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#エッセイ

逢瀬

つめたい
箪笥の質感で
秋がくる
窓の話をよく聞けば
鳥は何も
求めないらしい
月はもう
行ってしまったらしい
肌の名残の
タオルケットに
日差しが溶けて
あたらしい映画をつくる

つめたい
黒いブーツに
右足を
さしこめば
むきゅっと
絞られる
ひかりが右の胸にある

建物の影が
ずっと前から
しゃがんたり立ったり
していて
今朝は
透明なひかりに
美術館らしく
胸の前で腕を組んで
建っていた

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フィ

フィ

端から、暮れていく。

そのかわり、手を止めて、窓の外をみて、目の奥に焔がうまれてから、暮れていく。それがわたしのからだを揺さぶって、いつしか眠りについたりつけなかったりする。

musicの香りがして、枕をもってみる。埃が白く積もっている。普段使っていない上半分に積もっている。それが雨だったなら、ひたひたとしたたってわたしを濡らしたかもしれなかった。そうして、それすら美しいとされる抒情を示したの

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流れる花

流れる花

一生が一秒だったなら、
きらきらひかっておしまいだった。
うまれたてほやほやの光に包まれてまたねむれた。

なのに手足は伸びるし頭の中は変わんない。
生きていくのはどんどんむずかしくなるし、
死ぬのもどんどんむずかしくなる。
分別ってやつがつくようにもなる。
呼びかけられ方もおねえさん、になる。

それなのに中ではまだずっと赤子がわけもわからず泣いている。

それはわからないものばかりだし刺激ばか

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