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遊びって、大事じゃね?~AI時代の教育のあり方を考える~Part 9(全10回以上連載予定)

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忙しい向けの要約が目次の最後についているので、忙しい人はそこだけみてください!
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やあ、皆さん。
お通しばりに挨拶をカットするおじさんです。
(長いからね挨拶、そして個人的には腎臓が良くないのでお通しだされるくらいなら席料を払いたい。
この連載の経緯が気になる方は、こちら、以下のリンクからどうぞ。

さて、今回はパート9です、
前回の第二部『遊び心のある人生を生きる』の、
第四章『親なら遊ばせよう』後半です!

目次は1つだけです。比較的いつもより短いっす!

遊びが与えるもの

前回は、
親は子どもを遊ばせるべきだよね。
という内容で終わりましたね。

遊びが欠落するとどうなるか、凄惨な事件を振り返りながら、
遊びの重要性について触れてきましたね。

今日は博士のボヤキからスタートします。

博士はちっちゃい頃、野山を駆け回ったりしまくった、
ちょっと危険でエキサイティングな遊び経験に触れたうえでボヤキます。

しかし悲しいかな、私が体験したような活動は、珍しくなってきている。
現在では、郊外に住むほとんどの子どもたちは、音楽のレッスンを受け、数学の家庭教師にならい、サッカーの試合に運ばれている。どの活動も、大人たちが取りまとめ、管理している。このことがすべて悪いというわけではない。多くの点で子どもと大人、子どもと親の関係は、私の子ども時代よりももっと親密になっていると思う。しかし、何かとても大切なことが失われてきているのだ。

『遊びスイッチ、オン!―脳を活性化させ、そうぞう力を育む「遊び」の効果』p.133

はいこのメッセージ。
(アメリカの事情は知らんが、郊外というところを、選択的郊外在住か、あるいはその道以外選べないから郊外なのかに寄って語るべき仮説が変わるためどう読みとろうが読み手の皆さんの自由です。)

4章後半はこんな、現代の親が子どもにさせていることを中心に、やや過激に展開していきますわよ今から。

さてさて、皆さん、

期待ってしたことあります?期待です期待。
なんかいいこと起きないかなあって、あてにして待つことですね。

ブラウン博士はこうした期待が子どもたちから色んなものを奪っているといっています。(教育の現場で見ていても、なんなら今までの社会人経験、人生経験からしても、くっそ共感できますこの期待の弊害。

例えば、苦労して選びに選び抜いたプレゼントを子どもにあげたとしよう。

中身は見えないように、ラッピングして。喜ぶだろうなと期待して。
当然子どもはラッピングを大興奮でビリビリしますよね。

そして、
空けた子どもが、中身にも目もくれず箱。そうです、箱です。
箱そのものに興味津々で、箱で遊び始めたら、あなたはどう思いますか?
(わたし?「そっちで遊ぶんかいわろたwww」ってなると思われる)

無論、博士は、事がそんな感じに運んでも、親は喜ぶべきであるといってます。

だって、子どもたちの空想や欲求から生まれる健全な遊びの衝動が発達していることを示しているから。

でもこういう、箱で遊んだりするようなウルトラクリエイティブな行為からは、卒業せえよと教えこまれて行きますよね。

親の中には、「すげえ良いもんあげたんだし、もったいないんだからそれで遊びなさいよ」と、プレッシャーや罪悪感を与える人もいるでしょう。

それだけではなく、メディア等が販促活動で作り上げる”おもちゃ”も、時にその圧をかけてしまう。
遊ぶ筋書きがあるものすべて、子どもたちの想像性を養う機会を奪いかねない。

子どもたちは、自分のもっとも大切な才能や知識を自分で発見する必要があるのに、私たちは子どもたちからそのための時間を奪っているのではないか。心の中に沸き上がる意欲に従って活動すれば、それが人生を歩む原動力として将来身を結ぶのに、子どもたちは私たちのせいで、それができなくなっているのではないか。

『遊びスイッチ、オン!―脳を活性化させ、そうぞう力を育む「遊び」の効果』p.133

はい、ほんとそうなんです。

ここに至るまでに、何度も博士が遊びの素晴らしさを重ね重ね様々な研究から示しているのですが、割愛しています。

ここの読者さんならもう遊びの効用はわかるはずなので。

でも博士がそこまで念入りに重ねるというくらい、
博士の経験上、

遊びが大事

この事実を主張していくのに苦労した歴史があるのだろうと思います。
尊敬です。

親の話にもどりますが、親は、
子の生活をきっちり管理して、次から次へと、筋書きのある何か、大人が組織した活動に連れまわせば、将来の備えがしやすくなると親は思いがちです。

結果として、ある程度の教養ある振る舞いはできるようになるでしょうし、
なにより親が、親そのものが、親、OYAが(大事なので主語きっちり)、
自信を持って「良き」親としての役割を果たしたと言えるでしょう。

でも、そんなもん親のエゴでしかないわけです。つまるところ。
(個人的にはそう思ってます。)

子どもたちの、
子どもたち自身のもっとも大切な才能や知識を、遊びの経験の中で自分で発見できるようになる可能性が、
その遊びの、心の中に湧き上がる意欲こそが子どもたち自身の人生を歩む原動力として将来身を結ぶということが、
大人たちのせいでそれができなくなっているのではないか。

すべての親は、子どもの内部から湧き上がる、自分で決めた遊びを育んでやる必要がある。その遊びを通して子どもたちは頼もしくなり、自分に自信を持てるようになる。こういった自発的な遊びにはリスクが伴うものだ。だからそのリスクはしっかり監視して、最小限にとどめなければならない。
しかし、自由な遊びを抑え込んだり、子どもたちの活動を厳格にコントロールしようとすると、私の長年の経験から言って、その先子どもたちの健康、成功、幸せに大きなリスクをもたらしてしまうのだ

『遊びスイッチ、オン!―脳を活性化させ、そうぞう力を育む「遊び」の効果』p.135

そこから博士は、ご自身の人生を振り返ってこの内容の具体を提示します。

詳しくは割愛しますが、多くの親が恐れそうな、危なめ地域でのアルバイトを博士は経験し、その経験が大いに今の博士自身に影響を与えていると語ります。

また、中々リアルなサバイバルキャンプ(多分リンクのやつ)を取り上げて、
そこでの子どもたちの変化を目の当たりにして来たそう。

そして博士はご自身の危なめ地域でのアルバイト経験をこう振り返ります。

こうした経験で私は目覚めた。私は変わった。自分の力で困難や危険な状況を切り抜けられることがわかったのだ。(中略)
全体を通して刺激的で自分の世界が広がった、面白いこの通過儀礼は、私の情熱の中にずっと生きている。つまり、グローバルな視点から捉えた遊びがもたらす恩恵を本書を通じてみなさんに伝えたい、と模索している私の情熱の中に生きているのである。

『遊びスイッチ、オン!―脳を活性化させ、そうぞう力を育む「遊び」の効果』p.149

いやもう、ビシバシ伝わってますよ博士ぇ。

とまあ、そんな例を持ち出したのは理由がありまして、
「子どもたちが自信を持つための自立を認めない親がいるよね」って話です。

転ばぬ先の杖じゃあないですが、
学校の課題を親がやってあげたり成績取れるように宿題替え玉したり、挙句、大学生なのにレポートを親が書くなんてことも、博士は見てきたそうです。
(知ってます?ヘリコプターペアレント。海外でのモンスターペアレントの呼び方です。英語でこういうモンペ系を調べる際には、ヘリコプターペアレントは時折見かけます。英語の勉強になりますね。

まあそんなこんなで、親が色々子どもの代わりにやりまくるとどうなるかというと、

一流大学をトップの成績で卒業する子もいるが、そういう子は、
卒業後、自分を見失う。自分がどういう人間か、自分で見つけたことがないので、わからないのだ。こういう子どもは、どうやったら相手が喜ぶかはよくわかっているので、人付き合いは上手だ。上司や先生たちには気に入られる。でも内面は空っぽで、常に空虚感にさいなまれているのである。

『遊びスイッチ、オン!―脳を活性化させ、そうぞう力を育む「遊び」の効果』p.151-52

はい。
「まじ?ホント?そんなことある?」って思う人もいるかもしれません。

ですが、とある弁護士の知人は、
こうした「高学歴・いわゆるエリートの問題行動」を専門に扱っています。
社会的に成功しているのに、万引きなどの軽犯罪を繰り返してしまったりする事例は、その知人の判例でもよく見かけます。

さあて、さてと
そうならないために親はどうすべきなのだろうか。
それはもうわかりますよね、

親自身が自分のことで精一杯になりすぎず、生真面目になりぎないこと。
そのためには、親が自分で遊び方を思い出せばいいのです。
(この辺は、次の章でも、第8章で取り”戻し”方を紹介します!)

ちょっとした私たちの自己評価に耳を傾ける余裕をもって、
人生の岐路に立ったときでも気楽に同じことができれば、
私たちは遊び方を見失わないですむでしょう。

はい(意外とフワッとしててごめんね。笑)

ということで、59ページにも及ぶ、長い長い、第4章「親なら遊ばせよう」の要約でした!(あんまふざけられなかったのが反省です・・・)

さて、次の章のタイトルは、「遊び上手は仕事上手」です。
ついに、”遊びと仕事”についてのお話になりますね・・・
社会人の皆さん、そして、特にこれから就活するみたいな人に読んでほしいですね。

では次はこちら。


忙しい人向けの要約

遊びが与えるもの

4章の要約後編です。

前編では、
遊びが欠落するとどうなるか、凄惨な事件を振り返りながら、
遊びの重要性について触れてきましたね。

博士は、ご自身の幼少期の遊び体験を振り返りつつ、
こう語ります。

しかし悲しいかな、私が体験したような活動は、珍しくなってきている。
現在では、郊外に住むほとんどの子どもたちは、音楽のレッスンを受け、数学の家庭教師にならい、サッカーの試合に運ばれている。どの活動も、大人たちが取りまとめ、管理している。このことがすべて悪いというわけではない。多くの点で子どもと大人、子どもと親の関係は、私の子ども時代よりももっと親密になっていると思う。しかし、何かとても大切なことが失われてきているのだ。

『遊びスイッチ、オン!―脳を活性化させ、そうぞう力を育む「遊び」の効果』p.133

子の生活をきっちり管理して、次から次へと、筋書きのある何か、大人が組織した活動に連れまわせば、将来の備えがしやすくなると親は思いがちです。
そこで博士はこう指摘します。

子どもたちは、自分のもっとも大切な才能や知識を自分で発見する必要があるのに、私たちは子どもたちからそのための時間を奪っているのではないか。心の中に沸き上がる意欲に従って活動すれば、それが人生を歩む原動力として将来身を結ぶのに、子どもたちは私たちのせいで、それができなくなっているのではないか。

『遊びスイッチ、オン!―脳を活性化させ、そうぞう力を育む「遊び」の効果』p.133

すべての親は、子どもの内部から湧き上がる、自分で決めた遊びを育んでやる必要がある。その遊びを通して子どもたちは頼もしくなり、自分に自信を持てるようになる。こういった自発的な遊びにはリスクが伴うものだ。だからそのリスクはしっかり監視して、最小限にとどめなければならない。
しかし、自由な遊びを抑え込んだり、子どもたちの活動を厳格にコントロールしようとすると、私の長年の経験から言って、その先子どもたちの健康、成功、幸せに大きなリスクをもたらしてしまうのだ。

『遊びスイッチ、オン!―脳を活性化させ、そうぞう力を育む「遊び」の効果』p.135

そこから博士は、ご自身の人生を振り返ってこの内容の具体を提示します。
詳しくは割愛しますが、多くの親が恐れそうな、
危なめ地域でのアルバイトを博士は経験し、その経験が大いに今の博士自身に影響を与えていると語ります。
また、中々リアルなサバイバルキャンプ(多分リンクのやつ)を取り上げて、
そこでの子どもたちの変化を目の当たりにして来たそう。

そして博士はご自身のその危険地域でのアルバイト経験をこう振り返ります。

こうした経験で私は目覚めた。私は変わった。自分の力で困難や危険な状況を切り抜けられることがわかったのだ。(中略)
全体を通して刺激的で自分の世界が広がった、面白いこの通過儀礼は、私の情熱の中にずっと生きている。つまり、グローバルな視点から捉えた遊びがもたらす恩恵を本書を通じてみなさんに伝えたい、と模索している私の情熱の中に生きているのである。

『遊びスイッチ、オン!―脳を活性化させ、そうぞう力を育む「遊び」の効果』p.149

そう、子どもは親から自立するものです。
その通過儀礼として、今まで触れてこなかった社会・世界に触れること、
そこで生活してみるということはすごい大切なことだということです。

急に、そんな例を持ち出したのは理由がありまして、
「子どもたちが自信を持つための自立を認めない親がいるよね」ということです。

転ばぬ先の杖じゃあないですが、
学校の課題を親がやってあげたり成績取れるように宿題替え玉したり、挙句、大学生なのにレポートを親が書くなんてことも、博士は見てきたそうです。(そんな親をヘリコプターペアレントとかいいます。)

ヘリコプターペアレント:海外でのモンスターペアレントの呼び方。

親が色々子どもの代わりにした結果どうなるか。
博士はこう指摘します。

一流大学をトップの成績で卒業する子もいるが、そういう子は、
卒業後、自分を見失う。自分がどういう人間か、自分で見つけたことがないので、わからないのだ。こういう子どもは、どうやったら相手が喜ぶかはよくわかっているので、人付き合いは上手だ。上司や先生たちには気に入られる。でも内面は空っぽで、常に空虚感にさいなまれているのである。

『遊びスイッチ、オン!―脳を活性化させ、そうぞう力を育む「遊び」の効果』p.151-52

先のホイットマンの例のように、空虚感から異常行動を取る可能性がありますね。
そうならないために親はどうすべきなのだろうか。
それは、

親自身が自分のことで精一杯になりすぎず、
生真面目になりぎないこと。
そのためには、親が自分で遊び方を思い出せばいいのです。
ちょっとした私たちの自己評価に耳を傾ける余裕をもって、
人生の岐路に立ったときでも気楽に同じことができれば、
私たちは遊び方を見失わないですむでしょう。

そう、親も遊べばいいのです。簡単なことなのです。

以上が、4章の要約でした。

次はこちら。


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