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展覧会記

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博物館、美術館等に行った旅行記をまとめていきます。
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#シュルレアリスム

日常とアートの交差点 埼玉県立近代美術館 コレクション展etc.

日常とアートの交差点 埼玉県立近代美術館 コレクション展etc.


はじめに 本記事は「MOMASコレクション」(2024.6.8-8.25)と「県展」、「埼玉二紀展」のレポートとなっている。本稿執筆時に開催されている企画展示、「吉田克朗展─ものに、風景に、世界に触れる」はいずれ別の記事にしようと思う。

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 私は埼玉県民だ。詩を投稿しているココア共和国を見るとどこ住みか書いてあるため、いまさら変に隠すつもりはない。
 またつい9ヶ月くらい前までは、美術

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「デ・キリコ展」 美術館遍路記②

「デ・キリコ展」 美術館遍路記②

 とある金曜日、3カ所の美術館を巡ってきた。前の記事はこちら。

今回はその続き、東京都美術館「デ・キリコ展」だ。

デ・キリコ展 東京国立近代美術館を出て竹橋駅から上野駅へと移動、上野公園内の東京都美術館に行く。お目当ての「デ・キリコ展」はシュルレアリスムの先駆ともいわれた「形而上絵画」で知られる、ジョルジョ・デ・キリコの回顧展だ。
 音声案内はムロツヨシさん。TRIO展と同様、現地で借りるか「

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「TRIO」展 美術館遍路記①

「TRIO」展 美術館遍路記①

 金曜日。それは博物館・美術館が20:00まで開館している(こともある)日──。某金曜日、私は東京国立近代美術館の「TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」と「MOMATコレクション」展、東京都美術館の「デ・キリコ展」、国立西洋美術館の「真理はよみがえるだろうか? ゴヤ〈戦争の惨禍〉全場面」を1日で回ってきた。疲れた。
 本記事は東京国立近代美術館に絞っている。東京都美術館、国立西

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「シュルレアリスムと日本」─今年はシュルレアリスム宣言から100年らしいお話─

「シュルレアリスムと日本」─今年はシュルレアリスム宣言から100年らしいお話─


はじめに 今年はアンドレ・ブルトンの「シュルレアリスム宣言」から100年の節目だそうで、板橋区立美術館にて「シュルレアリスムと日本」展が開催されている。これはその展覧会の記録である。
 本展は前後期で展示品の入れ替えがある。前期のみの展示品には「□」を、後期のみには「■」を、両期通して展示されているものには「□■」を以下の例のように表示する。なお展示品は一切撮影できなかったため、所蔵美術館からの

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