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流れる花


一生が一秒だったなら、
きらきらひかっておしまいだった。
うまれたてほやほやの光に包まれてまたねむれた。

なのに手足は伸びるし頭の中は変わんない。
生きていくのはどんどんむずかしくなるし、
死ぬのもどんどんむずかしくなる。
分別ってやつがつくようにもなる。
呼びかけられ方もおねえさん、になる。

それなのに中ではまだずっと赤子がわけもわからず泣いている。

それはわからないものばかりだし刺激ばかりだしどうやっても不安だしおなかはすくし言葉はよくわかんないしなのに放っておかれるから。

でも、おねえさん、は生きていく。
いきいきはできなくても、生きていく。

進めなくても、浮かんでおく。
そうしていつか、

ぱちんで消える。



23.1013

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