…

加藤よしき
13日前
5

エッチに至る100の情景_006「言うだけならタダ!」

 気が付いたら、近藤 タケルは走り出していた。呆気にとられる両親を置いて、家のドアを開けて走り出した。行き先は決めていない。  期末試験の成績が悪かった。「志望校…

加藤よしき
2週間前
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エッチに至る100の情景_005「疲れ果てた中年男性に、謎の女性が『やぁ少年』と声をかける事案が発生」

 小さい頃は自分を「ぼく」と呼んでいて、気が付けば「オレ」になり、今は「私」になった。一人称がいつ切り替わったか、具体的には覚えていない。ただ理由は覚えている。…

加藤よしき
2週間前
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エッチに至る100の情景_004「ぜーんぶ、あんたのせい!」

 「やっぱり、女子も自慰はするのでしょうか」  その日、高校二年生の山城 廉太郎は、幼馴染で唯一の女友達である呉井 彩に、スマブラをしながら素朴な質問をした。  彩…

加藤よしき
2週間前
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エッチに至る100の情景_003「オタサーの清廉なる姫」

 川田 太陽は自分を普通のオタクだと思っていた。進学を機にアニメ研究部に入り、自分に似合った、灰色の生活を送るつもりだった。ところが入部したアニ研には姫がいた。…

加藤よしき
2週間前
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エッチに至る100の情景_002「後輩くんの変なクセ」

 桂 英子は、欲求不満である。21歳。恋愛経験はそれなりで、自分の性欲はそこまで強くないと知っていた。それでも今、英子は悶々としている。  事の始まりは約一年前に遡…

加藤よしき
2週間前
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エッチに至る100の情景_001「あんた以外に……」

 田口 隆の目の前で、矢口 裕子のスカートが舞った。彼は見た。彼女のスカートの奥も―― 「はい! 今日のパンツは御覧の通り、白です!」  裕子は真っ白な歯を見せて笑…

加藤よしき
2週間前
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試写会便り『FALL/フォール』

■評価 ★★★☆☆ ■一言 シリアスな雰囲気は好みが分かれそう。高所恐怖症なら悶絶必至 ■あらすじ  高さ600メートルの鉄塔のてっぺんで、仲良しコンビが立ち往生 …

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試写会便り『パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女』

評価 ★★★☆☆ 一言 パク・ソダムのキュート&ヴァイオレンスなアイドル映画で、午後のロードショーの新レギュラーになれるポテンシャルはあり ■あらすじ  ウナ(パ…

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更新の停止のお知らせ

 お疲れ様です。加藤よしきです。表題の件に関しましてご報告です。
 筆力の訓練のために100本、エロシーンの寸止めを書くと決めました。しかし、6~7月の予定を整理すると、凄くドタバタしそうな気配がしており、訓練ではなく実戦に時間を割かないと危険だと思いました。そこで読んでくださっていた皆様には申し訳ないのですが、しばらく更新を停止します。ただし忙しさの山を越えたら、再び100本まで書く予定です。ま

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エッチに至る100の情景_012「どんな場所にも花は咲く!!」

エッチに至る100の情景_012「どんな場所にも花は咲く!!」

 「思うに、エロマンガでショタのペニスがデカすぎると萎えませんか」
 鷲津 賢太は眼鏡をクイっと上げると、そんなことを言った。牧 一子はまた最低な話が始まったと思った。けれど、
 「ふひひひ、唐突かつ最低な話題。でも、気持ちは分かりますけれども。でもですね、エロマンガはペガサスファンタジー」
 一子はそう笑えた。
 そして2人きりの漫研の部室で、ディスカッションが始まった。
 「私はデカすぎ肯定派

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エッチに至る100の情景_012「オレ様くんは奴隷志望」

エッチに至る100の情景_012「オレ様くんは奴隷志望」

 「好きです、九条先輩」
 「オレは好きじゃないから」
 九条 京介はその日も相手を振った。今年に入ってから20人目だ。その場で泣き崩れる相手を残し、さっさと校舎裏から去っていく。悪いとは思わない。こうやって相手の告白を振ることには慣れている。それに、こうするのが一番いいと考えていた。
 京介は、とっくの昔に失望もしていた。自分に言い寄ってくる全ての女性に対して、彼は諦めと怒りに抱いていた。
 小

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エッチに至る100の情景_011「天気予報が大外れ」

エッチに至る100の情景_011「天気予報が大外れ」

 「晴れるから歩いて帰ろうって言ってたじゃん! バカ!」
 國村 加奈子は、思い切り雨に降られた。木造の屋根があるバス停に駆け込み、ハンカチで髪を拭く。酷い放課後だ。すべては幼馴染でバカの、
 「ごめんて!」
 そう言って坊主頭を下げる、吉高 遊里のせいだ。2人は山を越えて学校から帰る。何時間もかかるから、天候が急変することもある。
 「そんなんだから彼女ができないの!」
 「待て待て! モテは関

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エッチに至る100の情景_010「どうでもよくない!」

エッチに至る100の情景_010「どうでもよくない!」

 ――人生、ミスった。そのうえ現在進行形で迷惑をかけている。でも、どうでもいいか。どうせもう手遅れだから。
 矢吹 玲子は、起きた途端に負い目と諦めに襲われる。時刻11:35。両親は働きに出て、朝・昼ご飯は一階の台所に用意されてある。おにぎりが五つ、昨夜の残りの味噌汁、卵焼き。モソモソと食べる。不安と一緒に胃の中へ押し込む。
 そして二階の自室へ。真っ赤なセルフレーム眼鏡のレンズを磨いて、ゲーム機

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エッチに至る100の情景_009「夫の知らない裏の顔」

エッチに至る100の情景_009「夫の知らない裏の顔」

 田井中 史郎は、殺し屋である。金を受け取り、人を殺す。殺人は彼の血族が戦国時代から行っている商売である。彼は今年で42歳。16で殺しの仕事を始めているが、これまで殺した正確な数は覚えていない。「指定の空間にいる人間を皆殺しにせよ」という命令を受けることもあるからだ。そう言った場合、数える暇もないし、必要性もない。極限まで磨き抜いた体術と特殊技能を駆使して、ただ殺すだけである。
 しかし史郎には別

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エッチに至る100の情景_008「アダルト・コミック・ホーム・ステイ」

エッチに至る100の情景_008「アダルト・コミック・ホーム・ステイ」

 アメリカから同い年の女の子がホームステイに来る。矢作 亮介はそう聞いて、よからぬ妄想をした。現実にそんなことは起きないだろうと思いつつ、ラッキーなスケベが起きるのではないかと。それに両親はこうも言ったのだ。「その子、日本の漫画が好きらしくて。大人向けの」。いよいよ彼は「そういうこと」を期待した。「JapanのHentai Comicに憧れてました」的な、そういう設定から始まる流れだ。
 しかし、

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エッチに至る100の情景_007「不純な気持ち?」

エッチに至る100の情景_007「不純な気持ち?」

 自分は男だ。倉本 光太郎は実感した。自分だけは違うと何処かで思っていたが、そんなことはなかった。自分も周りと変わりない、平凡な男、俗物なのである。
 「倉本くん、どうしたんですか?」
 囁くような声がした。数か月前に付き合い始めた彼女、世良 ユキの声だ。

 ユキは光太郎の同級生で、同じボランティア部に入っている。成績優秀で、品行方正。誰もが「真面目で大人しいけど、地味な子」と表現するタイプだ。

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エッチに至る100の情景_006「言うだけならタダ!」

エッチに至る100の情景_006「言うだけならタダ!」

 気が付いたら、近藤 タケルは走り出していた。呆気にとられる両親を置いて、家のドアを開けて走り出した。行き先は決めていない。
 期末試験の成績が悪かった。「志望校に行けないぞ」「やる気あるのか?」「将来のこと、ちゃんと考えてるのか?」こういった両親の質問に答えるなら、「やる気もないし、考えてもいない」だ。そう言い返したかったが、じっと黙って聞いていた。すると、不意に我慢できなくなって――
「逆ギレ

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エッチに至る100の情景_005「疲れ果てた中年男性に、謎の女性が『やぁ少年』と声をかける事案が発生」

エッチに至る100の情景_005「疲れ果てた中年男性に、謎の女性が『やぁ少年』と声をかける事案が発生」

 小さい頃は自分を「ぼく」と呼んでいて、気が付けば「オレ」になり、今は「私」になった。一人称がいつ切り替わったか、具体的には覚えていない。ただ理由は覚えている。周りがそうしていたから、そうしたのだ。
 私は今年で36になる。なのに、
 「やぁ少年。さえない顔して、どうしたんだい?」
 ある日、私は彼女にそう声をかけられた。繰り返すが私は36歳だ。さらに彼女も同じくらいの年齢だった。黒のランニングシ

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エッチに至る100の情景_004「ぜーんぶ、あんたのせい!」

エッチに至る100の情景_004「ぜーんぶ、あんたのせい!」

 「やっぱり、女子も自慰はするのでしょうか」
 その日、高校二年生の山城 廉太郎は、幼馴染で唯一の女友達である呉井 彩に、スマブラをしながら素朴な質問をした。
 彩はプレイを一時停止して、普段からシカメっ面と言われる顔を更にムッとさせて答えた。
 「しないけど」
 「えっ、『ジョジョ』の六部でもやってましたよ?」
 彩は引き気味の表情で答える。
 「あんた、物事を『ジョジョ』で考える癖は直せよ。今

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エッチに至る100の情景_003「オタサーの清廉なる姫」

エッチに至る100の情景_003「オタサーの清廉なる姫」

 川田 太陽は自分を普通のオタクだと思っていた。進学を機にアニメ研究部に入り、自分に似合った、灰色の生活を送るつもりだった。ところが入部したアニ研には姫がいた。しかもそれは、あまりにも姫だった。
 その日、太陽は全部長会議にて「きわどい表現の多い作品を見ているアニ研に、部費を渡すのもいかがなものか?」と吹っ掛けられた。すると姫が、倉橋 梨沙子が立ち上がり、
 「オタク趣味というのは白眼視されて致し

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エッチに至る100の情景_002「後輩くんの変なクセ」

エッチに至る100の情景_002「後輩くんの変なクセ」

 桂 英子は、欲求不満である。21歳。恋愛経験はそれなりで、自分の性欲はそこまで強くないと知っていた。それでも今、英子は悶々としている。
 事の始まりは約一年前に遡る。
 英子は大学のサークルの後輩、村本 新太郎に告白された。彼には「大人しい子」という印象しかなかった。そんな程度の付き合いで告白してきたので、英子は、遂にそういう感じの子が来たと思った。「そういう感じ」とは「とにかくヤりたい男」であ

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エッチに至る100の情景_001「あんた以外に……」

エッチに至る100の情景_001「あんた以外に……」

 田口 隆の目の前で、矢口 裕子のスカートが舞った。彼は見た。彼女のスカートの奥も――
「はい! 今日のパンツは御覧の通り、白です!」
 裕子は真っ白な歯を見せて笑った。真っ黒に日焼けした肌に、バレーボール部らしい素朴な短髪(あの「女子のスポーツ刈り」としか言いようがないショートヘア)。身長は隆と同じ167㎝ある。この見た目のせいで、スカートを履いているのに、まるで男子に見えた。
 隆は呆れる。こ

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試写会便り『FALL/フォール』

試写会便り『FALL/フォール』

■評価 ★★★☆☆
■一言 シリアスな雰囲気は好みが分かれそう。高所恐怖症なら悶絶必至

■あらすじ
 高さ600メートルの鉄塔のてっぺんで、仲良しコンビが立ち往生

■思っていたのと違う! という問題
 映画を見ていると、しばしば面白い・面白くない以前に「思ってたんと違う!」で悩むことがある。本作『FALL/フォール』(2022年)もそういう映画だ。だってね、動画配信者が高いところに登って降りら

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試写会便り『パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女』

試写会便り『パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女』

評価 ★★★☆☆
一言 パク・ソダムのキュート&ヴァイオレンスなアイドル映画で、午後のロードショーの新レギュラーになれるポテンシャルはあり

■あらすじ
 ウナ(パク・ソダム)は、裏社会の運び屋をやっている。今日も持ち前のドライビング・テクニックで、ワケありの依頼人を車に乗せて目的地へ爆走した。そんなある日、ウナのもとへ一件の依頼が飛び込んでくる。悪い奴らに追われる父と子を密航船へ運ぶ、というもの

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