エッチに至る100の情景_010「どうでもよくない!」
――人生、ミスった。そのうえ現在進行形で迷惑をかけている。でも、どうでもいいか。どうせもう手遅れだから。
矢吹 玲子は、起きた途端に負い目と諦めに襲われる。時刻11:35。両親は働きに出て、朝・昼ご飯は一階の台所に用意されてある。おにぎりが五つ、昨夜の残りの味噌汁、卵焼き。モソモソと食べる。不安と一緒に胃の中へ押し込む。
そして二階の自室へ。真っ赤なセルフレーム眼鏡のレンズを磨いて、ゲーム機を立ち上げる。遊ぶのは対戦格闘ゲームだ。オンラインの暇人を殴って回る。そばかすだ